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ISIS IS ISIS.

「逝きし世の面影」から抜粋転載。
いつもながら、博学多識で、最新情報にもよく通じている。文章も面白いし、政治的姿勢も信頼できる。ネット論者の中には、いつのまにか「毒饅頭」を食わされて体制の犬に転じる者も多いのだが、宗純氏は、長い間、多数の読者を持つブログを書きながら、その政治姿勢に揺るぎが無いのは立派なものだ。
前置きはともかく、下記記事は、ISISを中心に今の中東情勢を分かりやすく概観していて、有益である。まあ、ISISはPMC(民間軍事会社)と言うよりはやはり「傭兵」と言った方が私にはなじみがあるが、同じようなものだ。
ISISを「イスラム原理主義組織」と呼ぶのは間違いだろう。彼らの中核にいる連中にとってイスラム教は看板にすぎないと私は睨んでいる。つまり、かなり前に言った用語を使えば、イスラム教は彼らの顕教であり、「カネ」が密教だ。そのカネを支給していたのがサウジアラビアだったようだが、今では彼ら独自の資金源を握ったとも言われており、今後はどこまで成長するか分からない、ということである。


(以下引用)


『PMC(民間軍事会社)としてのISIS(イスラム国)』

トルコからシリア北部に不法入国し、戦闘地域で武器を持った状態て捕まった自称日本版PMC(民間軍事会社)のCEOですが、ISISに拘束された時カメラマンだといいながらカメラが無く『自衛目的』と称して自動小銃を持っていたのですから、これでは『殺してくれ』といっているのと同じである。
(このような場合に正規の戦闘員なら捕虜として扱われるので助かる可能性もある。ところが戦場では武装したスパイなら最悪であり、見せしめとしての処刑は軍事常識である)
可哀想ですが、リアル世界とバーチャル世界の区別が出来なかったのです。
典型的な頭が空っぽで目が節穴にネットウヨの悲劇であり、相手が本物のISISなら外国人の身代金目的以外は即座に殺されているでしょう。
今回能天気な日本人ネットウヨを拘束したISIS(イスラム国)ですが、イスラム教過激派武装組織と見るよりも、地元のアラブ世界だけではなくて欧米諸国などの世界中から集めた外国人傭兵を12000人ほど抱えているPMC(民間軍事会社)であると考えた方が判り易いでしょう。
ISISですが、中東におけるアメリカの最大の同盟国であるだけではなく危険極まりないイスラム原理主義のワッハーブ派を国教とするサウジアラビヤや湾岸諸国が事実上の雇い主(スポンサー)であることは公然の秘密である。

『決して売ってはいけないもの(人間の命)を売るPMC(民間軍事会社)』

労働者とは自分が持っている唯一の資産である労働力を時間売りして生活しているが、売春婦のように体を売ることも民間軍事会社の傭兵のように命を売ることも無い。
この日本版の民間軍事会社を設立したと言う勘違いネットウヨ男ですが、たぶん安倍晋三と同じで、顧客に『安全を売る』仕事だと誤解したのですよ。たぶん。
民間軍事会社ですが、売っている商品とは間違いなく『人間の命』である事実を、『防衛だ』とか『安全だ』とか『平和だ』のという表面的に無難で美しい言葉で擬装しているだけ。
今の日本では自衛隊員も『安全が担保されていない』とフクシマの原発事故から逃亡する。
自分の命や健康を売る仕事といえば、今のフクシマの原発作業員ですね。派遣社員が解禁されたとは言え、今でも擬装請負は違法行為なのですが東電では6次下請け7次下請けなどは当たり前。これ等をヤクザが仕切っている無法国家なのである。
東電によると去年とは大違いで、今年から作業員の人数が二倍になり、なんと1日に5000人を超えている。
我が日本国ですが人口が1億を超えているが、それでも自分の一つしかない命を売る人間がそんなに多いはずが無い。遅かれ早かれフクシマが行き詰るのは目に見えていますが、この絶体絶命の非常時こそ人間の命を売る日本版PMC(民間軍事会社)が活躍する時であろう。

『共同通信によると』

『湯川さん、反体制派支援が目的か 拘束の過激派が声明』
【ダマスカス共同】シリア北部アレッポで過激派「イスラム国」に拘束されたとみられる湯川遥菜さん(42)=千葉市花見川区=が自らのシリア入りについて、同国のアサド政権打倒を目指す反体制派武装勢力が必要とする機器や物資を供給するため、現地の状況を調べることが目的だと話していたことが18日分かった。
拘束前、湯川さんに同行し、イスラム国とも戦闘を続けるシリア反体制派の有力武装組織「イスラム戦線」の地区幹部が明らかにした。
一方、イスラム国は18日までにインターネットを通じて「ハルナ・ユカワを拘束した」とする犯行声明を出した。
(2014/08/19 )

『辻褄が合わないマスコミの報道姿勢』

それにしても日本のマスコミ報道が不思議である。
『殺した』とのネット上の情報が複数あり、しかも相手のISIS側は戦闘中を理由に交渉を拒否しているのですから、普通に考えれば既に殺されている可能性の方が遥かに高い。
何故か、マスコミは間違った印象操作を行っているのです。
幾ら規模が大きくても単なるテロ組織であるISISを何故マスコミ全員が、ISISが『自分で名乗っている』からといって『イスラム国』(IS)と呼ぶのだろうか。
昔から名乗っていたのでは無くて、今回はISISが突如として『イスラム国』を名乗ったのである。(それなら又思いつきで別の名称を名乗る可能性も十分ある)
ISISの身内や同調者以外、今のようにISISを『イスラム国』と呼ぶ義理は少しも無い。
ISISを『イスラム国』の名称で呼ぶこと自体が、自分たちがISISに同調している事実をマスコミが理解していないのである。(21世紀の現代において、政教一致のカリフ制国家を主張すること自体、腹立たしいブラックジョーク以外の何ものでも無い)

『巨大なPMC(Private Military Company 民間軍事会社)としてのイスラエル国』

巨大なイスラム教過激派のテロ組織でしかないISISが突如として『イスラム国』を名乗ったら、欧米や日本のマスコミが全員同じように『イスラム国』の名称を使う不思議ですが、これはイスラエルの先例がある。
イスラエルの建国ですが、まさに今のISISの『イスラム国』建国とそっくり同じなのです。
ユダヤとイスラムの宗派の違いと半世紀の時間差があるだけで、何から何まで同じであり少しも違いが無い。(イスラエル国とイスラム国は、どちらもアブラハムをを先祖とする一神教で教義がほとんど同じ)
中東地域では突如イスラエルやISISなどの正体不明の危険な集団が現れた場合には人々は『とりあえず逃げる』のが最善の策なのですね。イスラエルのテロでパレスチナ人が逃げた空白を突いて建国されたのが今のイスラエル国なのです。
(このような戦争難民には帰還権が保障されているが、パレスチナ人難民の帰還権を認めれば即座にイスラエルは消滅する)
3方向から完全に封鎖してパレスチナ人を情け容赦なく殺すイスラエル軍ですが、全てがアメリカの提供した弾薬とアメリカの資金とアメリカの装備である。(言葉を変えれば『人』『もの』『金』のすべてが欧米の白人のキリスト教諸国が提供し運営されている)
現実問題として『イスラエル』とは近代国家というよりも巨大なPMC(民間軍事会社)として存在していることになり、それなら、雇い主(欧米)の事情が変わり契約解除した瞬間に倒産(消滅)する宿命を持っている。

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