「私のからだは、私のものじゃない。自分がどう思おうと、誰かが認めてくれなければ、私はきれいじゃない。そう思い込むよう、騙されていたことに気付きましたーー」
映画「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」で、アジア系の女性として初めて、スター・ウォーズ映画の主要登場人物を演じた女優ケリー・マリー・トランが8月21日、ニューヨーク・タイムズへ寄せた寄稿が注目を集めている。
トランさんは今年6月、20万人超のフォロワーがいる自身のインスタグラムに投稿した内容を全て削除した。
人種や性別、容姿にまつわる差別的なコメントが、大量に投稿されていたからだ。
賛否両論の作品、憎悪は個人へ
トランさんは、カリフォルニア州サンディエゴ出身のベトナム系アメリカ人。
「最後のジェダイ」では、暗黒面と対峙するレジスタンスのエンジニアで、大切な人を守るために奔走する女性、ローズ・ティコ役を演じた。
作品は世界興行収入1420億円を超える大ヒットとなったが、評価は賛否両論。
一部の熱狂的なファンが、「最後のジェダイ」をシリーズの「正史」から外すよう署名運動を始めるなど、物議を醸していた。
そんな中、作品への憎悪は、外見や性別、人種を理由に誹謗中傷するコメントとなって、トランさん個人にも向けられた。
スター・ウォーズ作品に関わった俳優に、強い批判が向けられることは初めてではない。
第7作の「フォースの覚醒」から主演女優を務めるデイジー・リドリーさんも、誹謗中傷が殺到したため、インスタグラムを削除。
ジャー・ジャー・ビンクス役のアーメド・ベストさんも、猛烈な嫌悪感をぶつけられたのちに、自殺を考えたとツイートしている。