このブログでも繰り返し取り上げているのだが、現在、世界中で「二酸化炭素規制」を口実にした、化石燃料排除、EV化、あらゆるエネルギーの電気化が強力に進められていることにより、旧西側諸国では、チェルノブイリとフクイチの二大事故で、凄まじい被害により支持を失って斜陽産業と化した原子力産業の復活に邁進している。

 例えば、品川~名古屋間の「中央リニア新幹線」も、現在の新幹線が同じ区間で、1時間34分程度であるのに対し、40分が提示され、「飛躍的な時間短縮」が謳われている。
 ところが、リニア駅が地下40m程度にあるため、高速エスカレータを利用しても、地上に出てから乗り換えるには10~30分かかるといわれている。
 10分としても40分プラス10~30分×2で最低1時間以上かかることになり、時間短縮効果は、わずか10~30分程度と予想されている。

 このために建設費用が数兆~数十兆円投下され、料金も葛西会長が「新幹線より700円高いだけ」と言ったものの、巨額の投資コストを試算すると、おそらく2倍以上、東京~名古屋で2万円以上にせざるをえないといわれる。
 つまり、秒単位の生活をしている特権階級以外で、リニア新幹線の利用価値は皆無といえるのだが、それでも無理に開通をこじ開けようとしている本当の理由は何か?

 それは、リニア新幹線の必要電力量にある。リニアを運行するためには、電力が現行新幹線の4倍必要なのだ。
https://power-hikaku.info/column/linear.php
 仮に、東京~大阪間のリニア運行には、最低で74万キロワットの電力が必要になるため、100万キロワット級原子炉一基を新設しなければならなくなる。
  https://www.j-cast.com/2012/06/16135847.html?p=all

 実は、これこそ、ビルゲイツ・竹中平蔵ら「ダボス陰謀団」が提唱している「グレートリセット」、つまり、地球上のあらゆるエネルギーを電気に一元化して、原子力発電でそれをまかなう。コンピュータと原発による100%監視された社会を作り出す。というビジョンに沿った計画だったのだ。

 もちろん、世界のEV自動車化の潮流も、「グレートリセット」による電気化社会の核心にある計画だ。
 欧州では、チェルノブイリ事故以降、原発は斜陽化していたが、なぜか不可解なロシア軍事侵攻が起きて、エネルギー供給が逼迫し、ドイツなどで次々に、原発廃止計画が撤回され、再稼働が始まっている。

 二酸化炭素排出抑制、化石エネルギー供給逼迫 などを理由にしているが、欧州資本家が、自動車の電気利用に飛びついている本当の理由は、化石エネルギー原動機車では、日本の技術が圧倒的で、とうてい日本に追いつけないため、「EVなら日本に勝てる」という見込みで政権に圧力をかけて化石車禁止に持っていったのだといわれる。
 
 「脱炭素の名を借りた日本車締め出し」欧州の姑息な手口に悩みを深める自動車業界
「ホンダにも戦ってほしかった…」2021年4月29日
 https://president.jp/articles/-/45580?page=1

 きっかけになったのは、VWによるディーゼル車の不正プログラムで、これがドイツ車全部に波及したため、当初のディーゼル脱炭素戦略が不可能になったためだという。
 というより、欧州原子力産業の元締めがロスチャイルドグループ、ユダヤ人企業(例えばアルゴアのオクシデンタル社やシェル社)であることが知られていて、原子力産業の復権が実現しないと、世界最大級の東欧ウラン鉱山利権などが有害資源ゴミに転化してしまうことから、原発復活がユダヤ人産業の核心的権益であるとされているのだ。

 原発復活のためには、世界中のあらゆるエネルギーを電気化することが基本戦略であり、自動車をEV化することも、電力を巨大に浪費するリニア計画も、「スーパー(スマート)シティ構想」も、原発復権を大規模に後押しするものであり、そして決定打が、ロシアによるウクライナ侵攻であった。