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年末年始に見る映画なら、これ!

今年最後の記事として、何を書くか迷ったが、年末に見るお勧めDVDでも書こう。
幾つも書いてもしょうがないから、一つだけ。それは、「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ! オトナ帝国の逆襲」である。「アッパレ! 戦国大合戦」も正月向きでいいのだが、過去を振り返り、未来を考えるには、こちらが向いているか。
内容については、下の二つの記事を読めば、これがいかに傑作か分かるだろう。
感動したければ、気持ちよく泣きたければ、これである。しかも、見た後の爽快感が素晴らしい。まず、「クレヨンしんちゃん」やアニメ映画への偏見を忘れて、これを見ることだ。
ただし、家族と一緒に見たら、子供等の前で大の大人がぼろぼろ泣いて恥ずかしいのは覚悟することである。


引用記事の一つ目(マスター@ビジョン氏による)は映画公開当時に劇場で見た感想、二つ目(「気まぐれなブログ」管理人氏による)はDVD鑑賞の感想だ。





(以下引用)


★ ★ ★ ★ ★
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲(原恵一)
脚本&絵コンテ:原恵一 演出&絵コンテ:水島努 音楽:荒川敏行&浜口史郎 主題歌:こばやしさちこ
作画監督:原勝徳&堤のりゆき&間々田益男 美術監督:古賀徹&清水としゆき 制作:シンエイ動画
声の出演:矢島晶子(しんちゃん) 藤原啓治(父 ひろし) ならはしみき(母 みさえ)
こおろぎさとみ(妹 ひまわり)| 津嘉山正種(ケン) 小林愛(チャコ)



