興味深い情報だが、「将来無くなる仕事」の部分は、話を大げさに言っているのではないか、という気もする。
ただし、前半部分は面白い。何に「いいね」を押したかを見れば、その人の嗜好や指向性、あるいは性格の特徴は分かるだろうし、その分析内容は、たとえば夫(妻)が妻(夫)を理解しているより正確だろう、というのは或る意味当然である。
と言うのは、夫(妻)や妻(夫)は自分の配偶者がどんな買い物をしているかなど知らないのが多いだろうし、会話そのものすら夫婦となってから300回も「突っ込んだ」会話などしていないだろうからである。お互いに、相手への遠慮もあるのが多くの夫婦の姿なのではないか。たとえば結婚前の異性関係など、結婚後に相手に聞いたりするものだろうか。
親子の関係にしても、現実は相当に水臭いもののような気がする。つまり、家族でも「遠慮がある」のが上品な家庭の姿だろう。思ったとおりを思った瞬間に言ったり、腹を立てたらすぐに喚いたり殴ったりするような家庭というのはDQN家庭だけではないか。
要するに、我々は家族の真の姿(特に、何を考えているか)など知らないのが当たり前、ということだ。子供のいじめ自殺事件などでも、家族はその子が自殺するまで子供の状況を知らないのが普通だろう。
そして、その事(我々が家族の内面を知らないこと)はべつに不幸なことでも悲しむべきことでもない。家族だろうが、自分とは別の人間なのであり、その真の姿を知ることは不可能である。悩み事など、ある年齢以上なら当人が考え、判断する以外に解決法は無い。相談された時に相談に乗ればいいだけだ。それ以外は余計なお世話というものだろう。それに、他人の暗い内面など知らないほうが幸せなのではないか。悩みを持つ人間が他人に相談をして、悩む人間が二人に増えて、何がいいのか。自分のことは自分でやる、というのは人生の第一のセオリーだ。
要するに、人生、「語らざれば憂い無きに似たり」である。
たまたま相手の目の中を覗き込んで、そこに憂いの色を見るからこそ風情もあり、奥ゆかしいのである。「俺は不幸だ、俺は寂しいんだ」と喚くのはただの馬鹿だ。
(以下引用)
2018年9月30日 日曜日
◆ぐっちーさん「日本人もGAFAで大量失業する」 今は「確実に訪れる大災害」の前夜に等しい 9月29日
もはや「単なる巨大IT企業」では片づけられない
そして、これらの企業に共通している点が1つあります。
彼らの資源は無料で入る皆さんの個人情報です。つまり原材料費はタダ同然。
FB20億人のユーザーは誰に頼まれたわけでもなく、喜んで自分のプライベートをFBにタダで売り渡しています。中には子供の写真まで喜んで載せちゃっている人まで世界中にはたくさんいます。彼らはこれを使い、AI(人工知能)を使ってターゲット広告を打って大儲けをしていますから、原価タダ、と言っていい。
皆さんは喜々としてFBにプライベートをさらし、「いいね!」ボタンを平気で押しているでしょうが、この分野の専門家(心理計量学と言う)であるマイケル・コジンスキー博士(スタンフォード大学)の研究によれば、あなたがFBで68回いいね、を押しただけで95%の確率でその人の国籍を当てられ、さらに90%の確率でその人の性的志向まで当てられる、というのです。
もっと言うと150回の「いいね!」ボタンを押すとAIは配偶者よりその本人を理解することができ、300回に達すると本人も気が付いていないような性格やどのような嗜好かを当てられる、というのですから、これはもう笑っている場合ではありません。
実際にケンブリッジ・アナリティカ社はこの手法を使ってブレグジット(イギリスのEU離脱)の投票捜査をしたことが暴露されていますし、アメリカのドナルド・トランプ大統領の選挙にも関与した、と言われています(コジンスキー博士は自らの関与は否定したが、勧誘された事実は認めた)。
これはあくまでも一例ですが、こんな会社がこの10年間に生まれてしまっているわけです。もはや、単なるIT企業ではなくすべての情報をコントロールする巨大な秘密結社のような会社で、われわれの生活に対するその影響は計りしれない。その結果、もはや人間がやる仕事はほとんどないのです。しかもそのスピードは皆さんの想像よりもはるかに速い。
実際、アマゾンはどんどん無人化を進めていますし、アマゾンゴー(商品を取ってレジを通らずそのまま商品をもって出てくれば課金されるレジ無しコンビニ)が出てきた今、全米にいる340万人のレジ係(全米労働者の2.6%とも言われる)は間違いなく職を失うでしょう。
ここの読者はそうでないことを願いますが、多くの日本人サラリーマンは同様にFB、アマゾンなどによって職を失うことになります。リンクトインなどで、グローバルな人材市場で優秀と評価されれば、恐らく何億円なんて給料は、どうってことのない水準だと思います(現在でもそうですから)。そしてその選別は恐ろしいことにAIがやっている。
一方で、「まあ、せいぜいAI程度だな」、と判定されたらそれはもう、何百万人という世界の同レベルの労働者が競合相手になることを意味しています。もはや日本人同士の戦いではすみません。彼らと職を奪い合えば給料が上がることは期待できないでしょう。事実、われわれが雇っているエンジニアの短期アルバイト(大卒、英語も堪能)はインド人で時給500円程度です。
これはもう「リーマン危機の再来」とか言っているレベルではないのです。とんでもない「災害」前夜にいて、それは大地震と違ってかなりの確率で予測できるのです。
実はこのあたりをしっかり解説している本、『the four GAFA』の翻訳がついに出版されました。さすが東洋経済新報社さんであります。『SHOE DOG』(シュードッグ)、新井紀子先生の『AI VS.教科書が読めない子どもたち』に続いて、最近絶好調ですね。
もちろん、このGAFA本も全米ベストセラー。著者のスコット・ギャロウェイはアントレプレナーの大物で、ワタクシも大変お世話になっている人物です。ここに書かれていることはある意味ホラーに見えるかもしれませんが、これが現実なのです。お早めにぜひご一読を