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社会に隠れる殺人者

「罪と罰」の問題についての真剣な考察を社会に促す記事である。
私は、殺人という罪に対する適正な罰は死刑しかない、という考えだが、もちろんそこには事故に近いような過失致死や冤罪の問題もある。冤罪が確定するまで無期懲役というのが現実的だろう。これは「犯罪者から社会を守る」措置である。しかし「罪の許し」に関しては、原則として「罪を許す」ことは遺族には不可能だ、という考えである。
被害者にしか罪を「許す」権利は無い。これはあらゆる罪と罰の原則だ。しかし、殺人では許す主体が既にこの世に存在しないのである。いかに映画やテレビドラマで遺族が犯行者を許す場面が感動的に描かれても、私はそれを遺族の「越権行為」だと思っている。それを逆に言えば、既に刑が確定し、刑を完了した犯罪者に対し、遺族(殺人以外の事件での被害者も含む)がそれ以上責める権利も無い、ということに論理的にはなるだろう。
ただ、問題として、刑期を終えた殺人者が下の記事のように社会の匿名性(偽名の使用や名前の変更)の中に隠れた場合、はたして社会の成員は安心して暮らせるのか、ということだが、まあ、世の中には犯罪を実行していなくても、その内面では犯罪者すれすれの人間も膨大にいるだろうし、刑期修了者を特別に考える必要もないのかもしれない。しかし、あなたが親しくしている人間が実は過去に人殺しをしていた、というのはなかなか不気味である。
ついでに言えば、私は刑罰によって犯罪者が厚生する、ということもほとんど信じていない。人間性が刑罰によって変わるはずはない。中には刑務所暮らしで刑務所仲間から「教育」されてより悪質になる者も多いだろう。

(以下引用)

神戸連続児童殺傷 元少年A、改名して生活か 「匿名の森」に消える


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