傑作である。それも生半可な傑作ではない。一人の作家が一生に一本 作れるかどうかという類の作品だ。おそらく原恵一はこの映画のゼロ号試写において、キャリアの最高作を作ってしまった者のみが味わう恍惚と不安におののいたことだろう――そう、本作のなかでもリスペクトを捧げている「カリオストロの城」を作り上げた直後の宮崎駿のように。 ● 今回、原恵一は本気(マジ)である。ここまで「付き添いのお父さん」にターゲットを絞っちゃっていいのか!?…と心配になるほど、三十男の心に直球をズバンッと投げこんで来る。なにしろ本篇には映画版のレギュラーである「カラオケ好きの原作者・臼井儀人」も「グラビア・アイドルのゲストキャラ」も(なな、なんと!)オカマ・キャラすら出てこないのである。いや、もちろんこれは「クレヨンしんちゃん」なので、クッダラナイ脱力ギャグはテンコ盛りだし(キャラを真面目に振りすぎた前作の反省も踏まえて)しんちゃんは最後の最後の最後まで徹底して無責任でお馬鹿で快楽主義者な5才児であり続ける。ドラマに足をすくわれて「動画」としての魅力を損なうこともなく、中でもクライマックス・シーンの作画は(普段あんまり「上手い」と思わせない作風の)原恵一と水島努がアニメーターとしての底力を見せつける。変幻自在の“ザ・劇伴”を繰り出す荒川敏行&浜口史郎のスコアも素晴らしい。 ● これは「わたしたちが過ごしてきた20世紀」への心のこもった鎮魂歌であり「今、わたしたちが生きているこの21世紀」に向けての決意表明でもある。1960年代に生を受けた者は必見。このサイトを読んできて少しでもおれの目利きを信じてくれるなら観に行ってくれ頼むから。いや大丈夫、平日の夜ならガキもそんなに居ないって。
[以下、内容に触れています]本篇はいきなり太陽の塔のアップから始まる(=太陽の塔を知らない観客はこの時点で脱落) しんちゃん一家の住む埼玉県春日部市にテーマパーク「20世紀博」がオープン。父ちゃん母ちゃんは、な~つかしいなあ:)を連発して、人気アトラクション「バーチャル万博」に通いづめ(おおお、おれなんか万博のパビリオンの名前ぜ~んぶ言えるもんね←威張ってどーする) もう、親はニコニコ、子どもはイヤイヤ。そのうち大人たちは子どもに還って「21世紀博」から戻って来なくなる…。 ● これ、じつはマッシュルーム・カットのケンと、長い黒髪のアンニュイなチャコをリーダーとする秘密結社「イエスタデイ・ワンスモア」の陰謀。そもそも「21世紀」とは「おれたちの輝ける未来」だったはずだ。手塚治虫が夢見た「未来」はこんな耐えがたい悪臭をはなつクソみたいな時代では断じてない。いま一度、自分たちの手に「輝かしい未来」を取り戻すため、おれたちは時計の針を20世紀へと戻すことを選択する。そう、おれたちの「黄金の20世紀」、…街に匂いがあった時代へ、だ・・・てなことを津嘉山正種の声で言われた日にゃあ、もうおれなんか涙を流して「そーだそーだぁ!」と同意しちゃうわけよ(どーせならチャコの声は池田“メーテル”昌子でお願いしたかったね) なにしろあーた、この人たちはテーマパークの地下に「昭和の町並み」の完全なレプリカを作っていて、その町はつねに夕焼けで、地面はまだアスファルトに覆われてなくて、何処からともなく豆腐屋のパ~プ~が聞こえてくるのだ。もちろんケンとチャコもその町の安アパート「昭和荘」の2階で同棲時代を送ってる。おおおお、おれも、おれも。おれも入れて。夕陽の町の住人にしてくれい!<完全に洗脳されてる。 ● というわけで春日部から、…いや、日本中から大人の姿が消えるという「ビューティフル・ドリーマー」な状況が現出し、がらんとした町に残された子どもたちはご飯を食べることすらままならない。幼稚園児がぽつりと呟く一言「“懐かしい”ってそんなにイイモノなのかなあ?」 やがて始まる子ども狩り。しんちゃんと幼稚園の級友たちで構成される かすかべ防衛隊の面々は、大人たちの目を覚ますべく「イエスタデイ・ワンスモア」に戦いを挑む。――最後の最後の最後の最後、しんのすけ はアクション仮面や ぶりぶりざえもん の手を借りず、自分ひとりの力で大人の前に立つ。わずかに残された力を振り絞るように吐き出す台詞。つまり「未来」っていったい「どういうこと」なのか。ぐはっ(←涙が堰を切った音)だめだ。もう両目は栓を抜いた風呂桶のよう。おれは今、この文章を泣きながら書いている<バカ。 ● ドラマを締めくくるのはよしだたくろうの名曲「今日までそして明日から」――♪わたしは今日まで生きてみました ときには誰かの力を借りて ときには誰かにしがみついて わたしは今日まで生きてみました そして今 わたしは思っています 明日からもこうして生きていくだろうと♪ 1度でも「昔は良かった」と嘆息したことのある人はこれを観てよおく反省するよーに(特に>アントニオ猪木と新日本プロレス関係者)






2011年05月08日00:02
アニメレビュー
クレヨンしんちゃん オトナ帝国の逆襲 5拍手
映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 [DVD]



今回のアニメレビューは「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」です。
キャッチコピーは『未来はオラが守るゾ』。
「昔は良かった」「思い出補正」「懐古」
というのがテーマになっていて、
大人が子供に戻りたいという願望を叶えてしまう、
「20世紀博」というテーマパークが作られた。
大人達に大好評。しかし子供達には不評。
この「20世紀博」にはある秘密が隠されていたのであった・・・(ネタバレ満載!)
あえて最初に言っておきますが、個人的にケン側寄りの人間です。
懐古ネタが大好きで、こういった世界があるのは良いものだと思います。
古きよき時代ですからね・・・
このブログの過去の記事を見ていただければわかりますが、
僕はかなりの懐古厨です。レトロ物好きです。まぁそれは置いといて・・・

実の所、僕はこの映画はリアルタイムでは見ませんでした。
今思うと映画館で観ておきたかったと後悔している作品の一つ。
後に友達がオススメだよ!というイチオシで観てみた作品です。
いやーマジで良い作品でした。

