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古典の花園20 第三章2

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 うつそみの人にある我や、
 明日よりは二上山(ふたかみやま)をいろせと吾が見む。 (「万葉集」大来皇女)

 「うつそみ」は「うつせみ」と同じで、「現実、現世」の意味ですが、同時に「空蝉」つまり蝉の抜け殻のようなはかないイメージを持った言葉です。愛する弟を失った私は、今日からは、弟が処刑されたあの二上山を弟と思って眺めよう、という意味の裏に、自分がもはや蝉の抜け殻のような存在である、という思いがあるように思われます。「いろせ」は兄弟の意味で、弟の大津皇子のことです。

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HN:
酔生夢人
性別:
男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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