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日本国憲法と天皇

孔徳秋水氏のツィッターより抜粋転載。
秋水氏は「天皇批判論者」だが、ここで書かれていることは、客観的な視点から、今回の「お言葉」について述べている。特に天皇の「公務」の多忙さと、その「公務をこなすことが天皇の義務である」という天皇の責任感への言及は、貴重だ。

今上天皇は、私にとっては日本の象徴と言うより、実は「日本国憲法の象徴」である。「日本国憲法の下での天皇」がいなくなれば、日本国憲法はその象徴を失うことになる。
日本国憲法が天皇を日本国民統合の象徴としている以上は、天皇がいない日本とは、「国民の統合が失われた日本」となるのは当然だろう。それは憲法が無意味化した日本でもある。

美意識も何もなく、ただお互いが我欲むきだしで争い合う社会が私には目に見える。それは政府上層部の「憲法憎悪の姿勢」と共にすでに現実化しつつあるではないか。
憲法の保障する「人権」を否定する社会に、どのような幸福がありえようか。あるとすれば、ただ性欲と食欲と名声欲と支配欲の満足だけである。野獣的人間の社会である。

なお、「退位問題」が急務化したために、安倍一派による憲法改定スケジュールが狂ってきた、という説もある。そういう面をも天皇が考えていたという可能性も確かにあり、それは「憲法の最強の擁護者」としての天皇にふさわしい。




(以下引用)


大事なことなので繰り返す…陛下の「おきもち」は、「退位」ではなく、「憲法下の象徴天皇としての公務が、これからも完全に遂行されるべきである」ということ。自分の年齢や健康状態により、「公務の完全遂行」が困難になりつつあることをご憂慮されている。…国民は勘違いしてはいけない。


  1. [8/8 17:28] あべ自公害日政権こそ「退位」せよ!


  2. [8/8 17:27] >平成28年5月宮内庁が皇居で行政機関の長らと面会される機会を減らすと発表 ←「負担軽減」の名のもとに、「事実上の退位」を「強要(?)」してきたのが、現政権や霞が関では?…だから、やたら「退位」「退位」と言いたがる(=`(∞)´=)


  3. [8/8 17:25] >平成23年11月秋篠宮さまが記者会見で、陛下のご公務について「定年制」導入に言及される 平成25年5月両陛下が「こどもの日」と「敬老の日」にちなんで毎年続けてきた保育園や老人ホームの訪問を27年から皇太子、秋篠宮両ご夫婦に譲られると宮内庁が発表


  4. [8/8 17:24] >陛下の負担軽減策の経過平成21年1月宮内庁が地方訪問時の「お言葉」を基本的になしにしたり、式典ご出席時間を短縮するなどの新たな方策を発表 平成22年12月陛下が誕生日会見で「これ以上大きな負担軽減をするつもりはありません」とご発言


  5. [8/8 17:23] こうしたことを「負担軽減」などで本当は削減したくない。象徴天皇としての公務を完全遂行したい…>外国元首とのご親書・ご親電の数・・・・・約610件


  6. [8/8 17:21] 両陛下がお会いになった外国からの賓客・・・・・平成27年中に47人外国からの大使の着任、離任の際にはその都度お会いになる・・・・・一年で53か国外国に派遣される大使夫妻についても、赴任前と帰朝後に一人一人にお会いになる・・・・・平成27年に113か国


  7. [8/8 17:20] >主催行事は年間270件、書類への署名や押印は1000件閣議決定された書類への署名や押印・・・・・平成27年中で約1,000件拝謁、ご会見、茶会、午餐、晩餐など、両陛下ご主催のさまざまな行事・・・・・平成27年中に約230件…


  8. [8/8 17:18] あべどもの「憲法改正」では、「憲法下における象徴天皇の公務」自体が、変質、消失してしまいかねない。


  9. [8/8 17:17] 「憲法下における象徴天皇の公務が完全遂行されること」こそが陛下の「おきもち」


  10. [8/8 17:15] 単に「退位の意向」では、陛下の「おきもち」が正反対に伝わってしまう…


  11. [8/8 17:14] >陛下、身近な関係者に「天皇である以上は公務を全う」天皇陛下は、宮内庁が新たな公務軽減策を検討していた今春、身近な関係者に「天皇である以上は公務を全うする。そうでなければ憲法で定められた象徴としてふさわしくない」との趣旨の考えを示されていたという。


  12. [8/8 17:14] 公務の削減に”危機感”を覚えられている…


  13. [8/8 17:13] 【ご公務の削減、心苦しく思われ】天皇陛下が生前退位のご意向を示した背景には、天皇、皇后両陛下が心から大切にしてきた公務を削減するよりも、若い世代に公務をしっかりと果たしてもらう方がいいはずだとのお考えがあるようだ。


