(以下自己引用)
「ツキジデスの罠」という言葉の罠
ちょっとしたお笑い。
「ツキジデスさん、東京ではどこを見物したいですか」
ツ「築地です」
(以下引用)
トゥキュディデスの罠
トゥキュディデスの罠(トゥキュディデスのわな、英: Thucydides Trap)とは、古代アテナイの歴史家トゥキュディデスにちなむ言葉で、従来の覇権国家と台頭する新興国家が、戦争が不可避な状態にまで衝突する現象を指す。アメリカ合衆国の政治学者グレアム・アリソンが作った造語[1]。
この概念は、紀元前431年にアテネとスパルタの間でペロポネソス戦争が勃発したのは、スパルタがアテネの勢力拡大を恐れていたからであるという、古代アテネの歴史家であり軍事将軍であったトゥキュディデスの示唆に由来する。
しかし、この研究はかなりの批判を浴びており、トゥキュディデスの罠の概念の価値、特に米国と中国の間の潜在的な軍事衝突に関連するものについての学者の意見は分かれたままである。
概要[編集]
紀元前5世紀のスパルタとアテナイによる構造的な緊張関係に言及したと伝えられる(英文訳:“It was the rise of Athens, and the fear that this inspired in Sparta, that made war inevitable.” 和訳:「戦争を不可避なものにした原因は、アテネの台頭と、それが引き起こしたスパルタの恐怖心にあった。」)[2]。
古代ギリシャ当時、海上交易をおさえる経済大国としてアテナイが台頭し、陸上における軍事的覇権を事実上握るスパルタとの間で対立が生じ、長年にわたる戦争(ペロポネソス戦争)が勃発した。
転じて、急速に台頭する大国が既成の支配的な大国とライバル関係に発展する際、それぞれの立場を巡って摩擦が起こり、お互いに望まない直接的な抗争に及ぶ様子を表現した言葉である。現在では、国際社会のトップにいる国はその地位を守るため現状維持を望み、台頭する国はトップにいる国に潰されることを懸念し、既存の国際ルールを自分に都合が良いように変えようとするパワー・ゲームの中で、軍事的な争いに発展しがちな現象を指す[3]。
影響[編集]
この用語とそれにまつわる議論は、国際メディア(中国国営メディアを含む)やアメリカや中国の政治家の間で影響力を持った。国防大学の軍事研究部門である国家戦略研究所が発表したアラン・グリーリー・ミゼンハイマーによるこの用語の事例研究では、「国際関係の辞書に入って以来、世界的な注目を集めている」と述べられている。 外交政策学者のハル・ブランズとマイケル・ベックリーは、トゥキュディデスの罠は「正典となった」と述べ、「今や米中対立を説明する際に、何度も何度も繰り返される定説」と述べている。さらに、BBCの外交特派員ジョナサン・マーカスは、トゥキュディデスの罠を拡大解釈したグラハム・アリソンの著書『Destined For War』は、「多くの政策立案者、学者、ジャーナリストの必読書となった」と評している。
米中貿易戦争[編集]
この言葉は主に、米国と中華人民共和国の軍事衝突の可能性に関連して使われた造語である。中国の指導者であり中国共産党の総書記である習近平はこの言葉に言及し、「トゥキディデスの罠を避けるために、われわれ全員が協力する必要がある」と警告した。「ドナルド・トランプ米大統領が中国の対米輸出のほぼ半分に関税を課し、貿易戦争に発展した後、米中間の緊張が高まった結果、この言葉は2018年にさらに影響力を増した。
欧米の学者たちは、西側諸国が支持する台湾の事実上の独立の継続、中国のデジタル・ポリスとサイバー・スパイ活動の利用、北朝鮮に対する政策の違い、太平洋における中国の海軍存在感向上と南シナ海での主張、新疆ウイグル自治区、チベット、香港における人権問題など、2つの大国がトゥキディデスの罠に陥る可能性を高める、両国が対立する差し迫った問題が数多くあると指摘している。 また、習近平による権力強化、和解しがたい価値観の相違、貿易赤字を、両国がトゥキディデスの罠にはまりつつあるさらなる証拠として指摘する向きもある。