なお、日英の差を考慮するかどうかに関わらず、書かれた「意見」にすべて同意というわけではない。8割くらい同感、というところか。たとえば、私は、高血圧治療のようなものは看護師レベルで処方していいという考えだ。そもそも、高血圧基準がおかしく、大半の「患者」は不要な治療を受けていると私は思っているので、その治療薬を厳正に安全確実なものだけに限定すれば、医者でなく看護師が対応していいと私は思うのだが、まあ、医者連中は大反対するだろう。
「健康な人のスクリーニング(健康診断)をすべてやめる」べきだという提言には大賛成である。健康診断で病気が発見された事例の少なさは誰でも知っている。我々は体の不調という明確な徴候で自分の病気や不健康を知るのであり、健康な時の健康診断で知ることは滅多にない。
(以下引用)「NHS」は日本の厚生省みたいなものだろう。(「厚労省」という、医療・衛生と労働問題を一緒の役所にするのは暴挙であった。)読みやすさを考慮して、適宜行分け(段落分け)した。元の記事で赤字にしてあったところが、なぜか全部黒字になったので、強調部分が何か興味のある人は元記事を見るといい。
25. 英国では、NHSは崩壊し、ほとんど修復不可能である。必要不可欠ながん検査の待ち時間は非常に長くなっており、ほとんどの患者は病気が診断される前に亡くなってしまう。治療待ちのリストも数年に及ぶ。生きているうちに治療を受けられるのは、王室のメンバーだけである。NHSは必死にお金を節約する必要がある。ここでは、費用がかかり必要でない手続きや活動を削減し、患者にとって不都合な現在のシステムを適応させることによって、お金を節約できる簡単な方法をいくつか紹介する:
健康な人のスクリーニングをすべてやめる。健康な人に対する検診はすべて放棄すること。すべてのスクリーニング・プログラムを中止し、その費用を実際の徴候や症状のある患者の調査や治療に充てるべきである。
すべての精神科医は、何か役に立つことをするように再教育されるべきである。精神医学は、何の役にも立たず、多くの害をもたらす、まったく役に立たない専門分野である。
ほとんどの心臓手術は不必要である。
心臓病を患う患者の多くは、ストレスを避けるか、ストレスに対処することを学び、菜食主義に徹し、入念に調整された運動を行えば、快方に向かうことが証明されている。
多くの化学療法は、害が大きく、良いことはあまりないことが知られている。美容整形や整形手術はすべてやめるべきだ。そんな余裕はない。
管理職の半数は即刻クビにすべきである。残りの半数はさらに半年後にクビにすべきである。
開業医には(現在のように週24時間勤務ではなく)きちんとした週労働時間を設けるよう指導すべきである。そしてGPは夜間や週末も働き、患者のために適切な緊急呼び出しシステムを提供しなければならない。この新しい取り決めを受け入れたくない開業医は、NHSを去り、列車の運転手として仕事を得るようにすればよい。
ストライキを行った病院の医師は全員クビにすべきだ。残された医師は、適切な週休二日制に戻し、シフト制で夜間や週末も働けるようにすべきである。
抗生物質は薬局で処方箋なしで買えるようにすべきである。そうすれば、感染症患者が医者を見つけられないために抗生物質を入手できないという現在のシステムよりも、問題は少なくなる。多くの命が救われる。
老齢年金を倍増すべきである。これにより、老齢年金受給者は食事と暖をとることができるようになる。その結果、年金生活者の罹患率は劇的に低下するだろう。
病院に「医師仲間」を配置する計画は中止すべきである。これは災いをもたらす。
不妊治療はやめるべきだ。NHSにそんな余裕はない。いずれにせよ、この国は過密だ。
看護師は介護と看護に戻り、偽医師になろうとするのをやめるよう指導されるべきである。看護師は薬を処方したり、手術をしたりすべきではない。
このような簡単な変更がなされれば、すべての患者とほとんどの看護師はより幸せになり、より満足できるだろう。NHSの問題点の詳細については、「NHS:何が間違っているのか、それを正しくする方法」を読んでください。 コピーを入手するには、www.vernoncoleman.comの書店にアクセスしてください。NHSの問題点については、ヴァーノン・コールマン著『The NHS: What’s wrong and how to put it right (NHS:何が間違っているのか、どうすれば正せるのか)』を読んでください。本をお求めの方は、、www.vernoncoleman.comのブックショップで入手にアクセスしてください。