私程度の中学生頭脳でも分かるように書いてあるので、まだ少ししか読んでいないがいいサイトだと思う。特に、台風が日本列島を西から東に通過する際に、なぜ急激に勢いが弱まるのか、ということの説明が分かりやすい。私は、地表との摩擦抵抗で弱まるのかと思ったが、実は海面からのエネルギー(上昇気流。下のサイトでは水蒸気と書いてある。まあ、空気上昇による水蒸気の凝固で放出される熱エネルギーということだろう。それが低気圧中心部の上昇気流をより強くするのだと思う。すると外部から空気が吸い寄せられて、強風、すなわち台風となるということか。)供給が無くなるためだ、というのは目から鱗だった。
(以下引用)
◇台風の発生
熱帯低気圧はもともとは赤道近くの北緯(または南緯)10°付近でできた積乱雲の塊.熱帯は日射が強く,しかも海水温も30℃近くて海水の蒸発量が多い所.蒸発した水蒸気はどんどん空気中にたまります.湿度が高い空気の中で,強い日射によって上昇流が起きます.上昇流が強いので発生するのは対流雲.水蒸気が多いので雲もどんどんできます.
対流雲がどんどんできるとどうなるか.雲ができるということは,水蒸気が凝結して雲粒になること.その時実は,熱が発生するのです.
◇潜熱
濡れた肌をそのままにしておくと,水分が蒸発して乾燥するときに熱を奪うことは知ってますよね.このとき肌が冷えます.でも冷えて減った分の熱はどこにいったのでしょう.熱を奪った空気の温度は上がりません.手品のように消えてしまいました.
実は,蒸発してできた水蒸気の中に閉じこめられているのです.この温度を上げない熱を「潜熱」といいます.つまり蒸発するときは,奪った熱は潜熱として吸収されたのです.ちなみにストーブの火のように実際に空気の温度を上げる熱は「顕熱」といいます.
◇台風発生の原理
じゃあ蒸発の逆で水蒸気が凝結して液体(雲粒)になる時は? さっきの潜熱がこの時放出されて,ここで空気の温度を上げるのです.つまり雲が発生するときは,空気が暖まるのです.
というわけで対流雲がどんどん発生するとそこはさらに気温が上がります(実は雲が発生するところでは潜熱の放出が起きるから,Q1・2で書いたように,空気が上昇するとただ直線的に温度が下がる,というわけにはいかないの).
気温が上がると空気はどうなるでしょう.より軽くなったので上昇します.もともと強い上昇流が更に強くなるわけ.
そうなると地上の空気がますます吸い上げられて気圧がどんどん下がり,周囲との気圧傾度が大きくなって風速が強くなり,低気圧が台風に成長するのです.だから台風は驟雨をもたらす積乱雲(暴れん坊)の集団というだけでなく,同時に強風をもたらすのです.
つまり,降水には
降水←厚い雲←上昇気流←気温上昇←潜熱の放出・水蒸気の凝結←厚い雲
という厚い雲の成長による循環的メカニズムもあるということを知ってください.
ちなみに台風は陸地に上陸すると弱まるでしょう.それは台風のエネルギー源は暖かい海からの水蒸気なので,それが供給されなくなったからです.
たとえば,台風が本州内陸を北上した場合はすぐに弱まるので北日本に被害をおよぼすことはめったにないけど,日本海上を北上した場合は水蒸気が供給され続けるので台風は強いままで北日本にも被害を与えます(青函連絡船を沈没させた洞爺丸台風など).