PTAの目の敵となっていたクレしんですが、
この作品からそういった方々から
映画だけは良いという意見もチラホラ出てきたらしいです。
初期は完全にみさえを呼び捨てで読んでたりするしんのすけは
たしかに親からして良いイメージはないかもしれませんがね。
でも映画だけはそうは言わせない、それがクレしんの凄い所。
批判をしていた当時しんのすけぐらいの子供の年齢がいる
大人が嫌々この映画を映画館に観に行った、そういった層にストライクなネタが多いんです。
とにかく大人向けとも言えるように内容が『深い』作品になってます。

僕自身、
『ホテル』 『ソープ』 『おとなのおも…』 や
『コンドームを風船ガムと勘違いして食べようとする』や
給食のおばちゃんに半殺しにされ『前が見えねぇ』などといった
初期時代をリアルタイムで観ていた層なのですが、
まさかこういった感動路線に進んでいく作品になるとは思いもしませんでした。
いやはや、当時のしんちゃんは口が悪く、母親を馬鹿にするシーンも多かった為、
ウチの親もあんまりこのアニメは見せたくないという感じでしたね。

まぁこの映画を観るまで僕だってしんちゃんはギャグアニメといったジャンルだと思ってたのですがね・・・
ギャグアニメがこういった感動路線をやるとは思いもしないでしょうから、
よりいっそう、感動したのでしょうね。

しかしながら前半の大人が勝手に街から消えていく、
そして電気も消えて真っ暗になるなんて
子供向けにしては怖い雰囲気が漂っていますよね。
(元々しんちゃんって大人向けの作品ですがね、特に初期の原作は)
でも、その後にバス乗っ取って、逃げ出すシーンは楽しいですけどね。
しんちゃんが車におしっこかけたりねw
________________________________________
ではではこの辺で、このオトナ帝国をレビューしている
どこのブログ、サイトでも話題になってる
ひろしの回想シーン
について書いてきます。

学生の人にはあまり意味がわからないと思いますが、
社会人になって壁にぶつかった時、またこの映画を見返すと
当時と100%見方が変わります。
というよりもひろしの回想シーンは自分と照らし合わす部分が多すぎるんですよ・・・
学生時代の「父親の偉大さ」「恋愛・失恋」
社会人になって「上京」「就職」「挫折」などなど・・・
あんなシーン、振り返ったら自分だって泣いちまうわ・・・
もちろん全部一緒なわけではないですが、部分部分本当同じように感じでしまうところがあるんですよ・・・

何故ひろしが汗水流して、仕事をするのか?
何故電車で居眠りするほど疲れているのに仕事をするのか?
それは待っている家族がいるからなんです。
そしてよくアニメ上でネタにされてる足の臭さは汗水流して働いてるという象徴なんですよね・・・
僕は最後のひろしが子供の頃、父親に(秋田のじいちゃん)されていたことを
大人になって自分の子供(しんちゃん)にしているので、やられてしまいました・・・
当たり前な日常なんですけど、これがどれだけ大変か・・・大人になればわかる部分ですが。

しんちゃん「父ちゃん、オラがわかる?」
ひろし「あぁ…あぁ…」
というシーンでのひろしのセリフで終わるこの場面・・・
感情がこもっていて何回見ても・・・この場面では泣いてしまいそうになってしまいます・・・
ひろしの回想シーンは観ている人それぞれ感想は変わると思いますが、
『深い』、そして『メッセージ性が強い』と思えるシーンだと思います。


そしてもう一つの目玉シーンは
しんちゃんが階段を必死に駆け上がるシーン
について書いてきます。

においを止める為、未来を守る為野原一家は階段を駆け上がるのですが、
次々に邪魔が入って全てをしんちゃんに託すことに。
血だらけでも頑張って走っていくシーン。そしてBGM…
少しずつ盛り上がっていくBGMと映像とのシンクロが最高に合っていて
今でもBGMを聴けばすぐあのシーンが頭に浮かびます。
これは画面の向こうで観ている人も思わず「がんばれ!!」って言いたくなります。
実際にこの映画では戦闘シーン的な場面は無いです。



ちなみに僕はあのテーマパークが90年代を軸にしていたら
間違いなく洗脳されます。もう住んじゃうだろうなぁ。
え?その時代だとネットやパソコンが普及じゃないかって?
いや、あの時代の雰囲気が完全に再現されていれば
もうパソコン、ネット環境はいりません。
うん、ぶっちゃけそういった環境を再現できるならブログもいらないわ!
あの頃はネットとかが無くてもいろんなことが充実していた。
今じゃもう・・・仕事仕事ばかりでなんだかなぁ・・・


