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暴力的な性向は家庭環境から生まれる

外国の論文だから評価するのではなく、複数の国での調査を元にした論文だから意義が高いと思う。まあ、調査方法の詳細が分からないから「聞き置く」程度でいいが、参考にはなるだろう。

下の記事は単に暴力的傾向についてのものだが、女性への暴力について書いてみる。

私自身はまったく非暴力的な家庭環境で育ったので、「男が女を殴る」ということが世間に多いことは成長して後に知って驚いた。しかも、話によれば、女性の側もそれを許容している例が多いということで、成る程、これが「亭主関白」社会の日本か、と思ったのだが、現在はどうなのだろう。
私の父親は体重が85キロくらいある偉丈夫で、ホテルを営業していた時には酔って暴れる黒人の大男を柔道で投げ飛ばすくらいの男だったが、何かのことで(たぶん、浮気をしたか何かだと思うwww どうせ、友人たちと飲んだ紛れにでもそうなったのだろうが。)妻、つまり私の母親が激高して蝙蝠傘か何かで何度も叩いても、じっと耐え、彼女にまったく手を出さなかったらしい。まあ、夫婦喧嘩らしいのもその一度きりだったのではないかと思う。そういう場合に父親がもしも手を上げたら、そのパワーから言って、母親は家の外まで吹っ飛んでいただろう。
とにかく、そういう非暴力的な家に育ち、幼いころは家で本ばかり読んでいて家の外にほとんど出なかったので、他の子供との交渉も少なく、私自身、肉体的な喧嘩をしたことは中学に入るまで一度も無かったのである。(「これでは男として恥ずかしいのでは?」と悩んで、中一の時に喧嘩の体験をしたが、不発に終わったことは以前にも書いたように思う。)
長々と書いたが、要するに、「暴力に対し許容的な成長環境」であるかないかは、その人間の暴力に対する性向をかなり決定的に決めるのだろう、ということだ。
父親が母親を殴る家庭で育った男は結婚したら妻を殴るようになる、ということである。

まあ、暴力的な男は「男らしさ」の匂いをぷんぷん振りまいて生きているので、女性にはモテるかと思う。ただし、そういう男と結婚したりつき合ったりしたら、毎日のように殴られる覚悟はしておくことである。


(以下引用)


メモ

「体罰」を禁じることで若者の暴力性が劇的に減少することが88カ国40万人を調査した研究で示される




By David Dav

「しつけ」と称して相手を叩くなどの罰を与える体罰に対する見方は厳しさを増しており、「体罰は単なる暴力である」という見方が強まっています。一方では「必要悪」という考え方も根強く残っている面もある体罰ですが、88カ国・40万人を対象にした調査からは、「体罰を禁じることで若者の暴力性が減少する」という結果が明らかにされています。

National bans on slapping children linked to less youth violence | BMJ Open
https://blogs.bmj.com/bmjopen/2018/10/15/national-bans-on-slapping-children-linked-to-less-youth-violence/

Countries that ban spanking have kids who are less violent
https://www.usatoday.com/story/life/allthemoms/2018/10/29/countries-ban-spanking-have-kids-who-less-violent/1809639002/

この調査は、イギリスの医学会雑誌「BMJ Open」において発表されたもの。全世界の88カ国を3つのパターン「学校や家庭を含む体罰の全面禁止」「学校における体罰の禁止」「体罰の禁止なし」に分類し、それぞれの国における若者の暴力性と照らし合わせることで、体罰と暴力性の関係が調査されました。

その結果、ドイツやスペイン、ブラジルなど体罰を全面的に禁止した国では、肉体的に争いごとを起こす確率が「禁止なし」の国に比べて男性で69%、女性で42%少なかったことが明らかになっているとのこと。また、学校においてのみ体罰が禁じられている国では、男性は顕著な変化がない一方で、女性は56%低い値を示しているとのこと。この「部分禁止」の国にはアメリカ、イギリス、カナダなどが含まれます。

その結果をまとめたのが以下の表。上から「禁止なし」「学校内で禁止」「完全禁止」の3つに分類されており、黒い点が男性、白い点が女性。国の並びは男性の値でソートされています。全体的な傾向を見ると、「禁止なし」のグループでは黒い点が広く分布しているのに対し、「学校内で禁止」「完全禁止」のグループでは黒い点が左側に寄り集まっている傾向、すなわち暴力事件を起こす青年の割合が低いという傾向が浮き彫りになっています。




この結果について、主任研究者でモントリオールのマギル大学のフランク・エルガー准教授は「現時点で言えるのは、体罰を禁止している国で成長した若者は、そうでない国の若者に比べて暴力性が低い、ということです」と述べています。

またこの傾向は、国ごとの裕福さや殺人率の違いには関係ないことが確認されているとのこと。つまり、成長期にある子どもに体罰が加えられる環境があるかどうかによって、その国の若者の暴力性は一定の影響を受けるということになります。体罰を受ける子どもは「自分は望まれない人間なんだ」と考えることや、体罰を受けた子は大人をまねて自分も体罰で「しつけ」をする連鎖が生じることも明らかになっているとのことです。




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