関東甲信の広い範囲で29日、季節外れの雪が降り、東京都心でも積雪が観測された。3月下旬に都心で1センチ以上の積雪が観測されたのは、1988年以来32年ぶりとなる。気象庁は30日朝にかけて、路面凍結などへの注意を呼び掛けている。
気象庁によると、伊豆半島付近を通過した低気圧や、関東甲信の上空に流れ込んだ寒気の影響で、各地で雪景色が広がった。主な地点の積雪の深さ(午後1時現在)は、長野県軽井沢町28センチ▽群馬県草津町23センチ▽山梨県富士河口湖町16センチ▽埼玉県秩父市6センチ▽宇都宮市、前橋市、東京都千代田区各1センチ――など。
冷え込みも厳しくなり、千代田区では正午過ぎの気温が1月下旬並みの0・7度となった。横浜市中区や千葉県船橋市でも0・7度を観測するなど、各地で真冬並みの寒さとなった。
交通機関への影響も出た。JR東日本が青梅線の上下線11本を運休し、日本航空は羽田発着の20便を欠航した。【千脇康平】