まあ、単純な話、こういう「ホームレス憎悪」は実は裕福な人間からホームレスへの嫉妬なのである。「俺は働いてカネを稼ぎ、高い税金を払っているのに、あいつらは働きもせず（これが誤解であることは記事の中に出て来るが、省略。）のらくらして気楽に生活している。あいつらは税金に集（たか）る寄生虫だ。（これもおそらく誤解。生活保護と混同。まあ、たいていの人はこの両者が似たようなものと見ている。）」という、嫉妬だ。
この嫉妬をshitと吐き捨てるだけではこの差別構造は無くならない。まず、差別の根底にある「理由なき憎悪」を、「それは間違いだよ。ホームレスは税金の恩恵は受けていない。むしろ社会から常に排斥され、居場所を失うことも多いのだ」と確認させることだろう。そうすると、「じゃあ、野良犬、野良猫同様に社会から排除していいだろう。猫はまだ可愛いが、ホームレスは汚いだけだ」と言い返すかもしれない。おそらくここにも誤解があり、ホームレスは不潔な存在に決まっている、という先入観がありそうだ。だが、富裕層でも不潔な人間はいるだろうし、清潔なホームレスもいるだろう。
そして、「あいつらは働いていない。社会の穀潰しだ」というのも誤解だというのは先に注意した。後は「働いているにしても税金は払っていないだろう」という批判だろうが、大企業や大事業家がさまざまに税金逃れをしていることは周知のことだ。それどころかオリンピックで予算の極端な中抜きをしている電通が超大企業であるのは言うまでもない。税金は取れるところから取るもので、その対象は弱者なのである。
では、生活保護はどうか。これは憲法に保障されている「最低限度の生活」の援助を政府が実行しているだけで、その対象者は、本当は働きたいが働けない人間が大半だろう。そういう人々も「殺処分」対象になるのだろうか。そうなると、身体障碍者や老人・病人のほとんどは殺処分対象となる。
まあ、自分がろくに知らないことを書くのは私の常だが、要は、「人間の価値」を軽々に判断する人間にロクな奴はいないということだ。あ、これも人間の価値を自分の主観で決めているww

（以下引用）末尾にある「尊敬を仰ぐ」という表現は（？）である。仰ぐ対象は人ではなく「尊敬」なのか？　「尊敬する」で十分である。「尊敬の念を抱いている」なら可。