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秋には「魔笛」でも聞こう

昔、さほどクラシック音楽に興味が無かったころ、「ゴルゴ13」の中で知的なドイツ人かオーストリア人のおっさんが「この季節にはモーツァルトの『魔笛』が聞きたくなる」みたいなことを言ってて(完全にうろ覚えなので、台詞内容はいい加減。)、なるほど、秋に合う曲なのか、と思って聞いてみて大好きになったオペラだが、未だに話の内容は分からない。
最初に日本の王子らしい人物が大蛇(ヤマタノオロチか)かドラゴンみたいなのに追われた場面があって、それを救った妖精か女神のような女性たちが、「まあ、何てイケメンの若者でしょう」とか言っていたかと思うと、場面が変わり、鳥刺しのパパゲーノが「恋人がほしいな」と歌っていたら、お似合いの村娘のパパゲーナが出てきてあっと言う間に恋人同士になる。(下のポスターで画面下の変な衣服の男女がそれ。)王子の方は美しいお姫様に恋するが、そのお姫様は実は夜の女王の娘で、云々。この、夜の女王のアリアはソプラノの超絶技巧という感じで、聞いていて茫然とさせられる。(歌だけなら名歌手はいろいろいるが、形相が凄いのがディアナ・ダムラウで、メリル・ストリープみたいな顔に憤怒の表情で歌うのが凄い。一見の価値あり。)
夜の女王の敵がザラストロ、つまりゾロアスター(ツアラトゥストラ)で、話全体に何かの隠喩があるらしい。つまり、ゾロアスター教の「光と闇の戦い」が、光(日出ずる国の王子)と闇(闇の女王の娘)の結婚で止揚されるということだろうか。

下のポスターの「Die Zauberflote」(ウムラウトは省略)が「The Magic Flute」の意味だろう。だが、確かテレビで見たオペラ「魔笛」の話の中で笛が出てきた記憶はまったく無いwww
まあ、昔のオペラは音楽(歌曲)を聞かせ、華やかな舞台演出を見せればいいので、話は実はどうでも良かったらしい。つまり、特に舞台が好きというのでもなければ、レコードやCDなどで音楽だけ聴けばいいということだ。オペラの音楽は、舞台と切り離して音楽単独でも素晴らしい曲が多い。「魔笛」はもちろんだが、お勧めはヴェルディの「椿姫」である。特に前奏曲がいい。




可愛い魔笛。もう公開終わってますけど。







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