  14. [8/8 17:12] 高齢化を理由に象徴天皇の仕事が「負担軽減」と称して削られたり、縮小されつつあることを憂慮されているんだね~


  15. [8/8 17:11] >両陛下のご加齢に伴い宮内庁は平成21年、一部式典での天皇陛下の「お言葉」をなくし、外国賓客との面会も絞り込むなどの負担軽減策を打ち出し、今年5月には両陛下の公務を年10件程度減らす…昨年1年間で約270回あった皇居で人と会う公務のうち8件を取りやめ、4件を皇太子ご夫妻に譲られた



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インテリリベラルの根本的欠陥

「バズフィードニュース」という聞きなれないサイトから転載。
書かれていることは間違ってはいないが、肝心の何かが抜けているような感じもある。描かれたものを見るのは容易だが、描かれていないものを絵から探すのは難しい。だから、私は、そういうものを指摘してくれる文章を心から絶賛する。
そういう意味では物足りない内容の記事だが、都知事選での鳥越陣営の、いや、日本のリベラルの根本的欠点が何となく浮かび上がってくるようには思う。自分たちインテリだけの妄想で凝り固まり、現実世界が見えないという欠点。別の言い方をすれば、「生活者の視点」が完全に欠如しているのである。

精神病者施設で19人が殺されても、それが自分や自分の家族でなくて良かった、殺されたのが「社会の役立たず」なら税金の無駄遣いが無くなっていいんじゃね、というネトウヨ的思考が、社会のかなりの層を占めているという現実を彼らリベラルは直視しているのか。
直視していないから、都政と直結すると都民のほとんどは思わない脱原発や護憲などという公約を都知事選の公約にするという阿呆な行為を平気でやるのである。

沖縄には、「物くゆすど我が主」(物をくれるのが私の主人)という、実に下品な言葉がある。下品極まりない言葉で、私の大嫌いな言葉なのだが、これこそがまさに庶民そのものなのである。庶民とはそういうものだと分かっているから、電通は「B層」という言葉でそれを表現し、B層対策を常に頭に置いてさまざまな戦略を立て、そして成功する。
その逆を延々とやっているのがリベラルなのである。


(以下引用)



「平和と脱原発」ではダメ 惨敗の鳥越さん、そしてリベラルは負け続ける

自民分裂のチャンスだったはずが、2位にも入れず


小池候補の半分以下

「護憲、平和と脱原発」、そして「反アベ政治」。民進、共産などが推した野党統一候補、鳥越俊太郎さん(76)が訴えていたキーワードだ。結果は約135万票。当選した小池百合子さん(64)の半分にも満たなかった。


鳥越さんは、直前の参院選で野党候補が東京で集めた239万票から、104万票取り逃がした計算になる。分裂選挙だった自民に対し、2位にすら入れなかった。

うつむく、鳥越俊太郎さん 時事通信


投票率は、参院選東京選挙区が57・5%、都知事選は59・7%。大きな差はないにもかからず、なぜ、100万票以上減らし、惨敗したのか。


その理由を探っていく。

都知事選に「関心がない」

そもそも、候補者を決める時から、何かがずれていた。


立候補表明は、選挙戦がはじまる2日前、7月12日だった。そこで、公然と「関心がなかったから他候補の公約は読んでいない」と言い放った

Kazuki Watanabe / BuzzFeed


鳥越さんが擁立されたのは、テレビに出ていて知名度が高く、選挙に勝てそうだからだ。そしてもう一つ重視されたのが、安倍政権、改憲に対して批判的であること。


立候補を主導したのは民進党の岡田克也代表ら党執行部であり、乗っかったのは同じく政権に批判的な共産党などの野党だった。最大の大義は参院選から進めてきた「野党共闘」の継続だ。

岡田克也代表 Issei Kato / Reuters


敗因は「準備不足」?

