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堤未果氏の「911体験」と、そのPTSDからの脱出

人間の頭脳は、さまざまに彩色されたガラス窓(ステンドグラス)の内部の部屋のようなもので、外部からは完全な光が入ってきても、室内(脳内)ではそれを勝手に色んな色に彩色してしか見えない。これが「偏見」の発祥(発生)源である。つまり、我々は「彩色された光」ではなく、大本の光そのものを見る必要がある。そして、彩色された世界ではなく、本当の光に照らされた「現実世界」を見る必要がある
下の記事は、「バカ国民帝国日本の滅亡」の記事の一部だが、書き手の孔徳秋水氏自身も偏見の塊のような人物である。しかし、この記事に書かれた堤未果氏の「911体験」と「PTSDからの脱出体験」は貴重なもので、人生論としても非常に価値が高い。(まあ、「貴重」と「価値が高い」は重言で冗言だが、単なる強調だ。)秋水氏のわずかな前置き(緑色にした)を例外に、主に堤氏の体験部分を転載する。

(以下引用)赤字部分は元の「移る」を「映る」に、「断った時」を「立った時」と誤字修正した。ほかにも誤字があるかもしれないが、文責は堤氏ではなく秋水氏にある。


>9・11パニックのなかで成立した愛国者法を皮切りに、


 


アメリカ社会は根底から変えられていきました。


 


テレビをつけると、政府方針を擁護するコメンテーターばかり並び、


 


学校に小さな工作用ハサミを持ってきた小学生の女の子が


 


警察に連行されたというニュースが流れます。


 


空港のゲートには洋服を着たまま丸裸に映る屈辱的なミリ波スキャナーが設置され、


 


国中につけられた3000万の監視カメラから、週に40億時間分の映像が警察に送信。


 


 


憲法を教えていた教師が正当な理由なく解雇され(授業内容を監視されていた)、


 


非公開の軍事法廷で、大した証拠もなく大量のテロ容疑者が拘束されていきました。


 


(中略)


 


未果さんはPTSDを発症。悪夢と眩暈に悩まされる…


 


野村証券を辞め、日本に帰国、いくら食べても痩せていき、塞ぎこんでばかりの日々。


 


そんなとき、お母さんが、


 


荒行で有名な山で修業を終えた坊さんのところへつれていきました。


 


 


(--)b ハイ、ここからが本題です。


 


>その人は、気の抜けた私を見て、言いました。


 


「心が動かなくなっているのは、情報が入り過ぎているからです」


 


そして、聞いたことのない不思議な修行「人断ち」を勧められたのです。


 


 


それは、一定期間、徹底的に外部とのコミュニケーションを断つというものでした。


 


人と会うだけでなく、電話もファックスもメールもダメ。


 


もちろん、パソコンを開くのも禁止です。


 


外からの情報を入れず、過去も未来も考えない。


 


 


「引きこもり」のようですが、本も読めない。チャットも掲示板もダメ。


 


外に出ることはできます。


 


ただ、だれとも会わず、会話せず、毎朝起きて体を動かし、


 


自分と、自分のからだとだけ「会話」する。


 


毎朝起きて、からだを動かし、


 


毎週配達される食材で作ったご飯を一人で食べて、


 


神社に散歩に行き、またご飯を食べてお風呂に入って寝る。


 


 


ウォール街での生活は、24時間情報が飛び交い、「出遅れたら負け」。


 


仕事も会話も、すべてがスマートで無駄がない。


 


それが真逆の世界…、時計もなく、音もなく…


 


はじめは、情報に対する飢餓感で不安になりました。


 


だれかとつながりたいという欲求も高まりました。


 


 


しかし、10日も経つと、少しずつ変化が出てきたのです。


 


「体感」が、戻ってきたのです。


 


自分の手のぬくもり、立った時に足の下にある地面、


 


さらさらと風にそよぐ葉の音に、鳥たちのさえずりに虫の羽音。


 


木漏れ日のきらめきや、朝と夜の空気の密度と匂い。


 


道端のタンポポの鮮やかな黄色…


 


まるで、


 


いままで一時停止していた五感が、再起動してフル稼働し始めたかのようでした。

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HN:
酔生夢人
性別:
男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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