(以下引用)
ともかく、私が「痛くないようにどうかひとつ……(請)」のようなことを言うと、先生は唐突に、「そうだね……、コロナのワクチンは打った?」と私に尋ねて来た。
ぬっ、ワクチン?
なんで急にそれを聞かれるのかわからなかったが、ノーワクチンの私は、怒られるかなあ?とちょっと思いつつ、「あ、打ってません」と答えた。
お医者さんなんてものはほぼ全員ワクチン打て打て推進派の人であるという思い込みが私にはあり、打ってませんなんて言ったら「な~に~!? やっちまったなぁ!! この、公衆衛生の敵めっ!!」とか叱られるかな……なんて、恐縮しながら私は「いえ打っておりません」と正直に述べた。
すると先生は、
「ああ、それなら麻酔は全量使えるよ。
ワクチン打ってる人は、数字が全部下がるんだよね」
と、仰られた。
ななっ、
数字が、全部下がる………?
どういうことかと言うと、先生いわく、コロナのワクチンを打っていると、血液検査などで出て来るような各項目の数字が軒並み悪くなり、危険なので検査時の麻酔を適切な量使えなくなる、ということであった。
おををを……(震)。
なんだかすごいことを聞いた気がする。
しかも、リアリティもすごい。
自分のクリニックを持って週に6日も患者さんを診ている、地域に根ざした医療を展開している現場最前線の先生、その先生が、「ワクチンを打つと数字が全部下がる」と。
私からはなにも言っていないのに。どちらかと言うと病院では怒られそうだからワクチンの話は避けたいくらいの心境でいたのに。しかし先生からいきなりワクチンの質問を振られ(私が痛いのどうのという話をしたからではあるけど)、ノーワクを白状するとズバリ「打つと数字が全部下がる」と。
ともあれ、その日は私は腸の方が気になっているのでそれだけで帰り、数日後、検査当日。
私はかわいい尻をプリンとむき出しにして検査台に寝ていて、その状態でまず腕から点滴で麻酔(全身麻酔ではなく、少しボーッとする程度になる、痛みを緩和するための麻酔)を入れてもらうのだが、いざ先生が麻酔をセットしようとした時、近くで準備作業をしていた看護師さんが飛んで来た。
そして、慌てた様子で「先生、その量でいいんですか!?」と。
すると先生は、「うん、彼、ワクチン打ってないんだ」と返して、それを聞いて看護師さんは「ああ、そうだったんですね」と安心していた。
やはり、ワクチンを打っていると、麻酔が十分な量使えないらしいのだ。少なくともこの病院では、看護師さんが慌てて飛んで来るレベルで接種者は麻酔量に気をつけないといけないらしい。
よかった打ってなくて!!
検査は、無事に終わった。
その日はボーっとしていたのですぐ帰った。空気を入れながらカメラを通すため、お腹がパンパンで苦しい。
で、今度はその後日。検査結果についてレクチャーいただくため受診。
腸の様子自体は特にどうってことはなく、血液検査の方で「キミはちょっと中性脂肪を減らさないとマズいよ。このままだと動脈硬化だよ」とか耳の痛い指導を受けたような具合である。
それはいいとして(食生活もうちょっと気をつけます………ポテチを取るか? 健康を取るか? That is the problem.)、
話がひと区切りついたところで、私は先生に、ワクチンの件をちょっと尋ねてみることにした。
検査前や当日はお尻にカメラを入れる緊張感で余裕がなかったけど、今日はすっきりしているので、あの衝撃の「打ってる人は数字が全部下がる」証言について、もう少し詳しく聞きたいと思ったのである。
幸い、午後4時台でクリニックは空いていた。内視鏡検査は午前中しかやらないので、先生は忙しくないはずである。座り方が時間に余裕がある座り方をしている。
あのう、先日「ワクチンを打つと数字が全部下がる」と仰ってましたが、そうなんですか?と、私は単刀直入に聞いてみた。
すると……
またもや唐突に、先生は言った。
「うちの患者、バッタバタ死んでるんだよ。バッッッタバタ死んでる。こんなこと初めてだよ!」
ほうほう、なるほど。そうでしたか。
………………。
ひえ~~~~~~~~~~~~~~~~っ(涙)!!
あわわわわ゛………(泡)
そもそも数字がどうこう言う前に、死んでると。
患者さんが、今まで見たことのない勢いで死んでいると。