「ライブドアニュース」から転載。
売春をして子供を養う、というのはあまりに悲し過ぎる。だが、それではこうした女性が働ける職場は十分にあるのか、と言えば、それは無いだろう。今の社会は男にとっても厳しい雇用情勢であり、女性への考慮はさらに後廻しにされていると想像できる。
実は、昨日ユーチューブを見ようとして、たまたま今トピックになっている検索ワードというところを見ると、丸山明宏(三輪明宏)の「ヨイトマケの唄」が入っていてびっくりした。紅白出場がきっかけになってこの歌の知名度が上がったのだろうが、私が昭和の名曲の一つとして推薦している歌なので、知名度が上がるのは嬉しい。
で、この「ヨイトマケの唄」は、土方をして働いている母親の姿を見て、子供がいじめから立ち直り、非行の道にも走らないでまともな社会人になった、そのことを母親に感謝する、という内容の歌なのだが、これほど「教育的」「道徳的」な歌が、「土方」という「差別語」が入っているという理由で長い間放送禁止歌になっていたのである。
また、この前、バスに乗っていると、交通誘導員をしている女性を数人見かけた。これもある意味では土方仕事に近い肉体労働(だいぶ前には「ガテン系」と言われた)だが、女性がこういう仕事をしている姿は、なかなか爽やかで、まぶしいものである。さらに、ずっと前に、ゴミ収集車に乗ってゴミ収集の仕事をしている(アルバイトだと思うが)10代くらいの若い女性二人組を見た時も、実に立派だ、と思ったものである。
どうしようもなく追い詰められて売春をする女性もいるだろう。だが、本当にそれしか手段は無いのか、考えてほしい。子供にとって母親は尊いものだ。その母親が売春をしていたと知った時の子供の深い悲しみを考えた上で、最後の決心をしてほしいのである。
選挙の話に無理に結びつけるのも何だが、憲法改正して戦争をするより、憲法を遵守し、国民が人間として最低限度の生活ができる社会、国民の幸福が守られる社会を作ることが政治と政府の役目ではないか。もっとも、「国民には人権は無い、国民主権は寝言だ」、と主張している議員のいる政党が今回の選挙では圧勝するだろうと予想されているのだが。
(以下引用)
NHK「あさイチ」でも話題の“貧困女子”、出会い系売春の実態
ダ・ヴィンチ電子ナビ
2012年12月13日12時00分
『彼女たちの売春(ワリキリ)-社会からの斥力、出会い系の引力』(荻上チキ/扶桑社)
NHKの朝の情報番組「あさイチ」で、11月5日放送に放送された特集「サイレントプア 声なき女性の貧困」。放送後も話題を呼び、同時期に雑誌『現代思想』11月号でも「女性と貧困」と題し特集が組まれるなど、女性の貧困問題が各所で注目を集めている。
元記事はこちら
「サイレントプア」とは、当事者が声をあげない(あげられない)ため、手助けを求められず、貧困から抜け出せない状態のこと。日本では税金を除いた年収が112万円未満である場合を貧困とするが、これでいくと現在の独身女性の3人に1人は貧困状態となり、さらに母子世帯の場合は、貧困率が48パーセントにものぼるという。「あさイチ」では、一例として、病気により働けなくなった際の借金を返済するために、風俗店で働く40代の女性を紹介。人に頼ることもできず、社会から孤立するこの女性の姿は衝撃的なものだった。
しかし、貧困を理由に身体を売るのは、風俗店で働く女性だけではない。11月29日に発売された『彼女たちの売春(ワリキリ)-社会からの斥力、出会い系の引力』(荻上チキ/扶桑社)によれば、出会い系サイトや出会い系カフェなどを利用した売春によって生計を立てる女性も多いというのだ。
ワリキリは、出会い系メディアを使い、個人で売春を行うことを指す言葉で、「お金で割り切った体の関係」を意味する。本書はワリキリを行う女性100人以上にインタビューを実施しているのだが、ワリキリで得たお金のほとんどを子どもの将来の資金として貯金しているという女性や、子どもが小さいため外出できず、自宅に男性を呼びワリキリを行っているという女性など、シングルマザーのワリキリ事情も紹介。なかには貧困が母親から娘へと連鎖している例も取り上げられている。
また、本書では、日本においては女性の売春を「道徳」や「気持ち」の問題として捉えて憤る人の多さにも触れ、「今の日本はすでに豊かな先進国のはずなのだから、それでも困難な状況に置かれているという者は、どこかで甘えているような例外的な人物」とされている現状にも言及。「売春する女性」は取り締まる対象として論じられこそすれ、福祉の対象として論じられる機会は少ないのではないかという問題提議を行っている。
本書にもあるように、近年、メディアがクローズアップしてきた「年越し派遣村」や「ネットカフェ難民」などのワーキングプア問題は、その多くが「貧乏になってしまった男性の物語」として語られてきた。女性の場合、ホームレスになるには危険が伴うため、ワリキリで出会った男性の家を転々とする者も少なくはなく、目に見えにくいという問題もあるはずだ。働く女性の半数が非正規雇用であるという不安定な社会のいま、「女性の貧困」はもちろんのこと、「望まない売春」についても考えていく必要があるのではないだろうか。
(ダ・ヴィンチ電子ナビより)
