【先進国の科学理解度】では、先進国の人々の科学理解度があまり高くないという調査結果を紹介しましたが、今度は金融リテラシーについてです。
三つの選択問題です(日本に合わせて表現を少し変えています)。
- 1万円を年利2%で5年間預金する。5年後の預金残高は(A)10200円より多い、(B)10200円、(C)10200円未満
- 預金金利が1%、インフレ率が2%の時に、ある金額を1年間預金する。1年後に買える財・サービスの量は、1年前と比べて(A)増えている、(B)同じ、(C)減っている
- 一般的に、株式投資信託よりも一社の株式を買うほうが、安全にリターンを得られる。(A)正、(B)誤
全問正解の割合は、ドイツが53%、スイスが50%ですが、日本は27%、ロシアはわずか4%ということです。共産主義の後遺症でしょうか。
In Russia, 96 percent of those surveyed could not answer the three questions correctly. While that might be expected of a post-communist nation, the mecca of capitalism didn’t exactly yield glowing results—only 30 percent of Americans aced the quiz. The best-performing respondents were the Germans (53 percent got a perfect score) and the Swiss (50 percent), but this still leaves almost half of each country’s population without a basic understanding of financial matters. In countries with relatively strong economies, the numbers are sobering: 79 percent of Swedes, 75 percent of Italians, 73 percent of Japanese, and 69 percent of French could not respond correctly to all three questions.
個人的経験ですが、リーマンショック以前に、某外資系金融機関のスワップ業務担当者(当時おそらく30代・女)がスポットレートの概念を理解していなかったことに驚かされたことがあります*1。なので、この調査結果はサプライズではありませんでしたが、改善が必要であることは間違いないでしょう。
「生きる力」を育てるためにも、中学や高校の数学に取り入れることが効果的でしょう。下のプログラムは社会科ですが、数学版も作成してはどうでしょうか。
ちなみに、問題の解答はA・C・Bです。