しんちゃんは「オラ大人になりたいから!!!」と言いますが、
たしかに子供の頃はそういった気持ちはありました。
でも

大 人 に な る と

子 供 に 戻 り た く な り ま す。

え、自分ですか?しんちゃんぐらいの年齢から人生やり直したいです・・・orz
とっくの昔に「埼玉紅さそり隊」や「ななこおねいさん」などといった年齢を超えてしまった・・・
よしなが先生やまつざか先生ぐらいの年齢に気が付けばなってしまったぜ・・・
時代の流れって恐ろしい・・・

最後の締めもすっきりして良かったです。
「ただいま~」
ヒロシとみさえがそう言って家に入ります。
「お帰り、父ちゃん、母ちゃん」
と最後にしんちゃんが言って終わる。いつもの野原家に戻って終わる。
やっぱりこうじゃないと!

ここまで感動できる作品もあまりないと思います。
しかもこの作品は誰も人が死ぬということでもありません。
そういった別のメッセージ性で感動してしまいます・・・
この作品で感動できたらもう貴方もオトナ(大人)でしょうね・・


クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲(Wikipedia)


例のBGMをピアノで弾いた動画がありました。ぜひとも見て頂きたいです。



________________________________________
この作品で印象に残ったセリフベスト3
第3位
「懐かしいってそんなにいいことなのかなぁ」
物語序盤で風間君が言った一言。
これは本当に大人になってみないとわからない部分とも言える、懐かしいという部分。
しんちゃん達はもちろん、頭の良い風間くんでもこれはわからないこと。
このことについては絶対に理解できないでしょうね。時が答えを見つけてくれます。


第2位
「今の日本に溢れているのは、汚い金と燃えないゴミぐらいだ」
ケンがチャコに対して言ったセリフ。
当時も汚い金と燃えないゴミはあったものの、
2011年現在、本当にどんどんそういったものが増えてきたものと思う。
本当の意味でケンのセリフに共感できると思った人も少なくはないのでは?
特に汚い金は・・・(以下略)


第1位
「また、家族に邪魔された・・・」
物語の終盤でチャコと一緒に飛び降り自殺をしようとした時に
屋上に巣を作っていた鳩の親子に邪魔されたときのケンの一言。
自殺しようとする時にしんのすけが「ずるいゾ!!!」も印象深いのですが、
ケンのその後の一言に鳥肌が立ったのでそちらをピックアップ。

皮肉めいた一言ですが、ケンにとっては本心では「救われた」という感情もあると思われる部分。
しんのすけのバンバンジージャンプをオラにもやらせろというセリフにも
受け答えを少し笑いながら「あぁ」という部分も感情がこもっていて好きです。
そして、その「あぁ」というセリフが彼の映画でラストのセリフとなります。

映画の立場上、悪役なのにも関わらず印象に残るものセリフが多かったです。
ひとつひとつ正論部分もあったりと、僕自身あんまりケンが悪い人には思えないんですよね・・・
(まぁ子供狩りの場面はあんまりよろしくないですが)


番外編
「ハハハ!ボクのバスー!」
組長こと園長先生が幼稚園のバスの上に立ったときに言ったセリフ。
この後看板に吹っ飛び、組長先生退場。(よく死ななかったね!)
しかし何故か組長先生、この映画ではメガネがずっと光ってます。コナン状態!
________________________________________
最終的に
過去ばかり見ている人を否定してしまう作品になってしまいました。
結局は未来に生きていけ。踏み出せ。という
メッセージ性のある作品なのではないでしょうか?
最初に書いたとおり、個人的にはケン側の気持ちの方が共感できてしまうのですよね。
でも実際にTVの前で必死に子供が未来を手に入れるために
血だらけで走っていたら未来に生きていきたくなるかもしれませんね・・・



タグ :
クレヨンしんちゃん
オトナ帝国の逆襲
ひろしの回想
21世紀を手に入れろ
オトナ帝国

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