鳥越さんも陣営も、敗因の第一に「準備不足」をあげた。


それでも、本人は「数日のうちに準備ができた」として、「街頭演説を聞いていればわかったと思う。最初と最後ではだいぶ違う」と胸を張っていた。

確かに、最初は「がん検診100%」であり、他の都知事にはない「聞く耳」を持っているがキーワードだった。選挙戦を戦ううちに、最後は「脱原発」と「平和」に関する訴えが軸になっていった。


「だいぶ違う」のは本当だ。

「反アベ」「平和」「原発」

象徴していたのは街頭演説、そして支援者の発言だ。鳥越さんの応援にまわった高名な作家やジャーナリストの発言は、こうだった。


第二次世界大戦をテーマにした著作を数多く手がける、ノンフィクション作家の澤地久枝さんは、「反アベ政治」を東京都知事選挙の争点にあげた。


「今度の東京都知事選挙はただの選挙じゃない。今度の選挙は私たちが参院選で手にすることができなかった、反アベの選挙の結果を出さなければならない。勝たなければならない」

Takumi Harimaya / BuzzFeed


集まった支援者は、大きな拍手を送る。


「反権力」を貫くジャーナリスト、鎌田慧さんはこうだ。


「原発をやめてくれと市民が声をあげているのに、安倍政権は振り向かない。政権は憲法を変えようとしている。しかし、私たちはそういうことはまったく許していない。私たちの一票を日本を変える、社会を変える一票として、東京都知事選挙から始めていきたい」とやはり、原発と憲法、平和問題を軸に、反アベ政治から鳥越さん支持を訴える。

小池さんを「濃い化粧」と揶揄

澤地さんは7月29日、渋谷駅前であった集会で、作家の瀬戸内寂聴さんの言葉を紹介した。


瀬戸内さんは「お化粧の濃い人が知事にならないよう、頑張るように」と澤地さんを通じて、鳥越さん陣営にエールを送った。

「お化粧の濃い人」とは、元都知事で、政治的な立場では瀬戸内さんと真逆に位置する石原慎太郎さんが使った、小池さんを揶揄する言葉だ。

Satoru Ishido / BuzzFeed


女性の外見をあげつらう発言なのに、澤地さん含め誰からも、そこへの疑問の声はあがらず、集会は盛り上がったまま、進んでいった。

支持の理由は「政治理念」

キャッチフレーズだけではなく、具体的な政策はどのように決めていたのか。


鳥越さんのブレーンとなるべく、選挙期間中、リベラル派の学者グループが提言をまとめていた。脱原発運動をリードする飯田哲也さん、反アベノミクスの論客の金子勝さんらだ。

山口二郎さん Satoru Ishido / BuzzFeed


代表して取材に応じた政治学者の山口二郎さんは、7月19日にBuzzFeed Japanに次のように語っていた。


「根本的な政治理念。憲法や地方自治のスタンスなど、政治的な方向感覚ではこの人しかいない」「安倍政治を許さないという運動から始まって、政治的ベクトルは同じ。(集まった)学者も基本はリベラルなので、違和感なくまとまった」


山口さんが支持の理由として強調したのも、鳥越さんと「リベラル」という方向性が共有できるからだった。


「個別具体の政策は準備不足だったが、問題意識は鋭い。(都知事になったら)要点はすぐに理解してくれて、動き出すと思う。ジャーナリストだから、吸収力は抜群だと思う。東京から『脱原発』はこれから売りにしていきたい」


「鋭い問題意識」や「吸収力」は、別の方向で発揮されていたようだ。

「1丁目1番地」となった非核

選挙終盤、周囲の声に促されるように、鳥越さんの演説は「平和」と「脱原発」にどんどん踏み込んでいく。


都民が生活で直面する課題については待機児童と待機高齢者を「0」にすると語っていたが、あくまで方向性を示すにとどまっていたのとは、対照的だった。

Satoru Ishido / BuzzFeed


鳥越さんは「脱原発」や「非核都市宣言」、核兵器だけでなく原発も含めての「非核」を、政策の基軸となる「1丁目1番地」と語るようになる。


「東京都を中心にして、250キロ圏内にある原発は停止、再稼働なし、廃炉を電力会社に申し入れる。原発は廃炉」「原発を0にするー」と声を張り上げ、右手を突き上げる。


遊説先では、ここで、ひときわ大きな拍手が起きるのが定番となっていった。


遊説後の取材に応じた鳥越さんに、なぜ原発問題が1丁目1番地になったのか、と聞くと「きっかけもなにもない。自分の体の中からでてきた言葉です。私の体の中にそういう気持ちはあった。自然にでてくるんだから、最初から出てくる人はいないですよ」とかえってきた。


