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ロマンチック・アイロニー

ウィキペディアは役に立つ。下の説明で初めて、漱石の「三四郎」の中に出てくる「ロマンチック・アイロニー」(ロマン主義的アイロニーということか。)の意味がやっと分かった。つまり、イロニーもしくはアイロニーを「皮肉」と訳していたことが私の混迷の原因だったのである。
仏教用語としての「皮肉」は、常用されている「皮肉」(当てこすり)とは意味が違い、まさに人体の皮と肉であり、「非本質的なもの」を意味するわけだが、「ロマンチック・アイロニー」とは、「天才は何もせずぶらぶらしてばかりいるべきだ」という主張であるらしく、まさに「表面的な立ち居振る舞いによって本質を隠すこと、無知の状態を演じること」という、下の説明に適合する。
幾つになっても新しい発見はあるものだ。昔読んだ本の中にも未知の部分はたくさんある。同じ「三四郎」の中の「ダーターファブラ」も、私は今一つ、そこでその言葉がどういう趣旨で使われたか理解できていない。注釈を読んでも、小説の文脈との関連が分からないのである。まあ、「それは他人事ではなく、お前の、そして我々全体の問題だと知れ」という意味で使ったのだと思っているが、自信は無い。(それにしても、明治時代の学生の議論は実にハイブロウである。)
なお、私は、「三四郎」をNHKで大河ドラマにしてほしいと思っている。明治時代の風景は、今のCG技術があれば(現実の風景をアレンジするなりして)容易に再現できるだろう。


(以下引用)




イロニーもしくはアイロニー: irony, : Ironie)は、表面的な立ち居振る舞いによって本質を隠すこと、無知の状態を演じること。この言葉の語源は、ギリシア語のエイローネイアειρωνεία「虚偽、仮面」[1]、「よそわれた無知」[2]である。


日本語では皮肉骨髄という仏教用語になぞらえ、換喩的に皮肉と訳した(皮肉は骨髄に対して本質的ではない)。その他、一般には反語逆説などの意味でも用いられる。


イロニーは歴史的に様々な用法を持つに至った言葉であるが、大きくは修辞学と哲学の二つの意味がある。















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