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天皇制を考える(3)天皇制の現在と未来

前回の記事で終わるつもりだったが、最初に予告した「天皇制の現在と未来」については論じていなかったので、考えてみる。
まあ、気が乗らなかったのは当然で、あまり考えてこなかった題目なので腹案が何も無いのだ。
とりあえず、「天皇制の現在」は、今上天皇ご夫妻(「両陛下」と言うべきかもしれないが、私は「陛下」という呼称は呼ぶ側の過度な卑下を感じるのであまり好きではない。)がマスコミにほとんど出ないので、つまりマスコミの話題になる行動が無いので、何とも判断できない。しかし、たとえば今後、沖縄の慰霊の日や広島長崎の原爆慰霊祭などで儀式や祭事へのご出席やらお言葉などが必要なのが天皇という存在なのではないか。まあ、慎重なのは結構だが、皇居の中に引きこもってばかりでは存在意義を失いそうである。今が世界的なコロナ騒動のさ中でなければ、雅子妃などは「皇室外交」の主役になれるだろう。
で、天皇制の未来だが、私の考えは、「伝統は、有害さが明白なものでないかぎりできるだけ残すべきである」というものだ。つまり、千年以上もの歴史があるのを、その世代の勝手な判断で消滅させていいのか、と思うわけだ。毎度比喩として言うが、自分は仏教は嫌いだとか木造建築は嫌いだ、という理由で法隆寺を壊して焚き木にしていいのか、という話である。壊すのは一瞬だが、それが価値を持つのは何百年の歴史によるのである。そういう「歳月の価値」というものが伝統というものにはある。
アレクサンドリア図書館を焼いたら、それ以前の歴史的記録や歴史的資料の巨大な部分は消滅したわけで、私は、アレクサンダー自身の死より、これらの図書の消滅のほうが人類の大損失だと思っている。
まあ、皇室関係の費用が巨額だと言うなら、削減してもいいだろうが、削減すべきものはたくさんある。国会議員など、ほとんどが不要どころか有害なのではないか。
というわけで、天皇制の未来についてはこの程度の考えしか無いのも当たり前で、私は現在の「象徴天皇制」こそが、「日本人の文化的アイデンティティを保存しながら、政治の邪魔にはならない」優秀で有益な制度だと思っているのである。


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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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