「だってこれは私しか言えないでしょ。核武装も選択としてありえる、というバカな候補者を当選させてたまるか」と声を荒げる。


別の記者には「あなたは日本が核武装していいと思っているの?」と逆に質問を投げつける場面もあった。

思い出す細川元首相

こうしたやり取りを聞くにつけ、私は2014年の都知事選を思い出していた。

細川護熙元首相(左)と小泉純一郎元首相 時事通信


都政の課題よりも、脱原発を訴え、当時の民主党、往年のリベラル派知識人がこぞって支援したのに、100万票にもとどかなかった細川護煕元首相の選挙戦だ。


憲法や平和、原発は、日本にとって大事な争点なのは間違いない。国の課題は、突き詰めれば東京都の課題になるという理屈もわからなくはない。


しかし、都知事選で、その政策が響く層は限られている。優先順位が決して高くないことは、2014年の選挙結果からも明らかだ。


都知事には「護憲であり脱原発という政治信条を持つ著名人」であればいい、と考える有権者が多数でないことは、すでにわかっていたのではないか。

続いた討論会欠席、アピールの機会を自ら失った鳥越さん

討論会を欠席した鳥越さんのネームプレート Kazuki Watanabe / BuzzFeed


いまから約50年前、自民党の候補を破って都知事の座を得た美濃部亮吉さんは、徹底したイメージ戦略を練りあげ、中間層と無党派にアピールした。


都知事選に勝つためには、一定数のリベラルだけでなく、幅広い層にアピールしないといけないからだ。


対して、鳥越陣営はどうだったのか。


PRになるはずの選挙期間中の討論会を、地上波とインターネットで少なくとも2度欠席している。街頭に立ったのは1日2回という日が多かった。他の候補者は何箇所も走りまわっているのに、だ。


鳥越陣営の中には、市民連合のメンバーにマイクを握ってもらえば「もっと浮動票が狙える」と真顔で語る人もいた。市民連合の一致点は憲法そして反安保法の問題であるにもかかわらず、だ。

民進都連の恨み節

思えば、亀裂は最初から生じていた。


民進党都連が主導して、立候補の要請までしていた元経産官僚の古賀茂明さんは、鳥越さんに譲ることになった。このことが党内で火種になっていた。


すべてが終わった後のことだ。


鳥越さんが去った選挙事務所で、民進党・都連会長の松原仁さんは擁立断念の恨み節を、BuzzFeed Newsなど記者団に堰を切ったように語り出した。

松原仁さん Satoru Ishido / BuzzFeed


「都連が推した候補(古賀さん)なら結果が変わっていたと思っている。少なくともディベート、行革のプロであり体力もある。知名度は十分ではないが、期間中にブレイクする」


討論会を断り、遊説も満足にこなせなかった「鳥越さんとは違う」。そう聞こえた。


恨みの矛先は、選挙戦期間中に「次の代表選にはでない」と明言した岡田代表に向いていた。執行部が主導して、鳥越さんを擁立したのに、なぜその選挙の最中に、代表が自身の進退を明らかにするのか。


この夜、松原さんは口を開けば執行部への疑問を口にしていた。

宇都宮さん「このままでは日本のリベラルは勝てない」

独自に立候補を表明していた、元日弁連会長の宇都宮健児さんも鳥越さんに道を譲った一人だ。


「保守の候補者が分裂しているという状況にあり、都政をより都民の生活にやさしいものへと転換していく、千載一遇の機会でもあります」


表向きの理由はこうだった。


宇都宮さんは過去2回、共産党などの支援を受けて都知事選を戦った、筋金入りのリベラル派弁護士である。投開票日の7月31日夜、ニコニコ動画の選挙特番に出演し、こう語った。

宇都宮健児さん 時事通信


「私の事務所、支援者にも『降りろ、やめろ』という電話があった。本当なら(彼らは)公開討論で、どちらが野党統一候補にふさわしいのかなどと呼びかけるべきだった」


参院選から実現した野党共闘を主導したのは、反安保法デモの主役だったSEALDsなどでつくる市民連合だ。彼らが国会前デモで繰り返したフレーズは「民主主義ってなんだ?」だった。


「安倍政権に民主主義を求めるなら、自分たちの運動の中にも民主主義を作らないといけない。政党が密室で決めたから従え、というのは独裁ですよ」


そして、強い口調で断言する。このままなら「日本のリベラルは勝てない」

国会前でデモを行う若者ら=2015年7月31日 時事通信


結局、宇都宮さんは選挙期間中に週刊誌が報じた鳥越さんの女性スキャンダル問題もあり、応援を断わった


松原さんと宇都宮さんの主張は重なってくる。問題はそもそも、立候補の過程からあったのだ、と。


松原さんは党内屈指の改憲論者だ。安倍政権に近い保守派団体「日本会議」に祝辞も送っている。政治的な立場で言えば、改憲と護憲、まったく異なるにもかかわらず、2人は同じ問題を指摘していた。

中野晃一さん(右) Satoru Ishido / BuzzFeed


疑問の声は、実は、市民連合内部からも上がっていた。中心にいた政治学者、上智大の中野晃一教授は、7月29日、鳥越さんの応援演説後、BuzzFeed Newsの取材にこう語っていた。


