今は、まあ……「病気の時代」ということで、前回の記事にも書きましたけれど、日本の月間の死亡者数、あるいは全体の超過死亡数が過去にないレベルになっています。
どんな国や地域であろうと、冬になると死亡率は上昇していくのですが、気温が低ければ低いほど、そのリスクは高まると同時に、気温が低い時期が長く続くほど、リスクの可能性も高まるはずです。
ですので、今後の気温の推移は気になるところですが、現在推定されている予想としては、ヨーロッパと北米は、今後強烈な寒さが長引くと見られます。
欧米の天気の予測について極めて厳密に検証しているシビア・ウェザー・ヨーロッパというサイトがあります(気象についてのウェブサイトでは世界で一番専門的だと思いますが、専門的すぎて、私にはよくわからないという)。
そのサイトが、最近、記事を更新していました。大変長い記事です。
強力な成層圏突然昇温の事象が始まろうとしており、冬季の最終月に向かうにつれて極渦に影響を与える見込みだ
A strong Stratospheric Warming event is about to start, impacting the Polar Vortex as we head into the final month of the Winter Season
この「成層圏突然昇温」というのは、文字通り、北極などの成層圏の気温が「突然上昇する」という現象です。それが発生するメカニズムは明確にはなっていませんが、たまに起きます。
これが起きると、状況次第で「北半球の広範囲が大変な寒波に見舞われる」という事実があります。
なぜ、これが起きると北半球が低温になるのかというと、
「極渦、と呼ばれる、北極上空を規則正しく循環している非常に冷たい大気の流れが崩壊してしまう」
のです。そして、循環が崩壊することで、
「北半球の広範囲に北極の冷たい大気が流れていく」
ということが起きるようなのです。
現在、この「成層圏突然昇温」事象が進んでいることをグラフは示していまして、極渦の崩壊等が発生すれば、少なくともヨーロッパ、ロシア、中国の北部、北米、中央アジアなどは、今後さらに厳しい気温と大雪に見舞われる可能性が高いようです。
日本を含むアジア全般に関しては、今のところわからないです。
ただ、これらの影響を受ける可能性があるなら、今よりさらに寒く、そして雪が多くなる可能性も残っていると見られます。