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「魔群の狂宴」19


・翌朝、ホテルから実家へ一人で徒歩で帰る途中の理伊子。
・火事の焼け跡が続く町の一角に来ると、前方に人だかりがあり、その一番後ろにいる兵頭、富士谷、栗谷の3人が何かを話している。
・理伊子がその後ろを通ろうとした時、栗谷が振り返り、理伊子に気づく。
栗谷「おやおや、これは大富豪岩野さんのお嬢様じゃないですか。おひろいで朝帰りですか」
・理伊子はツンと頭を上げて通りすぎようとする。
民衆のひとり「岩野の娘だって?」
他のひとり「須田銀三郎の情婦だろう」
別のひとり「ということは、銀三郎の女房を殺した一味か?」
・銀三郎の妻が殺されたと聞いて、理伊子は驚いて立ち止まる。
民衆のひとり「火事にまぎれて死体を燃やそうとしたんだろうが、残念ながら燃えてねえよ」
他のひとり「ひでえことをするもんだ。もしかしたら死体を隠すために火事を起こしたのか」
別のひとり「資本家という連中はみんな俺たちを虫けらだと思っているんだ」
・呆然と立ちすくむ理伊子。
・その時、誰かの投げた石が彼女の頭に当たる。(スローモション撮影で、「飛んでくる石」「理伊子の頭に当たる瞬間」「その時の理伊子の顔」が映される。)
・(スローモーション撮影で)倒れていく理伊子の身体。
一市民「おいおい、ひでえことするなあ」
他の市民「大丈夫かな」
・理伊子の身体の周りに多くの人が集まって見下ろす。
市民「おい、動かないぞ」
他の市民「まさか、死んじゃいないだろうな」
・後ずさりしてその場を離れる野次馬たち。
・カメラは上方から、雪と泥の上の理伊子の死体と、そこを離れて広がって行く人々の輪を映す。


(このシーンはここで終わる)


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HN:
酔生夢人
性別:
男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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