「プロセスが不完全だったのは間違いないし、批判も的外れとはいえない。もうちょっと過程が公開されていて、市民の意見が政策にも反映できればよかった。(反省がないと)野党共闘ありき、民主的じゃないという批判にも耐えられなくなってしまう」

敗れるべくして、敗れた

Satoru Ishido / BuzzFeed


印象的なシーンがある。


7月31日、選挙事務所に現れた鳥越さんは野党共闘の継続を訴えた。そこで大きく拍手をしていたのは、一部の支援者席からだけだった。古賀さん擁立を目指していた松原さんは、椅子に座り、手を動かすことはなく、じっと鳥越さんを見つめていた。


知名度と大きな政治理念を先行させた結果、そもそも候補者選定の経緯から不透明になった……。


これが「勝てる候補」を選んだはずだった、野党の都知事選の最後だ。


表面的にしかまとまれなかった、野党共闘は敗れるべくして、敗れた。




















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バズフィード・ジャパン ニュース記者
お問い合わせ Satoru Ishido at Satoru.Ishido@buzzfeed.com.

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「平均への回帰」という知識は教育を変える

「混沌堂主人雑記」から転載。
これは素晴らしい記事である。「平均への回帰」という概念は、これまでの現場教育思想を根底から覆すのではないか。

私自身、かつて子供を教えていた時に、生徒をほめると次には成績が落ち、叱ると成績が上がるという現象を何度も体験し、「褒めて伸ばすより叱った方が伸びる」のではないか、と思っていたのだが、それがまったくの錯覚であったことをこの記事で知った。つまり、それは「平均への回帰」にしか過ぎなかったのである。
叱られて反省して頑張るとか、褒められて慢心して怠けるとかいうのではなく、単に「その生徒の実力以上の成績を取れば、次には落ちるし、実力以下の成績を取れば次には上がるのが自然だ」というだけのことだったのである。
褒めたり叱ったりは、生徒の気分を良くするか不愉快にするかの違いだけだ。それなら、いい気分で勉強するほうが不愉快な気分で勉強するよりいいに決まっている。
こういう記事を若い教師は全員読むべきである。

運動競技における罵声や体罰の意味(有効性があるかどうか)については、まだ研究する余地もあると思う。
もちろん、体罰や罵声ほど私が嫌悪するものは無いが、運動競技でそれがまったく意味が無いとは思わない。つまり、「咄嗟の反応」が必要な運動競技においては、罵声や体罰で培われた「本能的反応」「瞬間的反応」が有効かもしれないからだ。もちろん、そこには人間の尊厳は無い。動物を訓練するのと同様の訓練方法だ。だが、人間も動物である以上は、その有効性は否定しきれないと思う。
まあ、「勝つことが至上命題」であるようなタイプの部活が横行していることが最大の問題点であるのではないか、と私は思っている。そうでない部活の価値がもっと認められていい。




http://www.jcer.or.jp/column/otake/index449.html  

上記文抜粋
・・・・・・・・・
大竹文雄の経済脳を鍛える


2013年2月13日 体罰の有効性の錯覚は「平均への回帰」が理由


桜宮高校体罰と柔道全日本女子前監督

 大阪市立桜宮高校のバスケット部のキャプテンが自殺した問題から、顧問教諭が行っていた体罰が大きな話題となっている。選手が試合でミスをした際に、この顧問はその選手に体罰を与えていたという。このような体罰が行われているのは、この高校に限られたことではなかったことが、その後の一連の報道で明らかになってきた。

 しかも、このような体罰の問題は、学校におけるクラブ活動に限られた話ではないことが、柔道全日本女子の選手15人による園田隆二・全日本女子前監督の暴力行為告発で明らかになった。日本のスポーツのトップクラスの場で、体罰や暴力が存在していたということは、桜宮高校の実態が例外的なものではないということを象徴している。

 学校教育法(昭和22年法律第26号)では、第11条で校長および教員は、懲戒として体罰を加えることはできないと明記されている。最近になって決められた法律ではない。教育関係者は、この規定のことはよく知っているはずである。それにも関わらず、体罰がなくならないのはなぜだろうか。

体罰の有効性を信じる?

