「竹熊健太郎ツィッター」から転載。
私も彼に同意見である。改憲もしくは憲法の大幅な解釈変更を行う際には必ず国民投票を行うようにすればいい。ついでに言えば、国政選挙で触れなかった大問題を国会や内閣の一存で決定するというのも禁止すべきである。そのような大問題は国民投票にかけるか、国会解散で総選挙を行って国民の意思を問うべきだろう。さらに言えば、選挙での公約に対する違反や、過去の発言・行動と矛盾する政策を政府与党が取った場合は、即座に内閣総辞職・議員資格剥奪となるように国家システムを改造するべきである。(言うまでもなく、自民党の例の「鼻血」問題やTPPの件ね。w)
なお、「播州武侯祠遍照院」ブログにあった小沢一郎の「集団(的)自衛権」問題についての発言(インタビュー)が興味深い内容なので、そちらも部分転載しておく。
(以下引用)
竹熊健太郎《編集家》 @kentaro666
- 集団的自衛権のような憲法の大幅な解釈変更を伴う大問題は、必ず国民投票を行うべし、というのが私の意見。やればいいんですよ国民投票。それやると絶対反対されるに決まってるから、こそこそ解釈で誤魔化してるわけでしょ?
(引用2)読売新聞記者が小沢一郎にやりこめられてしどろもどろになる様が面白い。ただし、記事の中で、ウクライナでロシア軍がすでに覆面で活動している、という発言は、「西側」マスコミ報道を鵜呑みにしたものだろうが、私はそれは眉唾だと思う。デモ隊の中の覆面集団はウクライナ警察に保護されながら活動しているという話もあり、あれは西側による「第五列」だろう。また、覆面部隊の方は、同じく西側による傭兵グループだと見るべきではないか。それはともかく小沢一郎は世界政治に対する見識やヴィジョン(見通し)については安倍など足元にも及ばない政治家であるのは確かなようだ。なお、小沢が自衛隊の海外派兵をするなら、まず憲法9条を改正(改悪)すべきだ、というのは、政治上の誤魔化しをやめ、正しい手続きを取れ、ということであり、小沢の特徴の一つは、そういう「デュー・プロセス(正しい手続き)」を厳格に尊重しているところである。そして、小沢冤罪裁判に見られたように、そういう特徴が「特長」ではなく、弱点として働くのがこの日本社会という「空気支配社会」なのである。
読売新聞 ; 今日の朝刊,弊紙の世論調査で,「集団的自衛権の行使を容認する」という声が7割を超えたが,これについての受けとめを。
小沢一郎 代表
今,飛行機の中でチラッと見たけども,「集団的自衛権」というふうには,読売は言ってないね。
「集団自衛権」といってるね。
(困ったというふうに首を傾げつつ)もう,用語からしてゴチャゴチャなんだよ,メディアも。
だから,意味が分かってないんでないか?,皆な。
集団安全保障って,旧来は,国連中心とした国際的な安全保障のことを,そう言ってきた。集団安全保障。
片や,自衛権については,集団的自衛権といってきた。
最近では,「的」を除いて,「集団自衛権」といって,なおさら,国連の安全保障と似たようなイメージになって捉えられていて,果たして本当に,国民が「集団的自衛権」 まあ簡単に言えば,アメリカと共同歩調で,海外で,日本と直接関係のない海外でも,武力の行使をできるという話しになりますから。
アメリカだけじゃなく,どこの国とでもいいということだっていうことを,何か,報じてるのもありましたが。
いずれにしても,他の国と共同して国際紛争の解決に当たる,と。そのために,自衛隊派遣,という話しになりますから。
それを明確に聞いた上でないと,訳分かんないんじゃないか,国民は。 集団安全保障,集団自衛権,似たようなものに考えんじゃないか。
うん。どう分かってんの? 読売の調査は俺,詳しくは知らないけど。
読売新聞 ; 今回,設問としては「集団的自衛権」という聞き方をしておりまして,あのお,見出しで「集団自衛権」って,「的」を(外した)...
小沢一郎 代表
何で,見出しで,外すんだ?
読売新聞 ; 設問の方では「集団的自衛権について,あなたの考えにもっとも近いものを選んでください」っていうふうに...
