年寄りは、自分で気をつければいいだけの話だ。で、風邪やインフルエンザにかかったら致命傷になりかねない、という意識を持つべきである。ついでに言えば、「転倒骨折」から寝たきりになる、というのもよくある話らしい。これらは「自己防衛」、あえて言えば、最近不評な言葉だが「自己責任」の問題であり、家族もそれ(老人の風邪や転倒事故)への注意をすべきだろう。
(夢人追記)「世に倦む日々」氏の「新コロはインフルエンザではない」論である。要は「新コロには治療薬が無い(従来のインフルエンザ治療薬が新コロには効かない)からインフルエンザではない」という主張のようだ。タミフルがインフルエンザに効くかどうかも疑問だし、はっきりと覚えていないが、危険な副作用のため使用禁止になったのではないか? 風邪薬は基本的に「対症療法」つまり、症状を抑えるものであって、風邪そのものを治すものではないだろう。まあ、葛根湯などの漢方薬のほうが「体温を上げることで免疫力を高める」という点で「風邪そのものを治す」効果がありそうだ。常に人々の周囲に存在する細菌やウィルス(これが本当に実在するかどうかを疑う意見もある)をすべて消滅させるのは不可能であり、本気でそれをやればそれこそ麹菌などまでも消滅させるだろう。もちろん、人間そのものが常在菌で守られている面もあるのである。
橋下徹や安倍晋三は、コロナはインフルエンザと同じだから感染法上の分類を5類にせよと喚いている。この主張が昨年からずっとマスコミで刷り込まれ、正論のような扱いで有力な政治論調になっている。NHKでもそのプロパガンダが歯止めなく拡散されている。誰も正面から批判しない。小池晃は、今年に入って報道1930のコロナ特集回に二度出演したが、5類に変えろというネオリベ政策に対して反駁と糾弾の論陣を張らず、1/31の放送ではむしろ納得して容認するような姿勢を見せていた。我慢できない。この主張には虚構と陥穽がある。われわれはトリックに騙されている。
インフルエンザには検査と診断があるではないか。タミフルがあり、ワクチン予防もあるではないか。騙されるな。インフルエンザはコロナと同じではないのである。発熱した、咳が出る、インフルエンザに罹ったかもしれないと思ったとき、人は健康保険証を持って内科医に受診に行く。そこで検査を受け、陽性なら治療薬を処方される。風邪なら抗生物質をもらって帰る。医療を受けられる。橋下徹や黒岩祐治のコロナ対策、それが現実に施策発動された今回の厚労省の通達はそうではない。医療の提供はしないから自己責任で治せと言っている。
(以下「阿修羅」より引用)
オミクロン株ピークアウトの沖縄で入院増加が続くナゾ…全国で深刻事態の可能性大(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/22/senkyo285/msg/409.html
オミクロン株ピークアウトの沖縄で入院増加が続くナゾ…全国で深刻事態の可能性大
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/300911
2022/02/04 日刊ゲンダイ
沖縄県の感染者数の減少傾向は顕著だが…(玉城デニー沖縄県知事)/(C)日刊ゲンダイ
3日の新型コロナの新規感染者数はとうとう10万人を超えた。ピークが見通せない中、いち早くオミクロン株が流行した沖縄は新規感染者数の減少傾向が顕著となる一方、入院患者と施設療養者はいまだ増え続けている。ピークアウトで安心はできない。全国でも同じことが起こる可能性が高い。
◇ ◇ ◇
沖縄では昨年末、在沖米軍基地のクラスターから市中感染が拡大した。新規感染者数は元日の52人から7日には1400人を突破。その後、15日の1829人をピークに減少に転じ、3日は652人で10日連続、前週の同じ曜日を下回った。
ところが、感染者数がピークアウトしても入院患者と施設療養者数は増加傾向が続いている。感染者数が過去最多だった15日の入院、施設療養者は688人だったが、3日は883人。3割近くも増えている。県に聞いた。
「沖縄では当初、入院リスクが低い若者の感染が中心でしたが、だんだん高齢者に広がっていきました。高齢者の場合、入院が必要なケースが少なくないため、入院患者が増えています」(感染症対策課)
2日の厚労省専門家組織「アドバイザリーボード」でも、沖縄の高齢者の感染増に伴う入院患者の増加傾向が取り上げられた。脇田座長は「今後は他の地域でも同様の傾向が見られる可能性がある」と警告している。
若年層から高齢者に感染広がる
3日、国立国際医療研究センター病院にコロナ患者を搬送する医療関係者(C)共同通信社
西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏(感染症学)が言う。
「オミクロン株は当初、若年層の感染が多かった。入院は少なく、重症、死亡例もまれでした。そのため、『軽症がほとんど』との楽観論が広がった面があります。ところが、ここへきて、若年層から高齢者に感染が広がり、全国的にも入院患者、重症者、死者が急増しています」
3日発表された全国の重症者数は911人。900人を上回るのは4カ月ぶりだ。死者は90人確認され、第5波の最多(89人)を上回った。
感染者数がピークアウトした沖縄はそのうち入院患者も減少に転じるとみられる。しかし、アドバイザリーボードは「全国的にピークがいつ来るかは見通せない」との分析結果を示している。全国の重症者と死者はしばらく、増え続ける可能性が高い。
オミクロン株は「弱毒化」が指摘されているが、なぜ、重症者と死者がこんなに増えるのか。
「これまでの新型コロナと異なり、オミクロン株は肺炎の症状は少なく、弱毒化しているのは事実です。ただし、基礎疾患がある高齢者が感染すると危険です。感染した時は軽症でも、その後、持病が悪化し、重症化したり、死に至るケースが起きている。医療が逼迫し、適時・適切な治療が行き届かなければ、さらに深刻な事態も起こり得る。宿泊施設をもっと活用し、今からでも臨時医療施設を増設し、ピークアウト後の医療体制を整えるべきです」(中原英臣氏)
沖縄の先取り事例を参考にピークアウト後に備える必要がある。