 それは、生徒や選手がミスをした時に、体罰をすることで、生徒や選手の能力を向上させると、多くの指導者が信じているからではないだろうか。例えば、2013年2月10日の読売新聞朝刊に掲載された日本オリンピック委員会理事の山口香氏へのインタビューによれば、園田前監督は、2012年10月下旬に行われた世界団体選手権で優勝してきた選手に対して『俺はたたいたりしたけど、ちゃんと成果がでただろ』と選手に語ったという。この発言が正しいとすれば、園田前監督は、体罰によって選手が努力して、その結果優勝できたという因果関係を信じているようだ。

 選手がミスをした際に体罰を与えることが、能力向上に効果があるという認識は日本のスポーツの指導者の間で広く行き渡っているように思える。それが、いくら体罰に対する批判が強まろうとも、体罰がなくならない背景にあるのだろう。もし、選手がミスをした際の体罰に効果はない、ということが指導者の間に知られれば、自然にこのような指導法はなくなってしまうはずだ。「そんなはずはない。ミスを厳しく叱ることは選手の能力向上に有効だ」という反論がすぐにでてくるだろう。

 そういう反論をする人たちは、ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマン教授の『ファスト&スロー:あなたの意思はどのように決まるか?』(早川書房)の第17章「平均への回帰―誉めても叱っても結果は同じ」を熟読すべきだ。

イスラエル空軍の訓練教官

 カーネマン教授は、この章の冒頭で、彼がイスラエル空軍の訓練教官に訓練効果を高めるための心理学を指導していた時の話を書いている。彼は、「教官たちを前にして、スキル強化訓練における重要な原則として、失敗を叱るより能力向上を誉めるほうが効果的だと力説した。この原則は、ハト、ネズミ、ヒトその他多くの動物実験で確かめられている」と訓練教官たちに講義した。ところが、講義を受けていたベテラン教官が、訓練生の場合はうまくできたときに誉めると次には失敗し、しかりつけると次にはうまくいくので、カーネマン教授の話は飛行訓練生にはあてはまらない、と発言して、叱る方が訓練には有効だ、と主張したということだ。

 これに対して、カーネマン教授は、「誉めると次に失敗し、叱ると次に成功する」というこの教官の観察は正しいけれど、「誉めるとへたになり、叱るとうまくなる」という推論は「完全に的外れ」だという。

平均への回帰

 これは、「平均への回帰」として知られる純粋に統計的な現象であって、因果関係を示すものでもなんでもないのである。どういうことだろうか。あるスポーツ選手が、何かの技を練習している途中であるとしよう。何回も練習していると選手はだんだんうまく技ができるようになるが、時としていつもの技の水準よりずっとうまくできることがある。逆に、たまたま技がうまくできないときもある。たまたまうまくいったときは、その時の実力よりもうまく行ったのだから、次にその技を行うときは、いつもの水準に戻ると予測するのが、統計学的には正しい。逆に、たまたま技を失敗したときには、次の回にはいつもの技の水準に戻ってよりよい技を発揮できると予測するのが正しいのである。誉めなくても、叱らなくても、いつもよりよかった際は、次の回は平均的には前よりも悪くなり、いつもより悪かった際は、次の回には平均的には前よりもよくなるのだ。これは、指導の成果でもなんでもなくて、純粋に統計的な現象だ。

 したがって、失敗した時に体罰を含めて厳しく叱ったら次回に成果がでるというのは、因果関係ではなく、平均への回帰が観察されているだけなのである。厳しく叱ったことで本当に成果が上がるのかどうかを識別するためには、同じ場面で叱らなかった場合と比べて、成果があがる程度が本当に異なるか否かを検証する必要がある。逆に、うまくいったときに誉めた場合に、誉めた効果があるかどうかを識別するのも難しい。誉めた次の回に、平均的に成果が下がる程度が、うまく行ったにも関わらず誉めなかった場合と比べて、どの程度小さくなるか、ということを検証する必要がある。失敗を叱るよりも能力向上を誉める方がスキル強化訓練で効果的だという心理学の研究の成果は、このような比較を行って得られたものだ。

 一方で、インセンティブの与え方として、プラスの報酬を与えるか、マイナスの報酬である罰則を与えるかという問題であれば、罰則の方がインセンティブは大きいということも知られている。人は現状を維持したいと思っているので、それが維持できないことを大きく嫌う。損失の心理的影響は、同じ額の報酬の2倍以上になるという損失回避という特徴は行動経済学でよく知られている。体罰という損失を避けるために、人々が努力するという側面はある。それが体罰の有効性と認識されることにもなるだろう。しかし、訓練して能力を身につけるという場合には、損失をインセンティブに使う場合よりも報酬をインセンティブに使う方が有効だと、心理学の実験で知られているのだ。

平均への回帰の罠に陥らないために

 科学的な比較対照実験をしないで、単なる経験からだけで体罰の成果の因果関係を識別することは非常に難しい。現場の指導者が、体罰の効果があると経験的に思い込んでしまうのも仕方ないところがある。病気に対して様々な民間療法が多く人に信じられているのも同じである。普段よりも体調が悪い時には、何もしなくても次第に体調がよくなっていくはずだ。しかし、そのような時に、本来は全く効果がない薬を飲んだり、効果のない処置を受けたりすると、あたかもそうした民間療法の効果があったように錯覚してしまう。

