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「長州ファイブ」の謎

歴史書などすべて「勝者が書かせた歴史」にすぎないのであり、本当の歴史など、誰も断言できるはずがない。そういう意味では、最初から、筆者の主観が入っている、として読むのが大前提である小説のほうが案外歴史の真相を穿っている場合が多いと思う。確か、「源氏物語」でも、光源氏が、世の中の真実は小説の中にこそあり、歴史書などたいしたものではない、と言っている。
ただ、問題は、その小説に書かれたことを史実だと頭から信じる人間もいることで、作者が最初からフィクション(小説)だ、と言っているのに、小説などから得た知識が歴史知識のすべてになる人もいるわけである。

政治思想的には私の対極にいる作家だが、井沢元彦の「逆説の日本史」はそういう意味では非常に有益な「歴史解説書」だが、作者の政治思想が熱く語られている部分は眉に唾を付けて読むのがいいかと思う。現代政治について書いてある部分は糞だが、明治以前の歴史に関しては卓見も多く、何より、読み物として面白い。
ちなみに、学者の言うことは、時の政権に不利なことは書けないのだから、信じるのは愚かだ、という趣旨のことも書いていて、それにはまったく同感する。そして、その学者が書いたものが次の時代の「正史」とされていくわけである。
権力の座に上り詰めた人間はそこに至るまで様々な悪行をしてきたのは当然であり、権力を握ったら、その過去の悪事をすべて隠し、嘘を広めるのは当然の話である。だから、同時代人の発言も本当に信頼できるものではない。という趣旨のことを井沢は言っているが、それに私も同感する。

私が現在興味を持っているのは、「長州ファイブ(伊藤博文、井上馨など5人)」という連中が、なぜ維新後の日本でほとんど権力の最高の座、あるいはそれに近い座に上り詰めたのか、ということである。
彼らは鎖国中の日本から「密航」という形でマシソン商会の船で英国へ渡り、そこでおそらく英国政府の援助でいろいろと「勉強」して日本に戻ってきたわけだが、要するに彼らは英国政府の「スパイ」になったのではないか、というのが私の推測だ。そして、英国の意志に従う人間しか日本政府の枢要の地位に就けないシステムを、明治政府の中で作り上げたのではないだろうか。(ちなみに、「長州ファイブ」は長州藩主の命で英国「留学」をしたようだ。つまり、江戸幕府を倒した後、英国をバックに長州が政治実権を握る意図だったかもしれない。そうすると、下関戦争というのは長州藩主にとって本気の攘夷ではなく、芝居かアクシデントにすぎなかったのではないか。まあ、幕末史に詳しくないのでこれは思想的メモにすぎない)
第二次大戦後は、日本の宗主国が(実態はまだ英国のままかもしれないし、英国と言うよりユダ金勢力と言うべきかもしれないが)英国から米国に変わっただけで、実は明治時代から日本は英米の属国だったのではないだろうか。


(以下「ネットゲリラ」から転載)



で、信長は全国統一を目指してなかったとか、秀吉の朝鮮出兵は、アジアに進出して来たスペイン・ポルトガル勢を追い払うためだったとか、天草四郎は架空の人物とか、まぁ、色々あるんだが、何といっても最近話題なのが、坂本龍馬だなw イギリスのスパイだった、とか、グラバーの抱えていた情報屋だとか、まぁ、コテンパンですw 吉田松陰も、最近の評価ではもっぱら「テロリスト」だな。ちなみに吉田松陰が下田で密航しようとして捕まり、江戸に送られる時に、江川太郎左衛門がニアミスしているんだが、もしかして囚われの吉田松陰に江川太郎左衛門が深夜、会いに行っていたのではないか? という人もいて、そこら辺を膨らませると、歴史小説が一本、書けるかも知れないw 新選組は江川太郎左衛門が作ろうとしていた近代的な軍隊組織がベースになっていて、だから、武士ではなく、農民、町人が参加している。近藤勇は、江川太郎左衛門の孫弟子にあたる人物です。江川太郎左衛門は開明的な人物で、ペリー提督との交渉にも立ち会っているんだが、アメリカの「民主主義」を現地で学んで、日本もそうした新しい体制を作ろうという主旨の文章を残している。韮山の江川邸には、未公開の貴重な文書がたくさん残されています。多分、薩長政府より、徳川体制のまま変革した方が、日本はマシだったと思う。

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