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欧州の運命

混沌堂主人がウクライナ戦争に関して、西洋(EU、NATOでもあるか)の運勢を易で占ったら、「離為火4爻」が出たようだ。その参考としての高島易断の一文が面白いので載せておく。
つまり、ウクライナ戦争は(キエフ政権が降伏しない限り。あるいはNATOが出動した場合)欧州全体に拡大するということだろう。その結果は


九四。突如其來如。焚如、死如、棄如。


○九四。突如として其(そ)れ来如(らいじょ)たり。焚如(ふんじょ)たり、死如(しじょ)たり、棄如(きじょ)たり。



である。www いや、笑ってはいけないが、近代の世界を搾取しまくり踏みにじり続けた西洋の没落と破滅は気持ちがいいではないか。ちなみに、ウクライナはNATO非加盟国なので、NATO軍(加盟国軍)は出動する資格は無いが、まあ何とか理屈をつけて出動する可能性があるだろう。

(以下引用)




九四


九四。突如其來如。焚如、死如、棄如。


○九四。突如として其(そ)れ来如(らいじょ)たり。焚如(ふんじょ)たり、死如(しじょ)たり、棄如(きじょ)たり。


剛毅(ごうき)に過ぎて、謙譲(けんじょう)の德に欠ける(不中正)。君主を補佐する大臣の位にありながら、君主の座を射止めようとして猪突(ちょとつ)猛進する。烈火の如く天下国家を攪乱(かくらん)するが、誰の支持も得られずに自爆して、反逆罪で処刑される。大衆からも見捨てられ、その存在は葬(ほうむ)り去られる。


象曰、突如其來如、无處容也。


○突如として其(そ)れ来如たりとは、容(い)るる所(ところ)なきなり。


猪突猛進する。このような反逆者が、どうして世間に受け容れられようか。


(占)自分の勇気を誇る余り、人からの諫めに全く耳を貸さずに、やりたい放題を重ねて、自ら人災を招く。諺(ことわざ)に云う「飛んで火に入る夏の虫」とは、九四のことである。


恐れ慎んで人災に遭遇することを避けるべきである。


○婦人の場合は、嫉妬が原因となって、人間関係や事業が破綻するという象(かたち)。


○ザワザワと騒がしいという意味がある。知恵を具えているのに、私利私欲で動けば、人間関係や事業は破綻して、親しい人々は離れ、思いもよらない人災に遭遇するという象(かたち)。


○延焼するという象(かたち)がある。


(占例)明治二十三年の春、友人がやって来て、今年の運氣を占ってほしいと請うので、占筮したところ、離の四爻を得たのである。


易斷は次のような判断であった。


離の卦を自然に当て嵌めると火であって、三爻の役割分担を例えれば、一番下の爻は薪や石炭のようなもので、燃料の役割をしている。真ん中の爻は火そのもの、すなわち炎である。一番上の爻は炎から立ち上る煙である。


離為火は上卦と下卦が共に火であるから、あたかも二階建ての家が火事になっている状況である。


火事になれば、上卦の火は下から炎が立ち上って、ボウボウと燃え上がり、下卦の火の勢いは益々盛んになる。


そうなってくると、下から煙がモクモクと上に立ち上って、やがて上卦の火は煙によって勢いに陰りが見えるようになる。


今回は人事を占って四爻が出たのであるから、三爻の煙に燻(いぶ)されて、炎の勢いに陰りが見える位置であるから、下に居る人に迷惑を蒙(こうむ)る時である。


例えば、目下の人を可愛がって引き立てたのに、その人が恩を忘れて仇で返されるようなものであって、いわゆる「飼い犬に手を噛まれる」という諺(ことわざ)と同じようなことが起こる。


その人の裏切り行為は非道くて、煙で人を燻すようなやり方をするので、目は腫れて涙が溢れるのである。その炎の勢いは、猛火のようで近付くこともできない。このことを「突如として其(そ)れ来如(らいじょ)たり。剛毅(ごうき)に過ぎて、謙譲(けんじょう)の德に欠ける(不中正)。君主を補佐する大臣の位にありながら、君主の座を射止めようとして猪突(ちょとつ)猛進する」と言う。


以上のようであるから、ただただ憤って怒りを抑えることができないだけでなく、自分の名誉も失われようとしているので、心は衰弱・苦悩して、何も楽しむことができなくなる。このことを「焚如(ふんじょ)たり、死如(しじょ)たり、棄如(きじょ)たり。烈火の如く天下国家を攪乱(かくらん)するが、誰の支持も得られずに自爆して、反逆罪で処刑される。大衆からも見捨てられ、その存在は葬(ほうむ)り去られる」と言う。それゆえ、今年は目下の人に心を許してはならない。


けれども、今年の運氣を占ってほしいと請うた友人は、お人好しで大らかな人物ゆえ、わたしのアドバイスを意に介せず、どんな人に対しても誠実であれば、相手もまた誠実であると心から信じており、親族の少年に財産を委ねたという。


その少年は社会経験のないご苦労なしで、このことを少しも有り難いと思わず、友人の恩に背いて、傍若無人に振る舞うようになり、友人家族や子孫のために長年積み上げて蓄えた財産を一人の少年のために失ってしまったのである。


それなのに、友人は自分の不明を責めて、その少年を咎めずに、少年が改心することを期待して、少年を懇々と諭したが、少年はその話をろくに聴かないだけでなく、反対に友人を怨むようになって、とんでもない態度に出た。とうとうお人好しの友人も嘆き悲しみ、憤りを感じて、病気になってしまった。


そのような状況になって初めて、「飼い犬に手を噛まれる」というアドバイスを悟り、わたしのアドバイスを意に介さなかったことを後悔したのである。


何と云うことであろうか。世の人々は、この事例を反面教師と受け取って、易占は神のメッセージであることを知るべきである。


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