この話で連想したのは、映画「ティファニーで朝食を」の中で、ジョージ・ペパードとオードリー・ヘップバーンがティファニーの店に冷やかしの気持ちで入り、そこの店員に「5ドル(かそこら)で変える品は無いか」と言う場面である。もちろんティファニーのような高級品店にはそんな安い値段の品は無い。だが、店員はヘップバーンの指にはめていた指輪に目を留め、(それはグリコのおまけのようなものなのだが)5ドルでそれに名前を彫りましょう、と言うのである。それによって、この品はティファニーの品となったわけだ。
下の話の店員の下品さと比べて、映画の中のティファニーの店員の上品さ、粋さが分かるではないか。
なお、映画のエピソードはうろ覚えの記憶で書いているので、実際とは違うかもしれない。
(以下引用)
1万4千円の婚約指輪を店員に笑われ……花嫁の返答が話題に
女性自身 12/6(火) 10:35配信
- ツイート
- シェアする
テネシー州に住む22歳のアリエル・ディジリーがFacebookに投稿した文章が広く反響を呼んでいる。
アリエルはコミュニティサービスの事務所に勤め、恋人のクインは中古車ディーラーで働いている。生活に余裕はなく、倹約に倹約を重ねる毎日だ。2年間の交際を経て、2人は結婚を決意。「親友と結婚できるだけで幸せだから指輪は要らない」とアリエルは言ったが、夫は違った。クインはアリエルに指輪を贈るために、密かに貯金していたのだ。
ジュエリー店で2人が選んだのは、シルバーとキュービックジルコニアのリングだった。値段は130ドル(約13,700円)。心躍らせて会計を待っている間、店員のつぶやきが耳に入ってしまった。
「これを婚約指輪として買うなんて信じられる? みじめすぎるわ」
クインの顔はみるみる曇り、がっくりと肩を落としてしまった。そして「本当に君はこれで幸せなの? これでいいの?」と不安そうに聞いてきたという。アリエルはその女性店員に「重要なのは指輪そのものじゃない。それを買う、という愛こそが大切なのよ」と反論し、指輪を受け取ってその場を去った。
アリエルは疑問を投げかける。
「私達の国はいつから、男性が3,000ドル以上の派手な指輪を買わないと愛を伝えられないような国になってしまったんでしょう。指輪は本当に素敵で、あのときの気持ちは最高だった。他の人たちの体験に勝るとも劣らないものだった。なぜモノが愛と同一視されるのでしょうか。私の夫は、宝石を買う余裕がなかったから私に嫌われるのではないかと考えました。私が欲しい指輪を買えなかったから、私の愛が薄れるのではないかと恐れました。世間がこのようにしてしまったんです。本当に悲しいことです。でも、裁判所での結婚、130ドルの指輪、夫からの精一杯の愛情は、想像していたよりもずっと幸せなんですよ」
彼女の“指輪物語”は多くの人の共感を呼び、65,000回を超えるリアクションを得ている。「なんて素敵なストーリー」「身の丈に合うものを選択したことはとても賢い」といったコメントや、「私の指輪も見て」「私のは25ドルだったのよ」とシルバーやジルコニアの指輪の写真が次々寄せられている。