小沢一郎 代表
「集団的自衛権」ということ自体が,どういうことなのか。
共産党や社会党が,さあそれですぐ戦争だとか何とか言う言い方するけれども,それは別として,「集団的自衛権」の解釈というのは,法制局でさえいい加減だし,ましてやメディアの解釈も(曖昧で)はっきり分かってないんじゃないかな,と,俺は思うよ。うん。
だから,自衛権の行使でさえ,武力行使できるということになるだろ。
(記者に向かって)違う? そうだろ。
自衛権の行使というのは,武力行使(を)当然含むんだよ。当たり前でしょ。
それで,国連の国連軍もしくは,それに準ずる多国籍軍に参加するというのは,旧来の内閣法制局だと,あれも「集団的自衛権」だと,こう言ってるわけだよ。
俺は,まったくの論理的な過ちだと思うけれども。
まあ,コロコロ,コロコロ(解釈が)変わった挙げ句に,(法制局は)そう言ってんだけども。
そういう論理で,やろうとしているのか,そこまでも考えてんのかどうか,そこがよく分かんないけども,
いずれにしろ,国連のこととはまったく別個に,どっかの国と一緒に国際紛争解決するために,海外に軍を派遣できるという話しになっちゃうんで,そこを,皆な国民が分かってるかな,というの。
「集団的自衛権」って言われたって,分かんねえんじゃねえか,あんま(り)。
法制局でさえ,分かんねえんだから。 メディアだって,分かるわけないわな。
(記者に向かって)分かるか? 国連(憲章)の41条,42条と「集団的自衛権」とは,どう違うか,ってのが。 (記者は返事ができない)
俺は何回も言ってっけど,なかなか明快に説明できないでしょ。
法制局でさえ,何度も言うように,間違えてる。俺から言わせれば,間違えた,おかしな解釈してるわけだから。
だからまあ,何とはなしに「いいんじゃないの」という雰囲気が,あるのかなあ。そういうことかも知れない。
それで「集団的自衛権,認めるか」(と聞いた)そのとき,じゃあ 「武力の行使もいいか」って,聞いてんの?
読売新聞 ; 武力の行使については,無いです。「集団的自衛権について,あなたの考えにもっとも近いもの1つを選んで」ほしいということで,「全面的に使えるようにすべきだ」と...
小沢一郎 代表
何を使うの?「使えるように」って,何を使うの?
読売新聞 ; あの,「集団的自衛権」っていう権利...
小沢一郎 代表
武力でしょ。
「集団的自衛権」なんて,観念的なこと抽象論言ったって,分かるわけないんだ。
アメリカと一緒にアフガン(に)行くか,ということでしょ。簡単に言えば。イラクへ行くのか,ということでしょ。
「集団的自衛権」って,そういうことでしょ。違うの?
何やるの,それじゃ,「集団的自衛権」ほかに。
読売新聞 ; 限定するかどうか...あのお...全面的に使えるようにすべきか,それとも最小限の範囲ですべきか,もう1つは...
小沢一郎 代表
限定って,どういうふうに限定できるの,戦争を?
読売新聞 ; それが議論になって,歯止めをどういうふうに掛けていくか...
小沢一郎 代表
戦争というのは,どんな形で,どういうふうに起きるか,分からないでしょ。
今,問題になってるロシアとあれのことだって,戦争といあ戦争だよ。それでアメリカがあそこに行くといったら,日本も行くのか?
「集団的自衛権」といっただろ。
(記者に向かってニヤッっと笑いかけて)分かんねえんだろ,よく?
ウクライナだって,ドンパチ,事実上パチパチやってるわけだし,これ,拗れたら本当にそうなるよ。
ロシアの事実上は(軍事介入),覆面なんかして顔隠してるけど,ロシアの部隊が入ってることは事実なんだし。
それとドンパチなるかも知らんのだよ。
こと,国連の決定ではなくて,アメリカもしくはNATO,まあどっちでもいいけども(その)決定に従って,日本も行くということになるか?
(記者に向かってニヤッっと笑いかけて)そういうこと(に)なるだろ,理屈上。 それとも,遠いから,ダメっちゅうか?
(笑)はははは,ヘンチクリンだろ。近いからいいけど,遠いからダメだって,それは理屈になんねえだろ。(笑)
<これ以降,記者の音声が自信なさげになり,大変聞き取りにくくなる>
読売新聞 ; ウクライナが地球の裏側かどうかってことも問題になる。
小沢一郎 代表
え? 主権?
読売新聞 ; 地球の裏側。
小沢一郎 代表
あ,地球の裏側。地球の裏側には行かないといってるの? 表だと,いいの? 何処までが,裏なんだ?
読売新聞 ; それが,だから分からない。
小沢一郎 代表
最初から,分かんないことを言ってるんだよ。
地球の裏って言えば,まあ,真下に掘れば何処か?ブラジルかあっちの辺か?
