忍者ブログ

食事は健康の土台

「阿修羅」から転載。「in deep」にも使われていた統計資料による記事のようだ。
沖縄県が長寿県から転落したのは、「運動不足」と「食生活の変化」のせいだろう。沖縄には短い都市モノレール以外の鉄軌道乗り物が無く、通常の社会生活を送るには各家庭に1台か2台の乗用車が必須である。そして乗用車があると、「ドアからドアへ」の生活になり、日常ではほとんど歩かなくなる。わずか100メートルほど先のコンビニでも、重い荷物を抱えて帰るよりは、と歩行より車を選んでしまうことが当たり前になる。車を止める位置でさえ、できるだけ店の出入り口に近い方を選ぶのだから、運動不足になるのは当然だろう。
食生活の点では日本全体と同じく、米や芋中心で後はわずかな野菜とわずかな肉という粗食から、飽食・過食が当たり前という状態になったようだ。特に女性は、米よりもパンや菓子を好むことが多いというのは日本全体に共通しているのではないか。
この「米からパンやケーキ中心に変わった食生活」というのが日本人の食生活の悪い方向への変化ではないか、と私は見ている。たしか、パンやケーキに大量に使われているトランス脂肪酸を米国では禁止したのではなかったか。それでなくても、パンはジャムなどを塗れば菓子も同然であり、それだけで満腹する。体に必要なビタミンやミネラルが不足するのは当然だろう。そこが、必ずオカズを必要とする米飯との違いだ。(逆に、それが面倒だから米飯は主婦に嫌われるのだろう。だから、米飯でもオカズの要らないカレーライスやチャーハンなどが好まれるのかと思う。それではビタミン不足になるのは言うまでもない。)
私自身、長年の頭脳労働者(の一種だと思う。少なくとも体を使う仕事ではなかった。)から、高齢になって肉体労働者に転身(日本の軍隊風に「転進」と言うべきか。ww)した結果、食事が肉体に及ぼす影響を明確に体で知ったので、上に書いたようなことを言うのである。
若い人でも激しい肉体労働をすると、足などがつったりする。甲子園やプロ野球などでよく見る光景だ。あれは、発汗に伴うミネラル分(おそらくカルシウムとマグネシウム)の流出の結果だろう。それほど、ミネラル分は(そしてビタミンもだが、こちらは長期的な欠乏の結果、症状は出るものかと思う。)体を動かすのに必須のものなのである。したがって、そうしたミネラル分やビタミンの欠如した食事をしていることが体に良くないことは言うまでもない。
まあ、ほとんど運動らしい運動をしない生活をしていると、そうしたことには気づかないが、たまにいきなり激しい労働をすると、自分の体がいかに不健康なものかがすぐに分かるはずである。これを単に「体がなまっていた」などと軽く考えるべきではない。
そして主婦の方々は、家族の体の健康は自分の食事にかかっている、と考えてほしい。ただし、砂糖や塩や化学調味料を使わないで不味い飯を作って、それを家族に強制的に食わせようとするのは、家族に家庭料理と母親を憎悪させるだけである。(不味い食事を強要する母親に対する憎悪は世間でごく普通にあるもので、それに気づかないのは当の母親だけである。)
食塩や糖分や脂肪分や炭水化物を制限すれば健康になる、というような単純なものではないのである。

なお、体を動かす必要の無い生活をしているならば、健康維持には粗食だけで十分かと思う。
過食の傾向があるなら運動は必須だ。



(以下引用)


コレステロール・ショック(7) 長野県の怪(BMIは違います)  武田邦彦
http://www.asyura2.com/15/health17/msg/169.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 6 月 02 日 13:55:05: igsppGRN/E9PQ
   
 
   コレステロール・ショック(7) 長野県の怪(BMIは違います)
http://takedanet.com/archives/1029243053.html
2015年05月31日 武田邦彦 (中部大学)


