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古い言い回しの危険性と価値

某スポーツブログの読者投稿の一節だが、「由とする」はもちろん「良しとする」の誤りだとしても「以って銘すべし」は「以て瞑すべし」の誤りかと思う。もちろん「以って」は間違いではないが、「以て」のほうが私には好ましい。「瞑すべし」は「(納得して)目をつむるべきである」の意味だろうと思うので、「銘すべし」ではたぶん意味が通らない。
こういう古い言い回しは私もよく使うが、もちろんカッコつけである。使うと気持ちがいいから使うのだが、間違いを犯しやすいという欠点がある。
確か、赤川次郎(今ではほとんど忘れられた名前のように思うし、実は私は一作も読んでいないが)の作品には常套的表現(慣用句の類か)はほとんど出てこないと聞いたことがあるが、当時はそれが新鮮でも、そういう文章や作品に永続性があるというわけでもないようだ。逆に言えば、慣用句やことわざなどは百年以上の風雪に耐えた底力があるわけである。

(以下引用)


とは言え、上原は、補助戦力的・お客さん的使われ方を由とする人ではないでしょう。勝利の方程式として起用された末、力及ばず打たれたとしても、以って銘すべし、とする人なのではないでしょうか。

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