ヘレン・メリル版の「エーライシャン(夜来香)」の歌詞である。親切に、ネットに載せてくれている人がいたので、私がワープロ打ちしなくて済んだ。
このヘレン・メリル版が、エーライシャンの歌の中で私は一番好きだ。英語の歌詞は、曲にうまく乗らない部分もあるが、原詩の情緒をよく伝えていると思う。
試みに、英詞から逆に日本語訳してみる。もちろん意訳である。youが、エーライシャンの花と恋人のどちらを指すのか、少しわかりにくいかもしれない。いちおう、恋人は「あなた」、花は「お前」としたつもりだ。
南風が頬を撫でて過ぎる。
花が揺れ、私の心を波立たせる。その香りとあなたのために私は嘆く。ああ、エーライシャン、夜の優しい花。羽音を立てぬ夜鶯が、私を憐れむように歌っている。彼女はあなたと私の恋の物語を知っている。ああ、エーライシャン、夜の愛らしい花。エーライシャン、私の心はあなたのために歌う。エーライシャン、私の夢を本当にしておくれ。私はお前の愛らしい顔に口づけする。お前を抱きしめる。私は遠くからあなたを愛するしかないけど、あなたがいつもここにいると私は知っている。ここ、あなたと愛の花園に。ああ、エーライシャン、夜の一番美しい花、南風が頬を撫でて過ぎる。花は揺れ、私を気弱にさせる。愛の香りとあなたのために。ああ、エーライシャン、夜の孤独な花。エーライシャン、私の心はあなたのために泣く。エーライシャンよ、私の夢を本当にしておくれ。どんなに私はあなたの顔に触れたいか、どんなにあなたの腕に抱かれたいか。エーライシャン、エーライシャン、エーライシャン…… 
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