[東京 1日 ロイター] - 公文書管理の強化に取り組んできた福田康夫元首相が1日都内で講演・会見した。森友学園関連の文書改ざんと背任容疑を巡る大阪地検の不起訴判断について、「おとがめなしになってしまったのは、あの事件で(近畿財務局職員が)自ら命を絶ったことはどうなるのか、ずいぶんギャップがある」と述べ、違和感を示した。
現役の公務員に対し、公文書の作成は「歴史を作っていくとの意識を持って欲しい」と述べ、「歴史の石垣を築いていく良心をどう育むか、若者を教育し、期待したい」と強調した。
改ざん問題における政治責任の有無については「今まで起こったことを全部総合して、どれだけ責任を感じなければいけないか、現役の政治家に考えてもらうしかない」と指摘。政治責任の有無について自身の見解は明言しなかったが「私の家内は悲憤慷慨している」と語った。
(竹本能文)