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二人行けど行き過ぎがたき秋山を、
いかにか君が一人越ゆらむ。 (「万葉集」大来皇女)
ここでも、大伯皇女は、「二人」ということをまず思うのです。このような一体感は、大津皇子の歌には見られないように思われます。このような一体感があったからこそ、その喪失感の大きさが耐えがたいものだったのでしょう。「いかにか」は疑問詞「いかに」と疑問助詞「か」の複合で、「いかに~か」(どのように~か)の意味です。訳は「二人で行っても行き過ぎにくい秋山を、どのようにしてあなたは一人で越えるのだろうか」。
二人行けど行き過ぎがたき秋山を、
いかにか君が一人越ゆらむ。 (「万葉集」大来皇女)
ここでも、大伯皇女は、「二人」ということをまず思うのです。このような一体感は、大津皇子の歌には見られないように思われます。このような一体感があったからこそ、その喪失感の大きさが耐えがたいものだったのでしょう。「いかにか」は疑問詞「いかに」と疑問助詞「か」の複合で、「いかに~か」(どのように~か)の意味です。訳は「二人で行っても行き過ぎにくい秋山を、どのようにしてあなたは一人で越えるのだろうか」。
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