4/12、大阪・関西万博の開会式が行われ、NHKで生中継されていた。放送を見終わった直後に率直な感想をポストしたところ、非常に多くの反響があった。

70年万博の開会式の絵と比較して何とも貧相でこぢんまりとしている。そうした批判的意見が多くあった。まず、会場の空間が狭く暗く、スケール感と開放感がない。5年に一度の国際博であり、日本が国家の威信を賭けて世界に存在感を発揮する機会であり、世界に感動を与えて国民が自信を得るコンテンツが発信される場なのに、披露された中身は脱力するほどショボかった。ステージが小さく、出し物の企画と演出がおよそ期待値に達していない。地方博のレベルだとか、どこかの公民館でやっているようだという声が上がっていたが、同感である。イベントに出演した人数も、会場に参席した人数も少ない。何か全体が薄暗く、身内だけを会場に呼んで座らせていた雰囲気が漂っていた。皇族以外に著名人がいなかったのか、カメラが来賓や観客の顔を捉える場面がなかった。皇族の言葉や表情も元気がなく、消極的であることが察せられた。

2010年の上海万博では、サルコジや李明博など元首級が20名も参列している。今回の大阪・関西万博ではゼロだ。開会式の規模と態様が、この万博全体がどのようなものかを暗示し象徴している。158の国と地域が参加とNHKが煩く喧伝しているけれど、15年前の上海万博では192か国が参加し、国際機関も56参加していた。4年前に開かれたドバイ万博の参加国も190で、ドバイ万博の参加国数からもはるかに劣る数となっている。この事実はマスコミでは紹介されない。伏せられている。一気に30か国も減るとはどういう理由と事情なのだろう。5年後にはサウジのリヤドで万博が開かれるが、おそらく、そこでは190以上の国・地域の参加が確実だろう。要するに、日本が、経済的に世界から期待されてない国だからこうなるのであり、経済成長に伴う市場的チャンスや科学技術のシーズの面で魅力のない国だという真実の証左なのだ。