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全世界的な「囲い込み」が始まる

「ダイヤモンド・オンライン」の記事の一部を転載。
特に目新しい意見ではないが、今後の世界と日本を考える上では重要な視点である。これから世界的なインフレが起こり、穀物資源や燃料資源の争奪戦が行われるだろう。そしてやがては水資源もターゲットになるだろう。「民営化」という名の「私物化」によって各種資源を囲い込んだ大企業によって世界各国の国民はその生命を手中に握られることになるのだ。
今のうちから日本は産業を第一次産業にシフトするとともに、海外勢力の魔手から日本国民を守るために「関税自主権」を守らねばならない。TPPなどという「関税自主権の放棄条約」など、どこの馬鹿が受け入れようというのか。


(以下引用)



もはや従来の「資源ナショナリズム」ではない?
流通過程でも起き始めた原油や穀物の“囲い込み”


 世界的に見ると、穀物や鉱物などの資源の産出は、特定の国や地域に限られるケースが多い。

 重要な穀物である小麦は、中国、インド、米国、ロシア、フランスの5ヵ国で、世界の産出量の半分以上を生産しているという。また、原油の主要産出国は、サウジアラビアをはじめ中東地域に集中している。

 それらの穀物や資源は、基本的に国内で消費される分を除いて、輸出に回される。ところが、当該品の生産国や地域自身の需要が拡大すると、当然輸出に回る分量は減ることになる。

 さらに、世界的に当該品の需要が拡大すると、国がリーダーシップを取って、当該品の国内向け利用を優先し、時には輸出を全面的に禁止する措置を取ることも考えられる。そうしたケースは、一般的に「ナショナリゼーション」と呼ばれる。

 ただ、最近の傾向を見ていると、ナショナリズムよりももう少し大きな範囲の変化が起きている。穀物や資源の生産段階、あるいは、流通の段階で「寡占化=囲い込み」の動きが鮮明になっていることだ。

 つまり、国に代わって民間企業が、自己のベネフィットを増大するために、穀物などの生産、流通に大きな支配力を発揮することを目指して、企業規模を拡大しているのである。

 そうした動きが顕在化すると、次第に供給サイドの少数の企業が価格決定のプロセスで強い発言力を持つことになる。さらに、穀物や資源の希少性が高まると、供給する相手を特定することも考えられる。

 それは、今までの囲い込みよりも一歩進んだ、企業主導の囲い込みということができるだろう。

次のページ>> 世界経済は、構造的なデフレからインフレへとシフトする過渡期に

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