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「半分の月が上る空」という言葉の推理

昨日の散歩では、空に半月が出ていたので、それから「半分の月が上る空」という、かなり前のライトノベルのタイトルを思い出し、さて、それは日にちや時刻は特定できないか、という推理問題となった。つまり、この小説(私は読んだことがない)のタイトルの言葉が厳密なものだったと仮定して、その月を見た日にちや時刻を推理するわけだ。まあ、「3マイルは遠すぎる」(だったか)という推理小説で、断片的な言葉から推理を広げる行為の亜流である。

1:「半分の月」は厳密に「半月」とする。
2:「上る」は、「空にある」だけの意味ではなく、言葉通りに「月が上昇過程にある」とする。

という大前提での推理である。

最初に、月が半月であるのはいつ頃かというと、満月が旧暦の15日であることから、旧暦1日と15日の中間の旧暦8日、あるいは15日と30日の中間の旧暦22日か23日だと考えられる。(1と15の中間は8だが、15と30の中間は22と23のどちらとも言えるからだ。)
で、月は、満月の時に午後6時から上り始めると仮定するなら、30日でひとまわりすると考え、1日ごとに(24時間割る30で)、0.8時間、つまり48分ずつ月の出は遅れていく。まあ、簡便化するために、1日に1時間遅れるとしておく。
すると、半月(満月の7日後)の時には月の出は午前1時(深夜1時)になる。(新月の7日後の場合は、考察段階で忘れていたので、暇な人はご自分でどうぞ)
次に、月の上昇度合いを角度で考える。つまり、天球の最頂上、地平線と90度の角度に来るまでの時間を考える。これは地球の自転による見かけ上の回転なのだから、月は24時間で一周、つまり360度移動すると単純化しておく。とするなら、360割る24で、1時間で15度の上昇、あるいは下降となる。
とすれば、月が地平線から出て天頂に来るまでの時間は90割る15で6時間である。(もっと単純に、月の、見かけ上の地球の周り一周が24時間だから、4分の1周するには24時間割る4で、6時間と考えればいい。)つまり、月が「上っている」時間帯は、月の出から月が中天に至るまでの6時間だ。
以上を総合すると、「半分の月が上る空」を誰かが見ていたのは、旧暦8日前後、あるいは旧暦22日、23日前後の、午前(深夜)1時から午前7時までの時間帯だとなる。
ちなみに、昨日(新暦2月2日)が旧暦12月23日で、まさに半月だった。まあ、今日24日の月も、今、室内から見ると、ほぼ半月である。午前4時で、仰角45度から60度くらいの「上り」の月だ。

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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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