奇妙な事件である。アルコール耐性には大きな個人差があるのだから、同時に4人が急性アルコール中毒で倒れるということは、家族全員が宝くじに当たるより低い確率だろう。考えられるのはガス中毒か食中毒、あるいはアルコールではない、何か毒性の強い薬物の中毒ではないか。
料理店の厨房で一度に数人が倒れるのだから、ガス中毒が一番可能性は高いと思う。ガステーブルの火が消えているのに気づかず仕事をしていて、気づいた時には室内の全員が気を失っていた、という感じだろう。
発見者である客がガスを止めたため、救急車が来るころにはガスの匂いが消えており、搬送された病院では「飲食店で人が倒れた？　どうせ急性アルコール中毒だろ」で済ませたわけだ。もちろん、記者は病院からの聞き取りで（あるいは警察発表を鵜呑みにして）記事を書いたから、「一度に４人が急性アルコール中毒」ということの奇妙さにも気づかず記事にした、といったところではないか。
私の推測が正しければ、この店は警察、病院、新聞（産経か）を名誉棄損で訴えていい。料理屋の厨房で酒を飲んで仕事をしていた、というのはとんでもない悪評を呼ぶのは確実であり、店の存亡にかかわる話だ。ガス中毒なら、店側が迂闊ではあったとしてもただの事故である。




（以下引用）

店員ら開店前に飲酒か　４人が急性アルコール中毒などで搬送　大阪

2018.5.19 22:09