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自給自足農業のガイドブック

「がま仙人のブログ」より備忘のため転載

(以下引用)


2007年11月04日22:55 カテゴリ晴耕雨読(121-130)
[晴耕雨読-0121] 農家が教える自給農業のはじめ方―自然卵・イネ・ムギ・野菜・果樹・農産加工農家が教える自給農業のはじめ方―自然卵・イネ・ムギ・野菜・果樹・農産加工
posted with amazlet on 07.11.04
中島 正
農山漁村文化協会 (2007/10)
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すばらしい!

たった100ページなのに、自給農業に関するノウハウがてんこ盛りである。著者は農業60年の経験をもつ超ベテランであるが、なにがすばらしいかというと、自分が食べられる程度の自給農をするうえで機械も農薬も化学肥料も必要なしと断言している点である。そしてなるべく手をかけない農法を勧める。福岡正信の自然農法に近いものがあるが、さすがに熟練の農家であるだけにきめこまかい技術論がある。かといって、実現不可能なものではない。たとえば、虫の駆除などは自分の手を使い丁寧にとり、鶏の餌にするという、なんともスローな方法を提示する。これは利益主導型のプロの農家ではできないことだが、自給であればもちろんアリなわけで、循環型農業が可能なのである。基本的に耕すこともせず、手をかけず、小力栽培で自給農をすれば楽しく生きることができるという哲学がある。生き方そのものである。

しかも、米といえば水田で作る水穂が一般的であり、それ以外にないと思えるが、なんと著者は陸稲を勧めている。驚きである。陸稲なら水田のように手間はかからず放置に近い状態でもある程度収穫できる。陸稲なら急勾配の土手でも栽培可能である。彼は、陸稲と小麦の輪作によって主食を得るという提案をする。玄米とコムギをまぜて食べるわけだ。普通ならありえないことかもしれないが、著者の言い分を聞くと、とても納得できる。

この素朴な食生活は6000年の平和を続けた縄文の再現を味わい、やがてくるべき石油欠乏の一大事にも対処しうる唯一の生き残り方策となる。さらには後代の人々が、地球温暖化による海水上昇に追われて山間地へ避難しなければならないとき、辛うじて命をつなぐ方法の見本を示すことにもなるのである。

水田から米を得るためにはそれなりのコストがかかる。素人には無理と思ったほうがよい。それなら陸稲でという方法も十分アリだと思う。自給農に慣れてくれば水田で水穂をつくることに挑戦すればいいだろう。ともかくまずは自分で作って食べるということを楽しむということが大切ではないだろうか。

とりあえず、この本一冊あれば自給農業は始められるだろう。
自給自足の田舎ぐらしが夢という人には断然お勧めのガイドブックである
.

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男性
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仙人
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自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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