【カイロ時事】イラク軍は21日、過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦が最終局面を迎えている北部モスルで、ISが旧市街にある歴史的なイスラム礼拝所「ヌーリ・モスク」を爆破したと明らかにした。同モスクは、ISが「支配の象徴」とみなす重要拠点だが、そこを自ら破壊し、敗走したことは、ISが完全に追い詰められ、イラク軍などによるモスル奪還は目前であることを示している。
ヌーリ・モスクは、ISの最高指導者バグダディ容疑者が2014年に公表された動画で、自らを「カリフ」(預言者ムハンマドの後継者)と宣言する説教を行った象徴的な場所として知られる。イラクのアバディ首相はフェイスブックで「(ISは)敗北を公式に宣言したも同然だ」と述べ、イラク軍などはモスル奪還に向け、一段と攻勢を強める。