【AFP=時事】民主派による抗議デモで混乱が続いている香港で6日、強硬な親中派として知られる政治家の何君堯(ユニウス・ホウ、Junius Ho)氏(57)が男に刃物で胸を刺され負傷した。香港では3日に民主化を支持する政治家が耳をかみ切られる事件が起きており、親中派と民主派の政治的な対立が暴力による報復の応酬に発展している。
インターネットに投稿された動画によると、何氏が中国本土との境界に近い屯門(Tuen Mun)区で選挙活動を行っていたところ、男が花束を持って何氏に近づき、写真撮影を要求。
男は何氏に花束を手渡した後、バッグから刃物を取り出し、何氏の胸を刺した。
何氏とスタッフらが男を取り押さえたが、警察によると犯人の男を含め3人が負傷した。男は取り押さえられた際、「何君堯、お前はくずだ!」と広東語で叫んでいた。
また警察筋によると、何氏は左胸を刺されており、男は逮捕された。何氏は救急車に乗せられた時には意識があったという。
何氏は林鄭月娥(キャリー・ラム、Carrie Lam)行政長官らと共に、香港の民主活動家から最も嫌われている人物。親中派の政治家の中で最も目立つ存在の一人として長く知られており、今年7月には棒などでデモの参加者らを襲った集団と元朗(Yuen Long)区で握手していたところを撮影され、非難の的となった。
【翻訳編集】AFPBB News