 経験豊富なはずのイスラエル空軍の訓練教官でさえ、平均への回帰の罠に陥っていたのだ。日本のトップクラスのスポーツの指導者が、平均への回帰の罠に陥って、体罰の有効性を信じていたとしても不思議ではない。

 だからこそ、指導者は最低限の科学的なものの見方を身につけておく必要がある。人々の意思決定における様々なバイアスを説得的に示したカーネマン教授の『ファスト&スロー』は、すべての指導者の必読書だろう。少なくとも、第17章「平均への回帰」の14ページという短い章だけでも、指導者は何度も熟読すべきである。学生や選手がミスしたときに体罰や叱責をすることはいかに意味がないことかを指導者がよく理解すれば、不幸な若者はずいぶん減るはずだ。

<文献>
ダニエル・カーネマン(2012)『ファスト&スロー:あなたの意思はどのように決まるか?』、早川書房

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地底人対最低人の都知事選

「世に倦む日々」ツィッターから転載。
不正選挙云々の前に、鳥越を「勝てる候補」として一本化した野党共闘態勢に問題は無かったか。

鳥越にどんな都政への知識や見識や抱負があったというのか。それでいて、宇都宮健児の主張する政策にほとんど一顧も払わないという傲慢さ。しかも宇都宮健児に応援を依頼する厚かましさ。

そもそも「勝てる候補」というのがニュースキャスターや芸能人であると決めつけているところに民進党や共産党の選挙民への蔑視がある。
小池百合子は極右のとんでもないオポチュニスト(機会便乗主義者)だが、少なくとも長い政治家経験がある。「都政についてはこれから勉強する」という阿呆なコメントをする、政治素人のニュースキャスターは、最初から敵ではなかったのではないか。
まあ、地底人と最低人の争いのようなものだがwww

とりあえず野党各党も自らの阿呆さを再確認できたことが、今回の都知事選の最大の収穫だったと考えてはどうだろうかwww



(以下引用)




前回は、候補者の政策の能力に差がありすぎて、宇都宮健児が立て板に水で説明する都の課題と問題解決策に対して、テレビの司会者も含めて全員が肯いて聞いているという風景だった。今回はそれもなく、「病み上がり」がどうだの「厚化粧」がどうだの、女性醜聞がどうだの、そんな話ばかりで終わった。




(夢人追記)この問題も大きい。


小田嶋隆 @tako_ashi 16時間前

  1. 若い人たちに投票してほしいのなら、彼らが普段の日常の中で政治について考えたり発言したりすることに対して、もうすこし寛大に構えてあげないといけない。とにかく、一方で政治的なふるまいを抑圧していながら、他方では投票を強要するみたいな態度はどうかしていると思う。
  2. 1,297件のリツイート 845 いいね
  3.  
    1. 政治的な発言はするな。政治にはかかわるな。政治にまきこまれるな。でも投票には行け。
    2. 611件のリツイート 296 いいね
    3.  
    1. 職場でも学校でも政治の話題を持ち出す人間は敬遠されることになっている。そのくせ投票には行けという。バカにすんな。
    2. 994件のリツイート 621 いいね
    3.  

  1. ベストはいない。ベターもグッドもいない。ナット・ソー・バッドすら見当たらない。










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法の運用とは何か

前田有一の「超映画批評」の「シン・ゴジラ」評(90点)の一節である。
なかなか面白そうな映画だが、それよりも、下の一節の中の防衛省の偉い人の発言が興味深い。実際、憲法とか法律というものは、「立法の精神」に基づいて運用するかどうかが根本なのであり、三百代言的に、「法律の条文に従いながら、法の裏をかく」というのが一番悪質なのである。日本国憲法の「立法の精神」が「主権在民・平和主義・人権擁護」であることは言うまでもない。
憲法9条があるから軍事的に国が守れない、ということは無い、とこの防衛省の幹部は明言しており、「むしろ憲法9条があったほうがいい」と言っている。これは賢明な言葉だろう。
憲法9条が存在したために日本が(米国による)「無用な戦争」に巻き込まれないで済んだ、というのは、少し物の分かる人なら誰でも知っていることだ。




(以下引用)



