最初読んだ時は、意味が分からなかったが、例のブレンディ(ブレんでいい)のCMが話題になっている(というか、炎上している)話を知って、やっと理解できた。そういえば、原田知世がずっとブレンディのCMをやっていたのであった。
「時を駆ける少女」のころから浮世離れしたフワフワした感じが原田知世にはあったが、今でもそういう感じがあって、彼女のCMはわりと好きである。
ブレンディのCMから彼女が降ろされたのなら、私も、「原田知世でブレんでいいのに」と残念に思う。
今話題の「人間家畜」CMはまだ見ていないが、今の日本人が家畜である自分を直視するきっかけにでもなるのなら、悪いことではない。もっとも、それでブレンディが売れるかどうかは別の話だ。むしろ、不買運動にまでなりかねないのではないか。つまり、CMとしては危険すぎるバクチだろう。見てもいないCMのことを書くのも何だが。
ついでに書いておくが、私はインスタントコーヒーはほとんど飲まないが粉をドリップして淹れるコーヒーは毎日飲む。(そういう通常のコーヒーを何と言うのか。ただ「コーヒー」でいいのだろうか。「生コーヒー」とでも言うのか。)しかし、今のコーヒーは、昔のコーヒーと比べて、異常に不味くなっている。
昔のコーヒーが「珈琲」と書く優雅な深い味なら、今のコーヒーは「口非」である。化学物質でも入っているようなとげとげしい味だ。後に残る不快感がある。これは私の味覚の老化のためではない。はっきりと、世界のコーヒー生産の現場の変化によるものだろう。また「増量剤」のためだ、という説もあるが、根本的に、「生産現場でのコストカット」が世界的に行われた結果かと思う。
高い金を出せば美味いコーヒーが飲めるのかどうかは分からないが、高いコーヒーを買って、それが不味かった時のことを考えると、なかなかその勇気も出ず、いつも安くて不味いコーヒーを買ってしまう。まあ、それでもコーヒーの味はするからだ。
(以下引用)
小田嶋隆 @tako_ashi
- 都々逸の型にハメてみた