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国体論 1

まるっきり何の腹案も無い状態で、「書きながら考えていく」つもりだが、考察のテーマは「国体論」である。この言葉が右翼的なら「理想政体論」と言ってもいい。ただし、プラトンの「哲人政治」が理想政治であるのは今さら言うまでもないが、実は「哲人政治」は偶然にしか生じないもので、それをシステム的に恒常化させる秘鑰(秘密の鍵)は無いか、というのがここでの考察の目的だ。漠然とした予感だと、それは「鎖国」と「権力と権威の両立」という、私の前々からの思想に行きつきそうな気がするが、できるだけ誠実に、嘘をつかないように考えてみたい。

なぜ、そういう予感がするかと言えば、世界の歴史上、日本ほど平和に治められた(流血が極度に少ない)国は無いと思うからである。その理由が、「鎖国」と「天皇と政治の分離」にあり、日本の最大の歴史的失敗である太平洋戦争は、「天皇の神格化と権力化」が原因だったと思うからである。
つまり、神格化とは「権威」であり、それが同時に政治権力の中心になった時に、「誰も止められず、後戻りができないシステム」になったと私は考える。いわば、「明治政府による天皇利用」が最悪の結果を生み出したのだが、それはまた、明治維新後の日本の近代化に見られるように、失敗するまでは最高の結果を生み出すシステムでもあったのだ。
この、「権威」と「権力」の最良の関係は、現在の日本国憲法の『象徴天皇制』ではないかというのが私の現在の予感だが、そう結論する前に、少し立ち止まって考えてみる。そもそも、現在の「象徴天皇制」の下で、自民党の悪辣な政治私物化が行われ、国民を虐げているではないか。では、どこに問題があるかと言えば、言うまでも無く、「権力」の中心がアメリカの、特にDSにあるからだというのは誰でも気づくことだ。だが、それは「事実をすべての人の目の前に出せば、太陽の前の吸血鬼のように塵となって消える」存在かもしれないのである。あるいは、「金融資本主義」という経済システムを正常化すれば、DSは無力化するかもしれないのである。


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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
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