売春をして子供を養う、というのはあまりに悲し過ぎる。だが、それではこうした女性が働ける職場は十分にあるのか、と言えば、それは無いだろう。今の社会は男にとっても厳しい雇用情勢であり、女性への考慮はさらに後廻しにされていると想像できる。
実は、昨日ユーチューブを見ようとして、たまたま今トピックになっている検索ワードというところを見ると、丸山明宏(三輪明宏)の「ヨイトマケの唄」が入っていてびっくりした。紅白出場がきっかけになってこの歌の知名度が上がったのだろうが、私が昭和の名曲の一つとして推薦している歌なので、知名度が上がるのは嬉しい。
で、この「ヨイトマケの唄」は、土方をして働いている母親の姿を見て、子供がいじめから立ち直り、非行の道にも走らないでまともな社会人になった、そのことを母親に感謝する、という内容の歌なのだが、これほど「教育的」「道徳的」な歌が、「土方」という「差別語」が入っているという理由で長い間放送禁止歌になっていたのである。
また、この前、バスに乗っていると、交通誘導員をしている女性を数人見かけた。これもある意味では土方仕事に近い肉体労働(だいぶ前には「ガテン系」と言われた)だが、女性がこういう仕事をしている姿は、なかなか爽やかで、まぶしいものである。さらに、ずっと前に、ゴミ収集車に乗ってゴミ収集の仕事をしている(アルバイトだと思うが)10代くらいの若い女性二人組を見た時も、実に立派だ、と思ったものである。
どうしようもなく追い詰められて売春をする女性もいるだろう。だが、本当にそれしか手段は無いのか、考えてほしい。子供にとって母親は尊いものだ。その母親が売春をしていたと知った時の子供の深い悲しみを考えた上で、最後の決心をしてほしいのである。
選挙の話に無理に結びつけるのも何だが、憲法改正して戦争をするより、憲法を遵守し、国民が人間として最低限度の生活ができる社会、国民の幸福が守られる社会を作ることが政治と政府の役目ではないか。もっとも、「国民には人権は無い、国民主権は寝言だ」、と主張している議員のいる政党が今回の選挙では圧勝するだろうと予想されているのだが。
(以下引用)
NHK「あさイチ」でも話題の“貧困女子”、出会い系売春の実態
ダ・ヴィンチ電子ナビ
2012年12月13日12時00分
『彼女たちの売春(ワリキリ)-社会からの斥力、出会い系の引力』(荻上チキ/扶桑社)
NHKの朝の情報番組「あさイチ」で、11月5日放送に放送された特集「サイレントプア 声なき女性の貧困」。放送後も話題を呼び、同時期に雑誌『現代思想』11月号でも「女性と貧困」と題し特集が組まれるなど、女性の貧困問題が各所で注目を集めている。
元記事はこちら
「サイレントプア」とは、当事者が声をあげない(あげられない)ため、手助けを求められず、貧困から抜け出せない状態のこと。日本では税金を除いた年収が112万円未満である場合を貧困とするが、これでいくと現在の独身女性の3人に1人は貧困状態となり、さらに母子世帯の場合は、貧困率が48パーセントにものぼるという。「あさイチ」では、一例として、病気により働けなくなった際の借金を返済するために、風俗店で働く40代の女性を紹介。人に頼ることもできず、社会から孤立するこの女性の姿は衝撃的なものだった。
しかし、貧困を理由に身体を売るのは、風俗店で働く女性だけではない。11月29日に発売された『彼女たちの売春(ワリキリ)-社会からの斥力、出会い系の引力』(荻上チキ/扶桑社)によれば、出会い系サイトや出会い系カフェなどを利用した売春によって生計を立てる女性も多いというのだ。
ワリキリは、出会い系メディアを使い、個人で売春を行うことを指す言葉で、「お金で割り切った体の関係」を意味する。本書はワリキリを行う女性100人以上にインタビューを実施しているのだが、ワリキリで得たお金のほとんどを子どもの将来の資金として貯金しているという女性や、子どもが小さいため外出できず、自宅に男性を呼びワリキリを行っているという女性など、シングルマザーのワリキリ事情も紹介。なかには貧困が母親から娘へと連鎖している例も取り上げられている。
また、本書では、日本においては女性の売春を「道徳」や「気持ち」の問題として捉えて憤る人の多さにも触れ、「今の日本はすでに豊かな先進国のはずなのだから、それでも困難な状況に置かれているという者は、どこかで甘えているような例外的な人物」とされている現状にも言及。「売春する女性」は取り締まる対象として論じられこそすれ、福祉の対象として論じられる機会は少ないのではないかという問題提議を行っている。
本書にもあるように、近年、メディアがクローズアップしてきた「年越し派遣村」や「ネットカフェ難民」などのワーキングプア問題は、その多くが「貧乏になってしまった男性の物語」として語られてきた。女性の場合、ホームレスになるには危険が伴うため、ワリキリで出会った男性の家を転々とする者も少なくはなく、目に見えにくいという問題もあるはずだ。働く女性の半数が非正規雇用であるという不安定な社会のいま、「女性の貧困」はもちろんのこと、「望まない売春」についても考えていく必要があるのではないだろうか。
(ダ・ヴィンチ電子ナビより)
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