今も続く輸入規制
福島県や農林水産省によると、日本産の食品の輸入を規制しているのは12カ国・地域となっている。最も厳しいのは中国で、関東産や東北産の食品を広く輸入禁止にしているほか、その他の地域からの食品にも放射性濃度の検査証明を義務付けている。香港やマカオも福島県産の全食品の輸入禁止を続けている。
また、韓国や台湾も一部の福島県産食品の輸入を禁止。また、欧州連合(EU)加盟各国やロシアなども検査証明書の提出を義務付けている。また、米国や英国、カナダ、インドネシア、マレーシアなど43カ国は、福島第一原発事故の後に輸入規制を実施したが、すでに解除している。
各国でわかれる対応
聯合ニュースによると、韓国の政府・与党は3日、処理水放出に関する懇談会を開いた。そこではIAEAが安全性を認めたとしても、「国民が安心できるまで」は福島県産水産物の輸入禁止措置を続ける方針が示された。
一方、EUは処理水放出を前にして規制撤廃に動いている。これまでの各メディアの報道によると、EUは先月末から規制を完全撤廃する方向で最終調整を進めており、実現すれば福島県産の魚やキノコ類などの検査証明が不要になる。
野村農林水産相は3日、来日したEUのヤヌシュ・ヴォイチェホフスキ農相(農業担当欧州委員)と会談。EUの日本産食品に対する輸入規制の早期撤廃に向けた協力を要請した。
福島第1原発を巡っては5月末~6月初めにかけてIAEAの調査団が来日した。スプートニク通信はこれまでに、放出を懸念する国内外の声や専門家の意見をまとめた。
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