(大失敗!!)
  目がかすんでBMIについて「長野県」と「長崎県」を間違いました。この記事はもう一度、書きますが、とりあえず「塩と血圧と長寿」という点でお読みください。失礼しました。またご指摘をしていただいた方、ありがとうございます。



長野県の男性は都道府県の中でももっとも長寿だ。かつて、山間部で雪の多い地域だから、どちらかというと運動も不足し、新鮮な海の幸にも恵まれないので、長寿日本一とは縁が無いと考えられていた。


しかし、県をあげての健康運動が実って、それまでトップだった沖縄を抜いて堂々、一位を続けている。関係者のご努力に深い敬意を表したいと思うが、長野県のデータを参考にしようとすると、どうも国や医師の指導と比較するとデータがかけ離れている。私たちはなにか重要なことに気がついていないのではないか??


というのは表紙のグラフに示したように、長野県の男性の平均寿命は47も都道府県があるのに、もっとも長寿だ。でも、際立っているのは肥満度(BMI)も一位(太っている)、塩分摂取率は二位(お塩を多く採る)なのだ???


「健康」は「肥満を抑えて、塩分を控える」と言うはずなのに、都道府県でもっとも肥満度が高く、塩分をとっている長野県の男性がなぜもっとも「長寿」なのか? このような時に科学者はまずとんでもないことを考える。


まず、「不健康」なら「長寿」なのか? と考える。科学は予見を持ってデータを見てはいけない。「健康なら長寿」というのが間違っているかも知れない。「一病息災」というように、ある程度病気がちの方が息災であるということわざもあるぐらいだ。


次に、「肥満で血圧が高い」というのが「長寿のもと」なのか? とも考える。 これも予見を持ってデータを見てはいけない。「肥満と健康」と言っても、BMIが30ぐらいまではむしろ「肥満の方が健康」というデータも多い。つまり程度問題で、肥満というのはBMIで30以上とも考えられ、そうなると長野県は「都道府県の中でもっとも肥満だが、BMIが24.4だから「日本全体のBMIが低すぎるので、もっとも肥満な長野県がもっとも長寿」とも言える。


この報告書は厚労省が膨大な税金を掛けて報告している詳細なレポートからなのだが、調査対象人数が少し少ないと思うが、これで統計的には大丈夫とみているのだろう。今回はこのデータを利用する(最近では大学への研究費が削られて、官庁がお金を持っているので、データが官庁からでる。政治的なデータが多くて困るので、できるだけ学者が調査をできるようにしておかないと日本の進路を見誤る)。


また食塩の摂取量は長野県は全国2位でかなり高い。それでも長寿なのは「野菜を食べるから」などと見当外れの説明がされている。それも野菜にカリウムが含まれているからという奇妙な説明で、それなら食塩をとってもその中にカリウムが入った醤油などを使えば、「減塩」などというものは無くなる。


長野県のこのデータは考えさせられる。また塩分摂取量のデータや脳疾患の統計はあるが、「男性の平均血圧」のデータがなかなかみつからない(女性はある)。「塩分摂取量」というのは「血圧に関係がありそうなもの」ではあるけれど、「血圧」そのものではない。だから、統計データとしては、「塩分と寿命」では遠い関係になるので、「塩分→血圧→主要な死因→寿命」の関係データが同じ調査対象でなければならないが、見当たらない。


「肥満の方が長寿」というのは理解できる。人間はBMI=25ぐらいが標準的で、体重が減ると体力を失い、感染症やがんなどにかかりやすくなる。日本はあまりに体重を気にして「やせている方が健康」という間違った考えでいるので、長野県がもっとも肥満なのにもっとも長寿ということになったのだろう。


「塩分をとった方が長寿」というのも納得できる。

拍手

PR

この記事にコメントする

Name
Title
Mail
URL
Comment
Pass
Pictgram
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

カレンダー

10 2024/11 12
S M T W T F S
4
24 25 26 27 28 29 30

カテゴリー

最新CM

プロフィール

HN:
酔生夢人
性別:
男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

ブログ内検索

アーカイブ

カウンター

アクセス解析