「ゲンダイネット」から転載。日刊現代の目次の一部も含めて掲載する。菊田政務次官の「エステに買い物」記事なども面白そうである。まあ、国家の非常時だからといって、外国にいる自分には何もできないのだからという気持ちは分かるが、さすがにエステなどやっている場合ではないだろう。このあたりが官僚の本性というか、本領というものか。
それはさておき、下記の記事は非常に重要な指摘である。言われてみれば当たり前のことだが、公の発言として聞いたのは初めてだ。なるほど、警察というものは「失踪届」があって初めて行方不明者としてカウントするのである。ならば、町全体が水没したなら一人も行方不明者はいないという理屈だ。マスコミの人間ならそういう基礎知識(裏知識)は持っているはずだのに、それを誰も口に出さないとは、この国のマスコミはどこまで国民を馬鹿にしているのか。まあ、馬鹿なんだけど。とにかく、マスコミの言うことなど信じると、それこそ馬鹿を見るってことです。
(以下引用)
テレビは「行方不明者は推定16万人」と、なぜ伝えないのか
東日本大震災のテレビ報道が話にならない。とりわけ「発表報道」に傾斜しすぎ、発表のブレに応じて右往左往する姿は目も当てられない。
もっとも有害なのは警察が確認した死者数と警察に届けが行方不明数を足して、「死者・不明1万2000人超」とする発表報道。NHKが典型である。
津波映像を見れば、一家全員や近所に住む親戚が丸ごとのみ込まれたケースがあるのは当然。すると、誰も行方不明者を届け出ない。それは数える必要も、報じる必要もないというのがテレビや大新聞の考え方だ。
その結果、「死者・行方不明は5日目で1万人ちょっと。増えても2万~3万人か」という印象を人々に与え、社会をミスリードしてしまう。これは「誤報」に近い問題報道だと私は思う。
例えば岩手県陸前高田市の面積は232平方キロで宅地が2.5%。2万3000人が2.4キロ四方に住んでいた。その市街地が津波で壊滅し、避難民が約9000人。だから行方不明者は1万4000人である。
これに自治体首長などが不明者数を語った大槌町1万人も南三陸町8000人、女川町5000人を加えれば、4つの自治体だけで行方不明者3万7000人なのだ。
このような自治体が岩手県、宮城県、福島県と30近く並ぶ。人口は1万~数万が多い。計算過程を記す紙幅がないが、現段階での行方不明者の推定数は約16万人である。
むろん阪神・淡路の死者6400人とはケタ違い。関東大震災か東京大空襲か広島原爆級の行方不明者が出た大災害に私たちは直面している。
そう認識して初めて何をなすべきか分かる。その大前提すら伝えないテレビや大新聞の報道とは何なのか?
(ジャーナリスト・坂本衛)
(日刊ゲンダイ 2011/03/17 掲載)
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他に、「深夜の避難所で大パニックが起きていた~自衛隊が逃げた!」
「(黄色スーツの)菊田真紀子外務政務官はジャカルタでエステに買い物三昧」
など、紹介したい記事がたくさんですが、本紙をどうぞ。
気になる「枝野の会見」
例えば、「避難していただきたい、と思っております」と言う。
「思っております」は本人の意見、感想、推測…。なぜ「避難してください」となぜ言い切らないのか。
(政府の)決定事項ではないのか。個人の意見・感想を語る場ではない。
また、「―と報告を受けております」と言う。
<オレは報告があったことを伝えているだけ…><間違っていてもオレは知らない>
と私には聞こえる。
いずれも、己の保身、責任回避を優先するヤツにありがち…。
専門用語、官僚言葉、カッコ(体裁)ばかりでつくろう。
分かりにくい会見は今後も続く…。
■ふざけた人事…仙谷氏起用に批判 (3/18 時事通信)
【ゲンダイネット】
◆「民放はこの局は原発報道だけ、この局は安否情報だけ、この局はバラエティーと思い切った放送を」
被災したサンドウィッチマン会見 (3/17)
◆なぜ自衛隊を使って被災地に食料、毛布を投下しないのか
