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メタバースという外部妄想世界と読書という内部妄想世界

日本政府が大真面目に広報している「ムーンショット計画」なども人間と機械の(脳にまで至る)融合という、ある意味アニメ的な妄想だが、メタバースというアイデアは仮想現実の中で社会を作り、その中で「生活」するという、まさに空想的、いや、妄想的世界である。細野守監督などはこの妄想が大好きで、幾つかの作品でこの仕掛けを使っている。
だが、現実の世界で美味な料理を食う事と、メタバースの世界で物を食う事が同一の快感を与えるはずがない。これを敷衍すると、メタバースとは読書と原理的には何も変わることは無いのである。
つまり、妄想世界を作るには何もITの力を借りる必要など無く、本を読めばいいわけだ。プラトンの本を読めば即座にソクラテスと会話ができるし、論語を読めば孔子と会話ができる。トルストイともドストエフスキーとも会話ができる。自分の脳が彼らの思想と知性に触れて高次元化するのである。「我が闘争」を読めばヒトラーの脳内世界だろうが体験できる。剣豪になることもできれば宇宙の果てに行くこともできるのだ。それに比べたら、メタバース体験など、遊園地だろう。

(以下引用)


「プレステの父」久夛良木氏、メタバースに否定的な見解示す


画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

メタバースの価値が問われる

「プレイステーションの父」と呼ばれる久夛良木健(くたらぎ・けん)氏は20日、メタバース(仮想空間)に否定的な見解を示した。同氏にインタビューを行った『ブルームバーグ』が報じた。


久夛良木氏は、現実世界に存在することが重要であり、仮想世界に入り込むことに価値を見出せないと説明。分身となるアバターを使うメタバースは、「匿名の掲示板サイト」と本質的には変わらないと述べている。


メタバースとは


インターネット上に構築された、多人数参加型の3次元仮想現実世界のこと。アバターを使ってゲームや音楽のライブ、オンラインカンファレンスに参加できるなど、様々な領域で活用が期待されている。


▶️仮想通貨用語集


関連次世代の仮想空間サービス「メタバース」とは|ブロックチェーンとの関係も解説


プレイステーションはソニーの家庭用ゲーム機。久夛良木氏はプレイステーションの生みの親として知られ、過去にはソニーの副社長も務めた。


今回のインタビューで久夛良木氏は、ソニーも開発するメタバース用のヘッドセットについては、「個人的な好みはあるだろうが、現実世界と切り離されるため自分は好きではない」と説明している。


同氏は現在、ロボットやモビリティソリューション向けのAIソフトウェアの開発を行う「アセントロボティクス社」の最高経営責任者(CEO)。同社は20日、ソニーおよびSBIグループを引受先とした第三者割当増資で、10億円の資金調達を行ったことを発表している。


アセントロボティクスは現実世界とサイバー空間をシームレスに融合することを目的としているが、ガジェットをあまり使わない方法を開発。久夛良木氏は「技術は現実とサイバー空間を分離するのではなく、融合するために活用すべきだ」とも述べ、同社の取り組みとメタバースは方向性が異なるとの認識を示したという。

大手企業の動向

現実世界を重視する姿勢は、アップル社も同じと見られる。先週には、仮想世界ではなく、現実の環境と組み合わせた技術を重視しているとし、アップル社はメタバース事業には参入しない可能性が浮上した。


関連米アップル、メタバース事業には参入しない方針か=報道


ソニーについては今月、プレイステーションの開発・販売などを行うソニー・インタラクティブエンタテインメントが、次世代のVR(仮想現実)ゲームシステムのリリース予定を発表。新システムの導入により、プレイヤーは、ゲーム内に実在しているかのような感覚や没入感、エモーションをますます高められるという。


商品名は、PlayStation®5向け次世代バーチャルリアリティシステム「PlayStation®VR2」と、新しいVRコントローラー「PlayStation VR2 Sense™コントローラー」だとした。


関連ソニー、次世代の仮想現実ゲームをリリース予定


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