E.M.フォースターの言葉
「老人はたいてい愚かなものだが、賢いばあいでもその英知を伝えることはできない。語るのは老人の口で、聞くのは若者の耳なのだから。」(「老年について」より)
「民主主義は能率優先の体制によくあるように、国民をいばる人間といばられる人間に分けたりはしない。私が憧れる民衆とは、感受性がゆたかで新しいものを創り出したり何かを発見したりはしても、権力の有無など考えない人びとである。そしてこういう人びとに活躍の場が与えられるのは、どこよりも民主主義国なのだ。」(「私の信条」より)
「イギリスにはファシズムの危険はあまりありません。われわれを脅かしているのは、それよりももっと陰湿なものーー私に言わせれば「持久的ファシズム」とでも呼ぶべきもの、合法的な仮面をかぶった専制政治の精神でありまして、これが目立たない法律を成立させたり、局部的な圧制を是認したり、国家として秘密を守る必要を強調したり、ラジオで毎晩「ニュース」と称するものを甘い声でささやいて、ついには反対意見を手なずけたり、たぶらかしてしまったりするのです。」(「イギリスにおける自由」より)
以上、フォースター「老年について」(みすず書房 小野寺健編)から
「老人はたいてい愚かなものだが、賢いばあいでもその英知を伝えることはできない。語るのは老人の口で、聞くのは若者の耳なのだから。」(「老年について」より)
「民主主義は能率優先の体制によくあるように、国民をいばる人間といばられる人間に分けたりはしない。私が憧れる民衆とは、感受性がゆたかで新しいものを創り出したり何かを発見したりはしても、権力の有無など考えない人びとである。そしてこういう人びとに活躍の場が与えられるのは、どこよりも民主主義国なのだ。」(「私の信条」より)
「イギリスにはファシズムの危険はあまりありません。われわれを脅かしているのは、それよりももっと陰湿なものーー私に言わせれば「持久的ファシズム」とでも呼ぶべきもの、合法的な仮面をかぶった専制政治の精神でありまして、これが目立たない法律を成立させたり、局部的な圧制を是認したり、国家として秘密を守る必要を強調したり、ラジオで毎晩「ニュース」と称するものを甘い声でささやいて、ついには反対意見を手なずけたり、たぶらかしてしまったりするのです。」(「イギリスにおける自由」より)
以上、フォースター「老年について」(みすず書房 小野寺健編)から
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