話にならない無能バカ政府 (3/16)
◆何から何まで後手後手、右往左往の無能ぶり (3/14)
それはさておき、下記の記事は非常に重要な指摘である。言われてみれば当たり前のことだが、公の発言として聞いたのは初めてだ。なるほど、警察というものは「失踪届」があって初めて行方不明者としてカウントするのである。ならば、町全体が水没したなら一人も行方不明者はいないという理屈だ。マスコミの人間ならそういう基礎知識(裏知識)は持っているはずだのに、それを誰も口に出さないとは、この国のマスコミはどこまで国民を馬鹿にしているのか。まあ、馬鹿なんだけど。とにかく、マスコミの言うことなど信じると、それこそ馬鹿を見るってことです。
(以下引用)
テレビは「行方不明者は推定16万人」と、なぜ伝えないのか
東日本大震災のテレビ報道が話にならない。とりわけ「発表報道」に傾斜しすぎ、発表のブレに応じて右往左往する姿は目も当てられない。
もっとも有害なのは警察が確認した死者数と警察に届けが行方不明数を足して、「死者・不明1万2000人超」とする発表報道。NHKが典型である。
津波映像を見れば、一家全員や近所に住む親戚が丸ごとのみ込まれたケースがあるのは当然。すると、誰も行方不明者を届け出ない。それは数える必要も、報じる必要もないというのがテレビや大新聞の考え方だ。
その結果、「死者・行方不明は5日目で1万人ちょっと。増えても2万~3万人か」という印象を人々に与え、社会をミスリードしてしまう。これは「誤報」に近い問題報道だと私は思う。
例えば岩手県陸前高田市の面積は232平方キロで宅地が2.5%。2万3000人が2.4キロ四方に住んでいた。その市街地が津波で壊滅し、避難民が約9000人。だから行方不明者は1万4000人である。
これに自治体首長などが不明者数を語った大槌町1万人も南三陸町8000人、女川町5000人を加えれば、4つの自治体だけで行方不明者3万7000人なのだ。
このような自治体が岩手県、宮城県、福島県と30近く並ぶ。人口は1万~数万が多い。計算過程を記す紙幅がないが、現段階での行方不明者の推定数は約16万人である。
むろん阪神・淡路の死者6400人とはケタ違い。関東大震災か東京大空襲か広島原爆級の行方不明者が出た大災害に私たちは直面している。
そう認識して初めて何をなすべきか分かる。その大前提すら伝えないテレビや大新聞の報道とは何なのか?
(ジャーナリスト・坂本衛)
(日刊ゲンダイ 2011/03/17 掲載)
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他に、「深夜の避難所で大パニックが起きていた~自衛隊が逃げた!」
「(黄色スーツの)菊田真紀子外務政務官はジャカルタでエステに買い物三昧」
など、紹介したい記事がたくさんですが、本紙をどうぞ。
気になる「枝野の会見」
例えば、「避難していただきたい、と思っております」と言う。
「思っております」は本人の意見、感想、推測…。なぜ「避難してください」となぜ言い切らないのか。
(政府の)決定事項ではないのか。個人の意見・感想を語る場ではない。
また、「―と報告を受けております」と言う。
<オレは報告があったことを伝えているだけ…><間違っていてもオレは知らない>
と私には聞こえる。
いずれも、己の保身、責任回避を優先するヤツにありがち…。
専門用語、官僚言葉、カッコ(体裁)ばかりでつくろう。
分かりにくい会見は今後も続く…。
■ふざけた人事…仙谷氏起用に批判 (3/18 時事通信)
【ゲンダイネット】
◆「民放はこの局は原発報道だけ、この局は安否情報だけ、この局はバラエティーと思い切った放送を」
被災したサンドウィッチマン会見 (3/17)
◆なぜ自衛隊を使って被災地に食料、毛布を投下しないのか
話にならない無能バカ政府 (3/16)
◆何から何まで後手後手、右往左往の無能ぶり (3/14)
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