この映画のゴジラは放射能をまき散らしながら破壊を続ける、まるで天災のようだが、それが何を表しているのかは観客にゆだねられる。

だがそれに対処する人々の動きを描いたこの映画のテーマは「有事における安全保障、危機管理」であり、これはとてもタイムリーだ。


国会前のデモや対馬で怪しい動きをするどこかの国など、いまどきの映画らしい小ネタもギャグ的にはさみながら、ここで描かれる日本の問題点、そして強みは大きな問題提起となるだろう。


とくに画期的なのは、この映画が強く意識したであろう安保法制問題の、意図的かどうかはともかく化けの皮をはいでしまっていることである。


具体的に言うと、日本単独で対処できない問題を同盟国や多国籍軍との連携でカバーするという集団的自衛権の欺瞞と恐ろしさを、端的に表現している。他国に頼ることでどれほどの国益を失うかを、きっちりと描いている。だから日本は日本人で守らなければならない。日本人だけで守れなくなった時の絶望感を、これほど正確に描いた映画はあまりない。この点は高く評価すべきである。


さらにこの映画に出てくる日本政府は、憲法9条の有無などお構いなしに(議論にすら出てこない)平気で自衛隊を防衛出動させている。その名目は有害鳥獣駆除ということになっているが、これはきわめてリアルである。


日本人という民族は、いざとなれば9条があろうがなかろうが、必要なことを必要な時にやれると、この映画は言っている。そしてそれは事実であろう。


そうして起こした事実上の軍事行動に対し、この国の為政者たちは手持ちの法律をこねくりまわし、うまいこと合法のお墨付きを与える。そういう悪知恵(?)について、日本の官僚の右に出る者はいない。それが日本人、日本というものなのであり、強みなのである。


実際私は防衛省の、それもかなりえらい人に直接聞いたことがある。自衛隊は北朝鮮との戦争だろうが尖閣有事だろうが、現在の法体制下で、完全に必要なことをする、出来るシミュレーションを終えている、と。


憲法9条は足かせにならないのかと問うと、まったく問題ない、改憲の必要なぞゼロだと笑った。むしろ変えるべきではないとまで言った。


それは当然だ。米国の属国同然の現在、改憲などしようものならさらに「宗主国」にとって有利な形に「憲法改悪」されるに決まっている。そういうことを、この国を実際に守っている人たち、現実主義者はわかっている。そこをわかっていない(あるいはわかっていて改憲に突き進む)首相がトップの現在は、だから危険なのである。

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米共和党、「グラス・スティーガル法復活」支持?

「混沌堂主人雑記」に載っていた記事である。
現在の世界(もちろん、それを主導したのがアメリカだ。)のバブル経済化の原因の一つとなったのが「グラス・スティーガル法の廃止」だと私は10年以上も前(20年近く前か)に「メモ日記」という短文随筆シリーズで書いたことがあるが、アメリカ共和党がグラス・スティーガル法復活を支持する、というのは驚きである。むしろ、そこに何か裏の意図があるのではないかと心配になる。単純に「金融資本主義の暴走」を反省したアメリカ支配層が根本的な改革に向かっている、ととらえていいのかどうか。
まあ、今はただ「成り行きに注目」、である。

(以下引用)


共和党、グラス・スティーガル法復活支持

共和党、グラス・スティーガル法復活支持
2016年7月19日 15:09 JST
米共和党全国大会で代議員らは、商業銀行と投資銀行の分離を求めるグラス・スティーガル法の復活と、ドッド・フランク法(金融規制改革法)の内容後退を求める政策綱領を承認した。
  1933年に導入されたグラス・スティーガル法は民主党候補に指名される予定のヒラリー・クリントン氏の夫のクリントン元大統領が1999年に廃止案に署名した。クリントン氏は復活を支持していないが、民主党候補の対抗馬だったバーニー・サンダース氏は主張していた。
Bloomberg

グラス・スティーガル法
1933年6月に上院を全会一致で通過しF=ローズヴェルト大統領が署名し成立した。その内容は、・証券と銀行の分離、・連邦準備制度の強化、・預金者保護のための連邦預金保険公社(FDIC)の設立、要求払い預金への利子の禁止などである。証券と銀行の分離は、商業銀行から投機的精神を撲滅して企業の安定経営を図るものであった。

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介護業界、保育業界、etc

「意地でもカネだけは出さない」という言い方が言い得て妙。


(以下引用)

カマヤン1192(昔漫画家だった人) Retweeted

どこの業界でも同じだと思うのだが、 人が足りなければ、待遇良くするしか無いだろうに。 資格を不要にするだの、外国人を連れてくるだの、意地でもカネだけは出さないって姿勢じゃ、その業界全体が沈んでいくだけだわな。 ある程度以上沈んだら、再浮上は容易ではないのだけどねぇ…。

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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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