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気の赴くままにつれづれと。
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By David Dav
「しつけ」と称して相手を叩くなどの罰を与える体罰に対する見方は厳しさを増しており、「体罰は単なる暴力である」という見方が強まっています。一方では「必要悪」という考え方も根強く残っている面もある体罰ですが、88カ国・40万人を対象にした調査からは、「体罰を禁じることで若者の暴力性が減少する」という結果が明らかにされています。
National bans on slapping children linked to less youth violence | BMJ Open
https://blogs.bmj.com/bmjopen/2018/10/15/national-bans-on-slapping-children-linked-to-less-youth-violence/
Countries that ban spanking have kids who are less violent
https://www.usatoday.com/story/life/allthemoms/2018/10/29/countries-ban-spanking-have-kids-who-less-violent/1809639002/
この調査は、イギリスの医学会雑誌「BMJ Open」において発表されたもの。全世界の88カ国を3つのパターン「学校や家庭を含む体罰の全面禁止」「学校における体罰の禁止」「体罰の禁止なし」に分類し、それぞれの国における若者の暴力性と照らし合わせることで、体罰と暴力性の関係が調査されました。
その結果、ドイツやスペイン、ブラジルなど体罰を全面的に禁止した国では、肉体的に争いごとを起こす確率が「禁止なし」の国に比べて男性で69%、女性で42%少なかったことが明らかになっているとのこと。また、学校においてのみ体罰が禁じられている国では、男性は顕著な変化がない一方で、女性は56%低い値を示しているとのこと。この「部分禁止」の国にはアメリカ、イギリス、カナダなどが含まれます。
その結果をまとめたのが以下の表。上から「禁止なし」「学校内で禁止」「完全禁止」の3つに分類されており、黒い点が男性、白い点が女性。国の並びは男性の値でソートされています。全体的な傾向を見ると、「禁止なし」のグループでは黒い点が広く分布しているのに対し、「学校内で禁止」「完全禁止」のグループでは黒い点が左側に寄り集まっている傾向、すなわち暴力事件を起こす青年の割合が低いという傾向が浮き彫りになっています。
この結果について、主任研究者でモントリオールのマギル大学のフランク・エルガー准教授は「現時点で言えるのは、体罰を禁止している国で成長した若者は、そうでない国の若者に比べて暴力性が低い、ということです」と述べています。
またこの傾向は、国ごとの裕福さや殺人率の違いには関係ないことが確認されているとのこと。つまり、成長期にある子どもに体罰が加えられる環境があるかどうかによって、その国の若者の暴力性は一定の影響を受けるということになります。体罰を受ける子どもは「自分は望まれない人間なんだ」と考えることや、体罰を受けた子は大人をまねて自分も体罰で「しつけ」をする連鎖が生じることも明らかになっているとのことです。
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