読売新聞 ; チリとかアルゼンチンは,地球の裏側だと。
小沢一郎 代表
アルゼンチンか。
読売新聞 ; この前,2~3か月前に防衛大臣が...
小沢一郎 代表
そこへは行かない,というのか?(笑) はははは。ほおお,ふうん。
だって,ウクライナはそれ以外じゃない。アフガンなんてそれに比べりゃ,すぐ傍じゃん。
読売新聞 ; そうですね。
小沢一郎 代表
少し,まあ,諸君も議論してみたら?
なんか,言葉の遊びみたいになっちゃってるな。うん。
(たいへんに厳しい面持ちになって)それで,軍を動かすっちゅうのは,政治の最終の手段なんだよ。
人を殺すことができるわけでしょ。
政治の最終の手段を,そういう,いい加減なことで決定してはいけないと,俺は思うよ。
だから,戦前の昭和史の悲劇ができたんでしょ,それがね。
だから,武力で平和を乱す人間に対して,武力で以って鎮圧できるちゅうのは 国連の憲章に書かれてあるから,国連でもって決定してやるということに日本が参加することについて,私は大いに積極的に考えるべきだと思ってはいるけれども,
国連ではなくて,アメリカなり どこでもいいけど,オーストラリアでもカナダでも どこでもいいけど,その一国が「けしからん。武力を使ってでも,やる」って言ったら,それに同調するということになるだろ,「集団的自衛権」。
違うの? (記者に向かってニヤッっと笑いかけて)読売のは,違うのか?
そうだろ, 論理的には。違うか?
読売新聞 ; どこまで出ていくかっていうのが,今議論になってる...
小沢一郎 代表
どこまでなんてことを,限定できるかというんだよ。
戦争というのは,どうやって起きっか,分かんないだろ。例えば、朝鮮半島有事だなんていう(事態のとき)は,(行使して)いいってんだろ,読売やその他は。何となく,アバウトに言うと。
じゃあ朝鮮半島で,どういう事態が起きたら「集団的自衛権」行使するんだ?分からんだろう?
分からないんだよ,その戦争が前以てどういう恰好で起きるかって,分かりゃせんだよ。
だから,最終的には政府の判断なんだよ。どういう事態で自衛権の発動をするかということはね。
だけども「集団的自衛権」で,一般的にそれを認めて,簡単に言うと日米安保,その他のあれでもいいけど,同盟国と共同歩調を取るという理屈になるだろ。
そうすると,アメリカはそうでなくったって,日本(に) 参加しろ!参加しろ!って言ってるわけだから。(厳しい口調で)アフガンのときも,イラクのときも,そうだった。
前の(イラクの)クウェート(侵攻)のときのイラク戦争(=湾岸戦争)は,そうじゃないけどね。これは,ソ連と中国が棄権したけれども,国連が安保理で決定たことだからね。これは国連の決定事項だったけれども,此間はそうでないし,アフガンも,そうじゃないでしょ。
アメリカは,ベィビィ・ブッシュは「アフガンは,アメリカの戦争だ」と「とやかく,他の輩に言われる筋合いはない」と言って,戦争をおっ始めたわけだ。
それに協力するという話しになっちゃうわな。だろ?(再び,記者に向かってニヤッと笑いかけながら)違うのか?
分かんないじゃ,困るよ。ちゃんと,社内で議論してだな,「集団的自衛権」というのは,どういうことだと。
あれは「的」を落としたら,どういう話しなんだと。やっぱ議論しないと。間違えてしまうよな,世論形成を。
(極めて厳しい眼差しで諭すように)だから,地理的に制限するということも,事実上不可能だし,あるいは戦争の形態で以って限定するということも不可能だし。
あらかじめ戦争について,これが日本の自衛権の発動として妥当かどうかということを,あらかじめ文章で決めておくというのは,不可能じゃないか。と,思うけどな。
俺は「集団的自衛権」否定してないんだよ。もうずうっと何十年も前から。知ってるだろ,それは。うん。
ただ,日本とまるっきり関係のないところに行って,紛争解決のために自衛権の発動=軍を派遣するということは,(憲法)9条がある以上,できませんよと。だから,やるんなら9条改正せにゃいかんよ,と。やりたいんならね。
僕は,9条のあの基本は改正する必要はない。それは,国連の平和活動に積極的に参加することで,紛争解決に努力する,という議論だから,違うけれども,真向から,とにかく日本はやりたいんだ,ということになれば,9条改正する以外ないわな。と,俺は思うよ。(小沢氏・微笑)