この両親も鬼畜だが、この手紙を読んで何も感じない人間も鬼畜である。
しかし、わずか5歳の幼児がこれほどはっきりと文章を書けたことに驚く。メモの内容からすると、おそらく、子供に早期教育を強制し、子供が遊んでばかりいる、と叱っていたのではないか。
「カラマーゾフの兄弟」の中でイヴァンが話す、オネショをした罰として寒い中をトイレに一晩中閉じ込められた幼児が「神ちゃま」に救いを求めて祈るエピソードを思い出した。イヴァンは、その幼児が流した一粒の涙のゆえに、神の作ったこの世界(つまり、理不尽な悪の存在する世界)を否定し、神をも否定するのである。
(追記)動画だけで容量オーバーになるかもしれないが、文章記事も載せておく。
死亡の5歳、ノートに「おねがいゆるして」両親虐待容疑
2018年6月6日11時58分
東京都目黒区で虐待を受けたとされる船戸結愛(ゆあ)ちゃん(5)が3月に死亡した事件で、警視庁は6日、すでに傷害罪で起訴されている父親の無職船戸雄大容疑者(33)を、保護責任者遺棄致死の疑いで再逮捕し、母親の優里容疑者(25)も同容疑で新たに逮捕した。同日発表した。2人とも容疑を認めているという。
捜査1課によると、2人は1月下旬ごろから結愛ちゃんに十分な食事を与えずに栄養失調状態に陥らせ、2月下旬ごろには結愛ちゃんが衰弱して嘔吐(おうと)するなどしたにもかかわらず、虐待の発覚を恐れて病院を受診させることをせずに放置。3月2日に低栄養状態などで起きた肺炎による敗血症で死亡させた疑いがある。
雄大容疑者は2月末ごろに結愛ちゃんを殴ってけがをさせたとして傷害容疑で逮捕、起訴されていた。
結愛ちゃんの体重は死亡時、同年代の平均の約20キロを下回る12・2キロだった。部屋からは、「もっとあしたはできるようにするからもうおねがいゆるして」などと結愛ちゃんが書いたノートが見つかっていた。毎朝4時ごろに起床し、平仮名の練習をさせられていたという。
都や一家が以前住んでいた香川県などによると、結愛ちゃんは同県で2016年と17年に計2回、県の児童相談所で一時保護された。2回目の保護が解除された後の同年8月末には、病院から「こめかみ付近と太ももにあざがある」と児相に通報があり、結愛ちゃんは「パパに蹴られた」と話したが、県は一時保護の必要はないと判断していた。
一家は今年1月に目黒区に転居。県の児相から引き継ぎを受けた品川児相が2月9日に家庭訪問していたが、優里容疑者とは会えたものの、結愛ちゃんには会えなかったという。
雄大容疑者については、結愛ちゃんに暴行を加えてけがをさせたとして香川県警が昨年2月と5月に傷害容疑で書類送検していたが、いずれも不起訴になっている。