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火力発電の燃料や都市ガスの原料などとして欠かせない液化天然ガスの安定確保は、近年、重要視されています。液化天然ガスがどのようなもので、日本にとってどのような重要性を持っているのか、調べてみました。
液化天然ガス(Liquified Natural Gas=LNG)とは、気体である天然ガスを冷却することで液体化したものです。
天然ガスは、動物や植物の死骸が非常に長い年月をかけて分解されることで生成されたものと考えられています。世界中に豊富に存在するため、安定供給可能なエネルギー源として注目されています。
天然ガスはマイナス162℃程度にまで冷却すると液体になり、気体の状態に比べて体積が600分の1にまで減るという特徴があります。このため、LNGは天然ガスの大量輸送・貯蔵に大変適していると言えます。
日本におけるLNGの輸入は1969年から開始されましたが、当初の国内エネルギー供給に占める割合は1%に過ぎませんでした。しかし以後は急激に増え続け、今では石油(42.9%)に次ぐ石炭(25.0%)に匹敵する24.2%を占めるまでになりました。2012年のLPGの輸入全量は8,687万トン。全供給量の97.2%に当たります(国産天然ガスは253万トン、2.8%)。
とりわけ、東日本大震災で原子力発電によるエネルギー供給の割合が11.3%(2010年)から0.4%(2013年)にまで縮小されたことから、LNGの重要性はさらに高まっていると言えます。
日本に輸入されているLNGは、オーストラリアやマレーシア、ロシア、ブルネイ、インドネシアといったアジア大洋州その他の地域からの輸入が約7割(71.4%)を占め、カタールやオマーン、イエメンといった中東からの輸入が残る3割弱(28.6)%と、石油に比べて中東への依存度が低いことも特徴です。
液化天然ガスの用途としては、輸入量の7割近く(68.2%)が火力発電所の燃料として電力用に使用されており、のこる3割強(31.8%)が都市ガス用として使われています。
日本向けのLNG輸入価格は、原油価格に連動していますが、原油価格変動の影響を緩和するための調整システムを織り込んだ価格フォーミュラを導入しているため、原油に比べるとその変動が緩やかなものになっています。とはいえ、常に原油価格に左右されていることには違いありません。
※数値は資源エネルギー庁「平成25年度(2013年度)エネルギー供給実績」を参照したものです。
東日本大震災後の原発停止によって需要が急増した液化天然ガスですが、その重要性の高まりの背景には、LNGがクリーンで環境に優しいエネルギーであることが挙げられます。
天然ガスは石油や石炭といった化石燃料とくらべて燃焼時の二酸化炭素(CO2)排出量が少なく、液化プロセス中に不純物が除去されるため硫黄酸化物やばい煙も発生しません。
また、LNGを気体の天然ガスに戻すには気化器外部に海水をかけるだけなので、水質汚染の心配もありません。さらに気化時に生じる冷熱を回収して冷熱発電などに有効利用することも出来るといったメリットもあります。
化石燃料の使用削減が求められ、再生可能エネルギーがまだ十分に発達していない現在、液化天然ガスは現在のエネルギー事情にかなったエネルギー源として重要性を増しつつあります。LNGの安定供給に力が注がれる所以といえるでしょう。
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