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朝日のように爽やかに

年の最後の日くらい、きれいに締めくくろう。
「日々平安録」に載っていた吉田健一「時間」の冒頭の文である。
詩、ですな。「朝日という水のように流れるもの」とは、実にイメージ豊かだ。もともと吉田健一の文章じたいが「水のように流れるもの」だと私は思っていて、それを普通の日本語の文法(言語論理)で捉えようとしてはいけない。そういう日本語もあり、それが日本語の面白さだ。
ところで、「長いのも短いのでもなくて」は正確な引用なのだろうか。いくら吉田健一でも、ここは「長いのでも短いのでもなくて」と書きそうな気がするが、まあ、他人のブログをコピーすること自体がすでに「誤解の伝播」のもとなのだから、ネットとはそういうものだ、とあきらめ、他人にもあきらめてもらうしかない。

ということで、言葉は素晴らしいものだが、誤解や混乱の種でもある、ということを今年の締めくくりの言葉としておく。
来年が多くの人にとって良い年でありますように。



(以下引用)



 冬の朝が晴れていれば起きて木の枝の枯れ葉が朝日という水のように流れるものに洗われているのを見ているうちに時間がたって行く。どの位の時間がたつかというのではなくてただ確実にたって行くので長いのも短いのでもなくてそれが時間というものなのである。

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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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