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道教とは何か

森鴎外の「魚玄機」を読んでいて、その中の道教についての或る記述が、性行為であるように思えたので、ネットで調べようと思ったが、或る文学的論文しか見当たらず、しかも探していた事項の説明がない。それは、「四目四鼻孔云々の法」というのである。で、その法を履修した結果、「玄機は真に女子となって、李の林亭にいた日に知らなかった事を知った」と書かれている。「真に女子となって」とは、性行為による快感を知ったということだろうが、「四目四鼻孔の法」というのは、まあ、一人の人間に目が四つ、鼻孔が四つあるわけはないから、これは接吻を意味するのだろうが、もちろん、それだけで終わるものではないだろう。
私が興味を持ったのは、道教にそのような性的な部分があったのかどうかだ。仏教には左道密教とかいうものがあったようだし、東南アジアの宗教には性的な象徴が多く彫刻されているようだが、道教というと、老子を祖とするという説が道家で言われているようだから、老子と性的宗教はまったく似合わない気がするのである。
まあ、そもそも道教の教えのエッセンスが何か、分からないのが私には気になるわけだ。中国の説話などでは「道術」という、魔法のような術もあるらしく描かれ、「白蛇伝」では道教の坊主というか、道術士の道術によってヒロイン(白蛇の化身)が苦しめられるのである。

(注:左道密教について)

インド密教の一派。 人間の煩悩愛欲は尊重されるべきであるという思想を背景として,ヒンドゥー教の性的結合を絶対視するタントラ教の影響を受けて成立した (8世紀) 。 その創始者はインドラブーティといわれているが,9世紀以後特に盛んになった。

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